べんきょうなせん(='ω')

べんきょうは論理で考えるトレーニング
熊本県山鹿市中高大学受験の "あすく" です

スクールオブレゲエ(1)|ジャマイカとボブ・マーリー

2015年08月26日 | おもしろかった
携帯で動画を見るときは、パケット定額で


 レゲエといえばボブ・マーリー。"three little birds"(1977)です。映画"アイアムレジェンド"(2007)で、ウィル・スミスが愛犬に歌いかけてたあれです。

"Don't worry about a thing,
'Cause every little thing's gonna be alright."

「心配ないよだいじょうぶ、
何もかもうまくいくからね」

Singing, "Don't worry about a thing,     
'Cause every little thing's gonna be alright."

歌ってる 「心配ないよだいじょうぶ、
何もかもうまくいくからね」と

Rise up this morning, Smiled with the rising sun          

朝が来て、昇る陽(ひ)が晴れ晴れ

Three little birds pitch by my doorstep

三羽の小鳥が戸口をかすめ

Singing sweet songs of melodies pure and true

清らかにさえずり、澄んだ声で心から歌ってる

Saying, "This is my message to you-u-u."   

言ってるんだ、「これがあなたへのメッセージ」


 ジャマイカ(Jamaica)はアメリカ合衆国の南、カリブ海ジャマイカ島にある人口280万ほどの島国です。かつてはスペインやイギリスの植民地で、英語が通じるため保養地として海外から人が集まります。コーヒー・砂糖・ボーキサイト★が輸出の特徴です。

 なによりレゲエ・ミュージックはじまりの地として知られます。

 レゲエ (reggae) は、ジャマイカで1960年代後半から1980年代前半に流行したポピュラー(大衆)音楽。またはジャマイカで成立したポピュラー音楽全般のこと。リズムや歌い方にクセがありますから聞けばすぐわかります。

 ジャマイカには土地のフォーク(民衆)音楽の"メント"がありました。1960年代アメリカからソウルやリズムアンドブルースが入って来ると、スカやロックステディといったジャンルが始まります。ジャマイカ音楽で"ロック"は、伝統的なメントにくらべアメリカ的な音楽を指しています。

 ジャマイカ宗教はキリスト教プロテスタントが主流です。この教会が、産業に乏(とぼ)しいこの島で職業訓練として音楽指導も取り入れていました。プロテスタント教会なかでもルター派は音楽に力を入れていて、ルター派の私立学校も音楽系進学に強いんです(熊本にもありますね)。いまでも多くのミュージシャンがライブハウスやスタジオやリゾートホテルのロビーで働きます。腕を磨いてCDデビューするひとたちもいます。

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 ジャマイカ島内だけでは音楽市場(しじょう)が小さいため、まわりの中南米音楽やラスタファリズムと呼ばれる思想運動などさまざまな流行も積極的に取り込み、短い期間に競って新しいジャンルが生み出されます。海外へ市場を広げているのです。またキャリア(仕事の経験)が長いミュージシャンはひとつのジャンルにおさまりません。


 もともと南北アメリカ大陸に、ニグロイド(アフリカ系黒人)はいませんでした。現在ニグロイドが多いのはヨーロッパの奴隷(どれい)貿易のせいです。南アメリカではスペインやポルトガルが、北アメリカではヨーロッパ人たちがアフリカからニグロイドを「輸入」していたのです。広大な南北アメリカの農地や鉱山で安く働かせる奴隷として。

 ラスタファリ運動は、1930年代にジャマイカの労働者と農民を中心に発生した宗教的思想運動です。ラスタファリ運動はキリスト教の聖書を聖典としますが教祖はおらず教義もない。宗教ではなく民衆の思想運動とされます。

 カリブ海周辺の黒人社会にはエチオピアニズムが根強い。エチオピアニズムとは、ヨーロッパ人たちの植民地にされなかったアフリカ・エチオピアを黒人の魂(たましい)の故郷とする考え方。黒人に精神的にアフリカへ帰ることを奨励(しょうれい)していました。ラスタカラーとも呼ばれる赤黄緑とライオンのシンボルはアフリカの国々の国旗にもよく使われます。自分たちにはここではない故郷があることが奴隷やその子孫たちの心の支(ささ)えとなり、さらに世界中の迷える若者たちの共感も生みます。

ここではないこころ休まる地が我々にはあるんだ

 ボブ・マーリーの歌詞やファッションにはラスタファリズムの影響がとても強くあらわれます。彼のインタビューを聞くと、音楽で食べていければそれだけでいいやと考える多くのジャマイカ人ミュージシャンにいらだちさえ感じます。音楽を越えて、強く戦う姿勢がいまもファンを引き付けます。


 ボブ・マーリーは"特別"です。レゲエというジャンルを飛び越えていきます。幅広いファンをこれからも引き付け続けるのです。

 な、ウィル。(塾長)

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