べんきょうなせん(='ω')

べんきょうは論理で考えるトレーニング
熊本県山鹿市中高大学受験の "あすく" です

記憶(きおく)は、どこで決まる?(2)|作動記憶から長期記憶へ

2013年08月03日 | 私から保護者へ
 記憶力って、どこで決まるのでしょうか?

記憶(きおく)は、どこで決まる?(1)|感覚記憶と短期記憶

 記憶はまず、眼や耳や鼻や舌や皮膚(ひふ)といった感覚から記憶されます。この感覚記憶は、最大1~2秒ほど保持(ほじ)されます。感覚記憶は五感を使いますから、カラダも使いながら記憶すれば記憶力が上がることになります。指しながら読んだり声に出しながら確認したりすることも、感覚記憶を利用しているのです。

 ヒトが一度に記憶できる短期記憶の数は、5つから9つまでです。たくさんのことを覚えなければならない場合、"分けて"覚えます。また、この短期記憶は約20秒間で忘れてしまいます。あいまいではない活用できる長期記憶とするためには、短期記憶の整理をする"リハーサル"が必要です。

 感覚記憶(1-2秒)→短期記憶(20秒)→リハーサル→長期記憶

 この一連の流れが、"記憶力"です。流れを意識してトレーニングをすれば、記憶力の向上がはかれます。


たくさんの情報は整理をしよう|ヒトのもつチカラ、「書く」チカラ

 短期記憶から長期記憶へ。ここでおこなわれる、"リハーサル"とはなんでしょう。たとえば、メモを取ったり復唱する。こういった忘れてしまう"前の作動"のことです。これは、後でやっても記憶の維持(いじ)はできません。短期記憶が維持できる時間が20秒ほどと短いためです

 ここまで記憶の仕組みは、ヒトの個人差はほとんどありません。それぞれ上限は決まっていますから、その範囲内で上手に記憶をする工夫や訓練はできます。記事中で、どんな工夫の例をあげていたでしょうか?


 本題はここから

【作動記憶】(working memory)
短期記憶を発展させた作動記憶という概念(がいねん)が提唱(ていしょう)されている。作動記憶は短期的な情報の保存だけでなく、認知(にんち)的な情報処理もふくめた概念である。容量(ようりょう)には個人差があり、その容量の差がある課題での個人のパフォーマンス(成果)に影響を与えていると言われている。

【認知】
心理学・言語学・脳科学・認知科学・情報科学などにおける認知とは、人間などが外界にある対象を知覚(ちかく)した上で、それが何であるかを判断したり解釈(かいしゃく)したりする過程(かてい)のことをいう。


 作動とは、認知した情報を整理する作業机のような場(ば)です。作動記憶は、実在はしない概念ですから、実際に机があるわけではありません。また上限もありません。ここで整理された情報は、大脳の棚(たな)にしまわれ、長期記憶へ変わります。

 つまり、作動記憶の場で、短期記憶を明瞭に整理することが、長期記憶へのリハーサルとなるのです。作動記憶は上限がありませんから、工夫と訓練により大幅に向上させることができます。

 記憶力における個々人のパフォーマンスを上げるのは、作動記憶の訓練による考えられるのです。

 続きます。(塾長)


記憶(ウィキペディア・パソコンむけ)

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