よろず戯言

テーマのない冗長ブログです。

BRA★BRA FINAL FANTASY みんなdeえらぼー!

2019-08-08 00:19:01 | 音楽

前日のこと。

このぶんじゃ行けそうにないな・・・。

自分の仕事、定時は16時なのだが、ここ最近は18時過ぎがほとんどで19時を回ることも。

朝5時に起きて出社し、昼食含め休憩まったくなしの仕事。

なんとも酷い職場に転職したように見えるだろうが、

これでも今まで勤めて来たとこに比べればマシな方。

残業手当もきちんと支給されているようだし、完全週休二日制が守られているだけでもありがたい。

学歴低くて何の資格やスキルも無いと、もはやこういう職場しか雇ってもらえないのだ。

 

それは置いといてだ、19時開演。

場所は福岡市内、天神のほど近くのアクロス福岡。

会社から1時間とかからない。

定時に上がれれば、充分に間に合うのだが・・・。

その日の仕事がどうなるか判らない、なので前売には手を出さないでいた。

 

当日、16時ちょい過ぎ。

自身の仕事は終えたものの、他の人の加勢や明日の準備などがある。

そんなとき、社長から電話。

「今日はもうあがろ。」

どういう風の吹きまわしか?

連日残業続きだった自分を気遣ってか?

珍しく定時に帰れることになった。

行ける!

まだ仕事をしている他のスタッフを尻目に急ぎ退社し、駐車場の車のなかで準備を整える。

 

スクウェア・エニックスから発売されている、

大人気のロールプレイングゲーム、ファイナルファンタジー(以下:FF)、

そのゲーム内の音楽の作曲者である、植松伸夫氏主催のクラシックコンサートが開催される。

BRA★BRA FINAL FANTASY みんなdeえらぼー! with Siena Wind Orchestra

(ブラブラ ファイナルファンタジー みんなでえらぼー! ウィズ シエナ ウインド オーケストラ) 

数年前から毎年開催されている、FF音楽のコンサートツアー。 

作曲家・植松伸夫氏主催で、管楽器主体のオーケストラ、シエナ・ウインド・オーケストラによるコンサートツアー。

東京,名古屋,大阪など、全国の主要都市を回る。

6月最後の金曜日だったこの日、福岡公演だった。

 

一昨年初めてこのコンサートツアーに参加した。

客も奏者と一緒になって参加するという、変わったオーケストラコンサート。

最初は雑音ナシで、プロの演奏をじっくりと聴き入りたと思っていたが、

笑い声あり手拍子ありで、来場者参加型のゆるいこのコンサート。

これはこれですごく面白くって、次からも行きたいと思った。

 

昨年のこのツアーはゲームのナンバリングが限定されていた。

FFⅦからの楽曲限定。

Ⅶもプレイはしたけれど、世界観がガラリと変わってしまい、

登場キャラクターも好きになれず、感情移入もできず、

自分のなかで大好きだったFFが瓦解し、以降の作品をプレイしなくなった。

そのきっかけとなった忌まわしきⅦ。

当然、音楽にもあまり思い入れがなく、多くを思い出せない。

これは行っても楽しめないだろうなと、昨年はスルーした。

 

そして今年。

このツアー開催を知ったのはいつ頃だったろうか。

内容は・・・参加者で演奏曲目が決められるというもの・・・。

なるほど・・自分のお気に入りの曲が選ばれたら嬉しいだろうな。

しかも最初の演奏曲目は、FFⅤから、ビッグブリッヂの死闘!

一昨年行った時、アンコールで演奏された最高の一曲。

それが、今回は真っ先に演奏される!

コンサートのリード曲に、ビッグブリッヂだと!?

これは行きたいっ・・・!

しかし・・・。

 

そして迎えた当日の午後。

日頃の行いが良かったのか!

