映画と渓流釣り

ハッピーフライトの話し

 ご無沙汰しております。
急にこのところ寒くなってまいりました。皆さんお変わりございませんか?わたくしは腰に爆弾を抱えておりますので、足元が冷えてくるとコルセットに、貼るカイロをペタッとして会社に通います。じんわり温かいので、冷え性の女性にはよろしいのではないですか。ただあまり長時間になりますと、低温火傷に近い状態で翌日ひりひりすることもありますのでお気をつけください。

 さて、この秋は10月に『三本木農業高校馬術部』、昨日待望の『ハッピーフライト』を観ました。前者は心癒される佳作でございました。いかにも佐々部清といった作風は北東北の清々しさと上手く絡み合って、役者の素朴さも好感の持てるものになっておりました。
 今日のお題『ハッピーフライト』を少々語ります。 
今までの矢口作品とはずいぶん色合いが違いました。『ウォーターボーイズ』『スィングガールズ』と、アルタミラのお得意パターンをことごとく成功させ、それが一種の作家性となった感のある彼が今回の作品で示した映画作りは、単なる娯楽青春映画の職業監督から明らかに距離を置こうとしていることが分かります。こんなにも緻密な映画が作れるんだぞといった気負いが垣間見れて、それはそれで次回作が早くも観たくなるそれ程力作でもあります。グランドホテル形式の映画は、登場人物が多ければ多いほど一人一人のキャラクターを印象的に描かねばなりませんので難しいと思うのですが、矢口作品はこれこそ得意とするところです。小さな役の小さな描写まで心憎いほど行き届いております。パイロットやCAにスポットを当てるだけなら誰にでも出来ますが、グランドスタッフ(特に鳥駆除)への光の当て方が並みの監督では出来ないところでしょう。準備に相当の時間を掛けても、こんなに質の高い映画を見せてくれるのなら文句は言えませんね。
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