べんきょうなせん(='ω')

べんきょうは論理で考えるトレーニング
熊本県山鹿市中高大学受験の "あすく" です

【新聞読み】子供の心、深い傷…乱暴な言葉、赤ちゃん返りも

2016年07月12日 | 熊本地震関連
新聞に載るニュースは多くがただのデータです。ほとんどが主催者や企業や官公庁から出される情報を元に書かれます。こういったデータは発表する立場により偏りをふくみます。読み手にはその「データの変化」を読み取るチカラが必要です。変化を読み取るチカラがあれば、北朝鮮の公式報道からだって大きな流れは読み取れます

わたしたちが目にするほとんどの記事は新聞社が独自に「取材」をしたわけじゃありません。独自取材には多大な人員と予算が必要で毎日発行される紙面に載せられないから。それに読み手にとって、それで大体は事足りているからです


ウィキペディアより

ルポルタージュ(仏: Reportage)

1、 取材記者、ジャーナリスト等が、自ら現地に赴(おもむ)いて取材した内容を放送・新聞・雑誌などの各種メディアでニュースとして報告すること。略してルポともいう。現地報告。
2、事件や社会問題などを題材に、綿密な取材を通して事実を客観的に叙述(じょじゅつ・順を追ってのべること)する文学の一ジャンル。報告文学や記録文学とも呼ばれる。ルポルタージュを執筆する者は、ルポライターと呼ばれる。


ルポタージュは事実を客観的に叙述します。正しいか正しくないか単純に割り切れないテーマでよく使われる書き方です。事実のみならず筆者が感じた現場の雰囲気まで伝えようとします。今回の地震後ルポのように現場に居る者の気持ちを体感させようとします(藤田)


2016年5月21日
毎日新聞より引用

>「おい、クソジジイ」。熊本県益城(ましき)町の避難所の小学生の口から、次々ときつい言葉が飛び出す。園児は赤ちゃん返りし、いつまでたっても泣きやまない。震度7の激震を2度経験した子供たち。避難所で約5時間一緒に過ごし、深い心の傷を見つめた。【福岡賢正】

>避難所には約20人の子供がいた。中3女子生徒に背負われた小4女児が、私(記者)に延々と攻撃的な言葉をぶつける。「おい、クソジジイ。お前、えらそうだな。えらそうに、このオッサン」。小3男児も体が触れただけなのに「おい、足蹴るなよな。コラ」と突っかかる。

>児童虐待の取材をした際に接した被虐待児が里親などに示す「試し行動」とそっくりだ。心に深い傷を負って不安や恐怖を抱え込んだ子が、大人がどこまで許容するのかを試す無意識の行動だ。

>「ごめんごめん、痛かったやろ」と言いつつ、あまり相手にせず、女子生徒に知人について書かれた新聞記事を見せていると、「ジイサン、ジイサン、オジサン、オジイサン。コラ、俺にも見せろ」と小3男児がわめく。

>近くに座る高1女子生徒の膝の上に幼稚園年中の男児がいた。和やかだったが、年中男児は何かを要求し、女子生徒に断られると、地面に突っ伏して泣き出した。10分たっても泣きやまない。典型的な赤ちゃん返りだ。

>年中男児が怒ってぶちまけた遊び道具を私が片付けようとすると、中1の男子生徒が「いいよ。自分で片付けさせる」と止める。

>この男子生徒に「この1カ月、どうだった」と尋ねる。「まっ、いろいろ大変ですよね。でも俺は大人だから。友達と電話で『お前、生きとる?』みたいな。余裕余裕。楽勝楽勝」。懸命に背伸びしているように見える。

>攻撃的な言動の2人の小学生について、それぞれの母親に話を聞くと、「みんなと一緒だと偉そうにしてるけど、夜になると怖がって。絶対1人になれないし、トイレも1人じゃ行けない」と口をそろえる。地震で変わってしまったようだ。

>2人の母親のうち1人は、自宅が片付き、避難所を出られるのだが、ここで過ごす。子供が自宅を怖がるからだ。もう1人は最近家に帰ったが、昼間は避難所にいる。「夜はあの子、毛布かぶって縮こまって寝てます」

>2人の夫は一方が単身赴任中、もう一方が4月16日の本震の翌日から休みなしだ。2人は「生活するのに稼いでもらわんといかんから」と笑った。

>トラウマを負った子のケアに詳しい井上登生(なりお)医師(発達行動小児科学)の話 心に恐怖を抱えると、自分を勇気づけるため攻撃的な言動をよく取るし、赤ちゃん返りや逆に頑張りすぎる子も。周りの大人が余裕を持って、大丈夫だよというメッセージを送り続ければ、時間はかかるが次第に症状は治まっていく。

>日本児童青年精神医学会が作成した対応マニュアルをホームページ(http://child-adolesc.jp/notice/2016-04-18/)で公開中なので、活用してほしい。

ここまで引用


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