どしゃぶりのなか、車を天神に向けて走らせる。

朝4時半に起床し、5時頃にトーストを食べて以降、なにも口にしていない。

時間に余裕がある。

途中、どこかうどん店にでも寄って腹ごしらえでも・・・。

そう思ったが、万が一のことがある。

とりあえずアクロス福岡を目指す。

時間に余裕が有れば、そこで食べればいい。

 

アクロス福岡

 

しかし金曜日の夕方、

雨。

道路は大渋滞。 

けっきょくコンサート会場に着いたのは午後6時前。

平常なら40分ほどしかかからないのに、倍の一時間半もかかった・・・。

 

地下駐車場に車を止めて、すぐに当日券売場へと向かう。

開演時間に間に合ったからと、ここで安心してはいられない。

当日券がまだ在るかかどうか!

 

シンフォニーホールの前は人でごった返していた。

すでに会場入りの行列が長蛇の列を作っている。

中には楽器を持っている人の姿も。

皆、FFコンサートの客に違いない。

列を横切って、進んだ先、小さな小窓が開いていた。

まだ当日券がある!

「ねんがんの チケットを てにいれたぞ!」

 

 

 

開演までまだ50分近くある。

しかし入場は既に始まっており、グッズ売場も開いている。

先に食事しようかどうか迷ったが、グッズ購入の時間などを考えると、

早めに入場しておいた方が無難だと思った。

チケットに表記されている席番も、どうやら真ん中付近。

皆が着席した後に、「すんません・・・。」と言いながらその前をそそくさと歩きたくはない。

 

会場に設置されていた大きなタペストリー。

みんなこれを撮影していた。

 

アクロス福岡シンフォニーホール。

多くのひとで賑わっていた。

開場前のエントランス、その奥に大きなコンサートのタイトルパネル。

皆、スマフォを構えて、それを撮影していた。

その手前、柱の横に鎖で囲まれて一枚のイラストが展示されていた。

今回のツアーのロゴイラストを手掛けた、天野善孝氏の原画だ!

初期のFFのキャラクターデザインを手掛けており、

最近もイメージデザインなどを手掛けておられるイラストレーター。

尊敬する彼の原画をここで見られようとは・・・!

 

天野善孝氏の今回のコンサートのイメージイラスト、その原画が展示されていた。

 

次いでグッズ売場の列に並ぶ。

持ち金があまりなかった。

チケット代を考慮していなかった。

駐車場代に2,000円ばかりは確保しておかなければならない。

なので買うものを絞る。

ツアーパンフレットとTシャツ、ミニタオルは絶対。

あとは、トートバックやCDも欲しかったけれど、残金を考慮して断念。

カード使えるようにしてくれよ・・・。

 

 

購入したTシャツ。

ネイビーで胸にロゴとドット絵のモーグリ。

背中に今回のイメージイラスト、天野氏のイラストが描かれていた。

 

グッズを購入し終え、まだ30分ほど時間に余裕があった。

着席しても良かったが喉がカラカラだ。

仕事中もろくに水分補給していないのに、仕事を終えてからも、まったく給水していない。

しかし、チケットを切ってシンフォニーホールへ入場してしまうと、もう自販機がない。

エントランスの奥に、ホテルラウンジのような小規模なドリンク売場。

そこで、仕方なくグレープフルーツジュースをいただく。

氷が容積の半分を占めているワイングラス、それ一杯で400円だぜ?

おねいさんの直絞りのフレッシュジュースならまだしも、どうせミニッツメイドかサンキストだろう。

 

入場の際もらったチラシ類のなかにあった一枚。

新垣さん・・・。

 

外を見ながらジュースをいただく。

外は公園になっていて、仕事帰りのサラリーマンやOLさんらが行き交う。

そんなひとらを眺めながら、優雅にワイングラスを傾ける。

あ・・・今のわし、ちょっとオシャレかも。

そういやオープンカフェとか行ったことがない。

ガラスで隔てられているから、オープンカフェとは異なるけれど、

それに似たようなオシャレな空間。

ガラスと公園の間にはちょっとした池があり、ガラスにはおしゃれなツタが下がり、

滝とまではいかないが、きれいな流水が降り滴っている。 

そんなとこで立って、コンサートツアーのパンフを眺めながらワイングラスでジュースを・・・。

外から見たら・・・なんだこのおっさん?

やっぱ、オシャレじゃないだろな。

コンビニの駐車場で、競馬新聞見ながらワンカップ飲んでるおっさんよりはオシャレだろう。

 

 

購入したミニタオル。

ドット絵のチョコボが描かれ、そのカラーもチョコボのイエロー。

 

開演25分前。

ひとり時間つぶしもそろそろ限界。

座っているひとの膝にぶつかりながら前を通るのも嫌だし、もう会場に入っておくか。

チケットの座席番号を確認して着席する。

最後尾から二列目、ずっと後ろの方のド真ん中だった。

当日券だから、こんなもんか。

近視なのに後ろの方でちょっと残念だけど、ド真ん中だったのがせめてもの救い。

 

購入したパンフレット。

情報満載。

 

左隣には既に男性が座っていた。

メガネをかけた地味目の男子。

自分よりは若いと思う、30半ばくらいだろうか?

話しかけてみたら、けっこう返ってくる。

この方もFF大好き人間なよう!

こんなコンサート来るのだから当たり前といえば当たり前だが。

 

開演前、メガネのニイちゃんとFFよもやま話で盛り上がる。

自分の右隣には、会社帰りのサラリーマンとおぼしき長身の男が腰かけた。

こっちも30半ばくらいかな?

ああん・・・どうせなら女性が良かったよ。

今年は両隣が野郎かよ・・・。

 

パンフレットを購入すると、ステッカーがもらえる。

各会場でデザインが異なるらしく、福岡会場では指揮者の栗田博文氏がドット絵で描かれていた。

 

そう思いながら左隣のメガネのニイちゃんと話していたら、

その向こうに、真っ赤なドレスのスタイルの良いきれいなおねいさんが座った!

周りとは明らかに雰囲気の異なる、しゃれとんしゃあ女の人だ!

これは、純粋にオーケストラコンサート向けのセレブリティなおねいさんだ。

到底ゲームなんてやるように見えないのだが、

FFのコンサートに来るくらいだから、やっぱりこのおねいさんもゲームやるのだろうな。

ちょ・・クラウドとセフィロス嫌いでバレットが好きなら友達になりたいです。

左の隣のメガネのニイちゃん・・・ちょっと、お前そこどいてわしと席代わりんさいや!

 

所時期が足らず、購入を断念したトートバッグ。

 

しばらくするとアナウンスが流れる。

いよいよ開演だ。

今回もまた奏者よりも先に、白髪ロン毛で口ひげをたくわえた小太りのおっさんが、袖からひょこっと現れる。

コンサートの総監督を務める、FF音楽の生みの親、植松伸夫氏だ!

 

同時に、デジタル数字が表示された電光掲示板が脇に用意された。

その電光掲示板を触りながら、植松氏がコンサートの説明をはじめる。

入口で渡した“メニュー表”をお出しくださいとのこと。

今回のコンサートは、レストランで好きなメニューの組み合わせで、コース料理を楽しんでもらうかのように、

来場者で演奏する曲目を決めてもらうというもの。

なるほど、このメニュー表、結婚式でもらう料理のおしながきというか、そんな雰囲気で作られていた。

 

 

植松氏も還暦らしい。

 

固定で演奏が決まっている曲もあるが、

途中4ヶ所ほど、来場者によって演奏される曲目が決まる。

その決め方が、来場者の大声で決まる。

電光掲示板はその音量を表示するものだった。

「まずは機械のテストを兼ねて練習してみましょう。」

植松氏がスイッチを入れ、合図とともに来場者が一斉に叫ぶ。

叫ぶワードは、おなじみ「ブラボー!」

その音量が数値となって、電光掲示板に表示される。

 

 

 

 

 

結婚式のコース料理のしおりみたいな、コンサートのしおり。

 

ふうん・・・なかなか面白い企画をなさるじゃないの。

そうこうしていると、両袖から奏者たちがワラワラと出て来てスタンバイし始めた。

その奏者たちを見やりながら植松氏が続ける。

「セットリストが毎回変わって、直前までどうなるか判らないから、演奏するひとたちからは不評ですけどね・・・。」

視線の先には苦笑いする奏者たち。

「楽譜もそれぞれ用意してなきゃならないから、「ふざけんな!」って思われてるでしょうね・・・。」

客席からは笑いが起こる。

これこれ、このざっくばらん和気あいあいとした雰囲気、これが楽しんだよなあ。

 

植松氏が袖に引くと、入れ替わりに指揮者が現れる。

セミロングの白髪がトレードマーク、栗田博文氏だ。

台に立ち、こちらへ一礼すると、くるっと向き直してタクトを構える。

一発目から激しい曲が演奏される。

FFⅤから、“ビッグブリッヂの死闘”だ!

「この扉の後ろでずっと待っていたぞ!来なかったらどうしようかと不安になっていたところだ。」

一昨年はアンコールで演奏されたこの曲、今回は一発目から演奏される。

 

 

パンフレットにはビッグブリッヂの死闘の楽譜も載っていた。

まあ読めませんけどね。

 

ビッグブリッヂの死闘が終わると、

袖から植松氏と真っ赤なスカートの女性が現れた。

FFコンサートではおなじみとなった、司会の山下まみ氏だ。

次の演奏曲目は来場者のリクエストによって決められる。

そしていよいよ、あの機械の登場だ。

隅っこに寄せられていた電光掲示板がお二人の脇に設置される。

 

・FFⅤメインテーマ

・守るべきもの

・エアリスのテーマ

・ティナのテーマ

・Ami

・反乱軍のテーマ

 

6つの候補曲のなかから、上位3曲が演奏される。

客はいずれかひとつを選んで、大声で「ブラボー!」と叫ぶ。

自分は・・・ティナもいいが、やっぱりここはFFⅤメインテーマだな!

だが・・・さすがにいい歳したおっさんが、最後列で「ブラボー!」だなんて叫べやしない。

そこはそれ、他の同志に委ねるとしよう。

 

 

パンフレットにはこれまでに演奏された曲の解説が載っていた。

 

結果は・・・エアリスのテーマ,ティナのテーマ,反乱軍のテーマの三曲が演奏されることに。

自分が望んでいた、FFⅤメインテーマは残念ながら演奏されず・・・。

まあ、ティナのテーマが演奏されるから良しとするか。

しかし、いちばん不人気だった“Ami”。

この曲のときだけ、明らかにブラボーのトーンが低く、

電光掲示板に表示された数値も、ひとつだけ100を切っていた。

それをみて植松氏が、「Amiの気持ちにもなってあげてください。」とポツリ。

会場に笑いが起こる。

結局Amiって誰なんだよ?

 

ティナのテーマと反乱軍のテーマは判る。

FFⅥ、崩壊後の世界でのフィールド曲となるのが、

本作のヒロインであり主人公でもある、ティナのテーマ曲。

ヒトと幻獣との間に生まれ、失われた魔法の力を宿していたことから、

魔法の力を復活させ、世界征服を企むガストラ帝国に軍事利用される悲劇のヒロイン。

そんな彼女の悲しくも力強いイメージにぴったりとした音楽。

FFⅡはプレイしたことがないものの、CMにも起用され知っている曲が反乱軍のテーマ。

これぞファンタジーの行軍曲って感じの力強い楽曲で管楽器にうってつけ。

何べん聴いても飽きない。

 

しかしエアリスのテーマはピンと来ない。

FFⅦもなんだかんだ言いながら、数回プレイしたはず。

作中、非業の死を遂げる悲劇のヒロイン、エアリス。

にも関わらず、エアリスのテーマが頭に思い浮かばない。

Ⅶはどうしてか、音楽があまり印象に残っていない。

しかし演奏が始まると・・・。

あーあー!はいはいはい!

 

ピアノやハープの寂しげなイントロから入る。

そこへフルートなどが加わり、だんだんと重厚で壮大なメロディを奏でる。

エアリスの自身を犠牲にし、全てを包み込み、全てを守ろうとする強い意志が感じられる曲。

残された仲間へ絶望とか怒りではなく、勇気と希望を与えようとする音楽にも聴こえる。

聴いていてなんだか涙が込み上げてきた。

すっかり忘れていたⅦのストーリーの断片が、音楽をとおして思いださされる。

そう考えると、やっぱりⅦのヒロインはティファではなく、エアリスなんだなあと改めて思う。

 

エアリスのテーマ,ティナのテーマ,反乱軍のテーマ、

三曲の演奏が終わると、袖からまた植松氏と山下氏が登場。

二人のもとにリコーダーが。

「植松さん、これは?」と山下氏がたずねる。

「朝鮮人参ですね!」とボケる植松氏。

こんなしょうもない寸劇にも湧く会場。

 

次は来場者も参加しての演奏。

リコーダーによる、ファイナルファンタジーメインテーマだ。

これは毎回やっているようで、事前にサイトで楽譜を配布していて、

来場者はそれで練習し、当日皆で演奏しようってやつ。

もちろんオーケストラのプロの方々がリードして演奏し、

指揮者の栗田氏の合図で、曲の一部を来場者がリコーダー演奏する。

今年は一昨年よりもレベルアップしていて、音を外したり間違えたりってのがなかった。

来場者も年々、上達しているのだろう。

プロに限らず、こうやって楽器を演奏できるひとって羨ましい。

 

入場の際に渡されたチラシ類のなかにあった、FFⅦのサントラのチラシ。

ちょうどいい!これ買おう!って思ったら映像付きのブルーレイディスクだった・・・。

CDでいいのだよ!

CDで!

 

続いては、またも来場者によるリクエストで演奏内容が決まる。

・オープニング~爆破ミッション

・星降る渓谷

・完全なるジェノバ

・FFⅦメインテーマ

昨年の演奏曲目からの選曲らしく、すべてFFⅦの楽曲。

この4曲のなかから、上位2曲が演奏される。

うーんどれもイマイチピンと来ないが、聴きたいとすればメインテーマかな?

だが、メインテーマがどんなだったのかも判らない。

ここはまた、他の来場者に委ねよう。

 

そうして決まったのが、オープニング~爆破ミッションと、完全なるジェノバの2曲。

隣のメガネのニイちゃん、星降る渓谷推しで、大声で「ブラボー!」って叫んでいたが、落選してしょんぼり。

星降る渓谷、そのタイトルでなんとなく判る。

レッドⅩⅢの故郷、コスモキャニオンだったっけ?

あそこで流れていた原始的というか民族的な曲だろう。

Ⅵのガウのテーマも、そんな感じだったような気がする。

獣ヶ原でも流れていたよな。

 

まずは完全なるジェノバ。

聴いていて、あまりピンと来ない・・・。

だが、たぶん、アルテマウェポンとか、神羅の上層部の連中とか、

中ボスでも最高クラスの奴との戦闘で流れていた曲ではないかと思う。

スマブラにも起用されていたら・・・と思う。

ていうか、スマブラへのFFⅦの楽曲提供、なぜ2曲(ファンファーレ合わせて3曲)のみなんだよ?

スクエニがケチなのか、植松氏のせいなのか?

ドラクエは8曲くらい提供されてたってのに・・・そういう意味では、すぎやま工房はグッジョブ。

すっかり大人になった今でも、こういう大人の事情はつくづく解らん。

 

続けてオープニング~爆破ミッション。

もうオープニングがどんなだったのかもすっかり忘れてしまっていた。

だが、これを聴いてかすかに記憶がよみがえる。

魔晄の光か?宇宙の星々のきらめきか?

無数の光が舞う、神秘的で静かなイントロ、

エアリスが花かごを提げて路地裏から大通りへと出る。

そこは車が行き交い、禍々しい鉄と機会に覆われた近代都市のほんの一部。

クラリネットだか、突然の合奏とともにロゴが登場するんだったよな。

で、列車から飛び出すアバランチの連中が爆破ミッションを行う。

いけ好かない主人公、クラウドの「興味ないね。」もこのとき発するんだった。

 

すっかり忘れてしまっていたが、あらためて音楽を聴くと、

これから始まる物語が壮大で素晴らしいものだと感じさせられる。

Ⅶはプレイしたにも関わらず、オリジナルもアレンジも含めCDを買っていない。

プレイした当時、過去作とかけ離れた世界観に違和感を覚え、

作品自体に思い入れがなかったぶん、音楽にも興味が持てなかったというところだろうか?

今 思えばもったいないことだ。

 

完全なるジェノバ,オープニング~爆破ミッションの後は、

確定されていた曲、ハンターチャンスが演奏される。

FFⅨからの曲らしい。

Ⅸは未プレイなのでこの曲も知らず。

どんな曲だったのかも思いだせず。

タイトルだけみると、どうしてもクイズ番組を連想してしまう・・・。

アタック25・・・。

 

ラバーキーホルダー。

チョコボを差し置いて植松氏がダントツ人気なんだとか。

チョコボどれかと植松氏って感じで購入してるな?

 

ハンターチャンス終了後、またも例の二人が登場。

それぞれ今回のツアーTシャツに着替え、トートバッグやミニタオルなどのグッズを手にしている。

これから一旦、20分の休憩に入る。

その説明とともに、二人の寸劇が始まる。

「休憩時間を利用してグッズを買いましょう。」

「これキーホルダーなんですけどね、自分で言うのもなんですが、売れに売れて再々発注ですよ!」

ドット絵のキャラのラバーキーホルダーが4種類販売されていた。

うち3つはチョコボなんだけど、残るひとつは植松氏。

その植松氏が大好評ということで自画自賛されておられた。

マスコットキャラ、チョコボをしのぐ人気とは・・・まあチョコボグッズはありふれているからなあ。

 

寸劇は続く。

「このツアーTシャツ、いいでしょ?」

「今年のはシックに黒っぽい色で、胸にワンポイント、後ろにイラストですよ!」

「コンサートで汗をかいたら、これ!タオルの出番。」

「チョコボがデザインされた黄色くていいですね~。」

「でも植松さん、そんなにお買いものしたら、かさばってしまいません?」

「そんなときはこれ!トートバッグ!」

そんな感じで、まるで通販番組のようなグッズ購入を薦めるふたりの寸劇が続く。

 

ここで休憩時間。

メガネのニイちゃんがトイレに席を立つ。

左側の方が通路に近いため、真っ赤なドレスのおねいさんの前を通る。

せまい席の前のスペース、どうやっても干渉する。

くそう・・・わしも真っ赤なドレスのおねいさんに触れたいぞ!

だが、尿意が全くない!

買い物も開始前に済ませてある!

何か用事を作ってわざと前を通るか・・・!

そんなふうに思っていたら、ドレスのおねいさんも席を立ってしまった。

ああ・・・後ろ姿もまばゆいです。

 

休憩時間が終わり、後半の部がはじまる。

まず一曲目、固定曲、シーモアバトルが演奏される。

これまた知らない曲。

FFⅩの曲らしい。

曲調からして、ボス戦かなにかかな?

FFというより、なんとなくグラディウスとかコナミのシューティングっぽい音楽の雰囲気だった。

 

次いで、セットを選ぶコーナー。

今度は予め3曲がセットになったものが三種類用意されている。

そのなかから好きなセットをひとつ選んで「ブラボー!」と叫ぶ。

Aセット

・いつか帰るところ

・水の巫女エリア

・ザナルカンドにて

Bセット

・花火に消された言葉

・牧場の少年

・Vamo'alla Flamenco

Cセット

・披空挺メドレー

・Fragments of Memories

・親愛なる友へ

 

うーん・・・Cかな。

親愛なる友へが含まれているところが大きい。

セットが発表されると同時に、モーグリおじさんが登場。

前回も途中で出てきたな、この関西弁のおっさん。

モーグリのテーマを、来場者全員でボディパーカッションをやりつつ演奏を聴いたっけ。

今回は「ブラボー!」の音量ではなく、ボディパーカッションの音の大きさで決めるという。

マシンは使わず、モーグリおじさんの独断と偏見で決めるという。

 

Aセットはこう、Bは、Cは、と、それぞれモーグリのテーマをパート分けして、

手や足を使ったボディパーカッションをレクチャーされる。

モーグリおじさんとともに、数名の奏者も現れ、モーグリのテーマの演奏がはじまる。

一応ここも演奏されたことになるにかな?

しかしこれ・・手拍子だけのAが圧倒的に有利だろ?

逆に膝叩きと足踏みがほとんどのCは圧倒的に不利だ。

 

案の定、Aが一番音が響いていたし、Cは一番音が小さかったように思う。

だが、モーグリおじさんの判定はB!

うわ・・Bか・・・個人的に一番なかったな、B。

そう思っていたら、植松氏からクレームが入る。

「今のは完全にAでしょう!」

しかしモーグリおじさんは自身の判定を覆すことなく、毅然とした表情で去っていく。

そして、そのままBセットの曲が演奏される。

このセット曲は少人数編成での演奏になる。

 

モーグリおじさんの正体。

パーカションの東佳樹氏。

 

植松氏と山下氏もそのまま座り鑑賞する。

花火に消された言葉,牧場の少年,Vamo'alla Flamenco。

花火に消された言葉は、FFⅦ、ゴールドソーサーの観覧車でのシーンだな。

ふつうにプレイすると、エアリスかティファとのデートになるのだが、

がんばって、バレットやユフィのパターンも見たっけ。

一昨年のコンサートでも、来場者のメッセージを読むコーナーで演奏され、

そのときはハープのおねいさんの独奏で聴いた曲。

 

牧場の少年はおそらくⅦのチョコボ牧場の音楽なのだろうが、まったく記憶になかった。

奏者がチロリアンハットなどを被り、牧場?らしい格好で演奏。

うちひとり、ホルンだっけ?でっかいの担いだ男性奏者は、サンタみたいな白ヒゲを付けて登場。

このとき、植松氏は何か真剣なトークをなさっていたのだが、

この白ヒゲ奏者が登場したことにより、それが台無し。

「ね!人がせっかく真面目な話してて、いいところでこれでしょ!?」

「あのヒゲは演奏に支障が出ないんでしょうかね?」

「支障があるに決まってるでしょう!」

 

次いでセット曲最後の曲、Vamo'alla Flamenco。

これは一昨年も聴いたなあ。

しかも、そのときとほぼ同じ編成だもん。

奏者がタキシード姿でバラの花を携えて登場。

女性は頭にバラの花。

真ん中には直立不動の男性。

その男性が後半から手拍子とスタンプで演奏を盛り上げていく。

途中、他の奏者の胸のバラを取り、口にくわえさせていく。

来場者の笑いを誘う。

自由なパフォーマンスに植松氏も笑う。

 

いよいよコンサートも終盤。

最後に選ぶのはラスト曲に向けての曲を選ぶ。

ラスト曲は、FFⅦの片翼の天使と決まっている。

それに向けての選曲となるのだが、

・FFバトル2メドレー

・神の誕生

・The Man with the Machine Gun

・Force Your Way

この4曲のうち、上位2曲が演奏される。

自分の知っている曲は残念ながらなかった。

唯一、FFバトル2メドレーか。

バトル2といえば、通常ボス戦のときの音楽だ。

ⅣからⅥまでなら、それが判る。

Ⅶは「さらに戦う者たち」というタイトルが付けられたので除外かな?

 

コンサートマスターでサックス奏者の榮村正吾氏。

 

選ばれたのは、FFバトル2メドレーと、The Man with the Machine Gun。

マシンガン?

もしかしてバレットのテーマかな?

しかし、聴いてもまったくピンと来なかった。

どうやらFFⅧの曲らしい。

そら知らんわ。

途中、候補にあった曲、神の誕生の落選が決まると、司会の山下氏が言う。

「神、誕生せず・・・!」

この方もなかなか腕を上げて来たな・・・!

 

FF2バトルメドレーはメドレーラストの曲以外はすべて判った。

通常ボス戦の曲は、やっぱりⅣが一番かな。

ミストドラゴンやアントリオン、オクトマンモス、マザーボム,etc・・・。

あの曲とともに激闘したボスキャラ達が脳裏によみがえってくる。

やっぱり純粋に音楽だけだと、ⅣやⅤが好きだな。

 

そしてラスト曲、片翼の天使!

これはもう言わずもがな、激しい曲。

全ての奏者が思いのたけをありったけ叫ぶかのように激しく演奏される。

注目すべきは指揮者の栗田氏のはっちゃけぶり。

狭い式台から落っこちないかと思うほど、ジャンプしたり体を揺さぶったりして激しくタクトを振るう。

そのセミロングの白髪が歌舞伎役者のごとく振り乱される。

 

指揮の栗田博文氏。

 

しかしこの曲、あの有名なフラッシュのせいで、

片翼の天使が、どうしても片翼の“田代”と変換されてしまう。

隣のメガネのニイちゃんにそのことを話すと。

自身もだと同調してくれた。

おお!同じひとが居たか!

その向こうの真っ赤なドレスのおねいさんはどうなのかな?

やっぱりFFファンには強烈だったよなあ、あのフラッシュ。

作ったひとは天才だよ。

そういや田代まさし氏、こないだNHK教育に出演していて驚いた。

薬物中毒の講師みたいなことやっていたけれど、大丈夫なん?

 

グッズを買うともらえるおもちゃの楽器。

一昨年はタンバリンだったが、今年はカスタネットだった。

甥っ子にあげよう。

リズムに“あわして”って・・・。

“あわせて”だろう?

下町育ちの方がパッケージの文言を書いたのかな? 

 

そして最後は、来場者もステージに上がって、マンボdeチョコボの演奏。

楽器を持参した来場者が、ステージに上がり、

シエナ・ウインド・オーケストラのみなさんと一緒に演奏する。

植松氏は真っ赤な帽子とちゃんちゃんこをまとい、

フレームが数字の“60”になったメガネをかけて登場、

植松氏もとうとう還暦で、これらファッションはファンからいただいたものらしい。

ここから静止画の撮影がOKに。

 

 

植松氏はサックスをスタンバイ。

山下氏もフルートをスタンバイ。

そのさなか、初代FFからドット絵を担当しているという、スクエニの渋谷員子氏が登場。

このコンサートのドット絵も全てこのお方が担当している。

ほぉ~女性が担当していたなんて知らなかった・・・。

まあ言われてみれば、Ⅲのたまねぎ剣士とか白魔導師、Ⅳのパロム&ポロム、

Ⅴのクルルなんか、女性ならではのデザインだな・・・と。

 

  

 

この渋谷氏が自身の著書というか、ドット絵の画集の宣伝がてら、

福岡公演に応援に駆け付けたらしい。

その渋谷氏もフルートを用意し、来場者の準備も整って、

最後の曲、マンボdeチョコボが演奏される。

正直、色んな音が混ざりわやなんで、クォリティを求められるものでもなく、

ラストのお祭り騒ぎといった感じなので、ここで席を立つひとも少なくはない。

真っ赤なドレスのおねいさんも、ここで去ってしまわれた。

 

 

 

いや~長丁場のコンサートが終了。

時計をみると、21時40分!

うわ~これ今から帰ったら、23時過ぎるばい。

朝5時起きで、休憩も食事もなしで仕事をし、そのままコンサート。

そして明日も朝5時起きで仕事だよ。

これはイカン。

コンサートの余韻もそこそこに、急いで地下駐車場へ行き出庫する。

・・・が、駐車場を出る車で大渋滞。

駐車場を出るのに20分以上もかかった。

 

 

帰りに食事しようにも、飲食店に寄ってたんじゃ帰宅がさらに遅くなる。

仕方なくコンビニでハンバーガーとおにぎりを購入。

インドだかパキスタンだか、そっち系のおねえちゃんが店員。

悪い予感がしたけれど、案の定、ハンバーガーをそのまま袋に入れる。

「すいません、ハンバーガー温めてもらえます?」

そう言うと納得したようで、きちんとチンしてくれた。

それを食べながら帰宅。

 

いや~今回もまたいいコンサートだった。

残念なのは所持金が足りず、CDが買えなかったこと。

できればそれを聴きながら帰路に就きたかった。

仕方ないので、前回購入したCDを聴きながら帰宅した。

また来年も開催されたら行こう。

うまいこと休みだったらいいが・・・。

仕事でも今回みたく、うまいこと早くあがれればいいのだが、

けっきょくこの日 以降、今日まで定時に上がれたことは一日もない。

この日だけは、ホント奇遇に定時で上がれたよなあ。

 

そして来年は隣が女性でありますように。

いやメガネのニイちゃんと話がはずんで楽しかったけれど、

終わったら、なんの挨拶もなしに、さっさと席を立って帰っちまった。

いや、あんなに会話したんだからさ、最後に挨拶くらいしようやと。

元々コミュニケーションが得意なひとじゃなかったとか?

それとも自分がウザがられてただけ・・・?

 

 

 



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