とうとう高校最後の登校日、
今日で高校生も終わりなのね、
楽しい事ばかりじゃなかったけれど、
今はいい思い出の方が思い浮かぶわ
ヒョリンもう着いたかな?
昨日のうちに戻ってるんじゃないか?
朝一だと遅れる事もあるだろうし
そうよね、
たった一度の卒業式に遅れる訳には行かないわよね
お前ヒョリンに会っても大丈夫なのか?
今はもう大丈夫よ、
お腹の中にはシン君の分身もいる事だし
ヒョリンも自分の夢に向って頑張っているのに
今更シン君の事で何かあるとも思えないわ
それともシン君の方に何かあるの?
僕は何もないよ
僕にはお前しか見えてないの知ってるだろ?
本当?♡
確認するまでもなく答えが出来ないラブシーン☆
車の用意が出来た事を知らせに来たコン内官とチェ尚官が
二人のキスが終るのを気長に待っておりました
「殿下そろそろお時間で御座いますが!」と
後ろの方で遠慮がちに話すコン内官の声に
慌ててチェギョンから離れると居住まいを正しながら
「行きましょう!」と声をかけ
チェギョンの手をしっかり繋いで車に向った
本日は報道陣が以前の様に車を取り囲んだり
無理な取材をしたりという事があるのでお気をつけ下さいと
コン内官から忠告
僕らの高校生姿でのツーショットはこれで最後になるから
撮る方も必死なんだろうな?
チェギョン車が止まってもじっとしているんだよ、
僕が行くまで動くなよ
それから、
今日だけは最後だから報道陣の人達の為に
少しの時間だけ車の外で写真を撮って貰う事にするよ
彼らも生活が掛かっているのだろうから、
少し位の融通を効かせる事も大事だからね
でももし危ない事があればすぐに中止するから
そのつもりでね
うん、
シン君の言うとおりにするわ
校門に近づくと思った通り取材陣が大勢集まっていた
僕らの為に一般生徒が巻き添えに合ってもいけないので、
短い時間だけ写真撮影のみを許可する事にした
車が止まると報道陣が近寄り少しでも近くでと思うのか
事前の説明を無視する輩もいたけれど、
報道陣を敵に廻す事の恐ろしさを学習した僕は
今までなら無視して取材を受けなかった行為が有ったけれど
これからの僕らが動き易くなる為に
彼らの要求通りに写真撮影をさせた
チェギョンも一瞬顔が曇ったけれど僕が耳打ちした事で
翌日の朝刊には笑顔で僕を見つめる姿が一面を飾る事になった
写真撮影を終えて控え室に着くとイン達、ガンヒョン達と一緒に
ヒョリンが入って来た
一瞬空気が張り詰めたけれど、
ヒョリンが僕より先にチェギョンに近づいて
「おめでとう!」とチェギョンを軽く抱きしめて挨拶した
僕らは一瞬あっけに取られた!
普通に考えればシンに挨拶してから
チェギョンに握手する位だろうと思っていたのが、
まるきり予想が外れたのだから
驚いた様子のチェギョンは
「有難う!」と言いながらもどう反応していい物やら
僕に助けを求めていた
「元気だった?」と僕が声をかけると
ヒョリンは僕の方に向いて
「お久し振りです。皇太弟殿下」と挨拶しながら
「なにか私の顔に付いてる」と聞き返した
どうしてチェギョンが先なのかな?と思って
あら、可笑しい?
今までは皇太弟殿下のシンが序列?で言えば一番上だったけれど、
西洋では妊婦が一番上なのよ、
だからシンより先にチェギョンに挨拶したのだけど?
そうなのか、
そういう事を知らなかったから、へ~そうなんだ!!納得
チェギョン元気そうで良かったわ、順調なの?
ええ、おかげさまで。
予定日はいつなの?
秋頃の予定なんだけど、まだはっきりしてないのよ
今度検診に行った時に詳しい事が判るらしいの
そう!
シンも一緒に行くんでしょ?
え、ああ、一応な。
照てるんだぁ~(笑)
堂々と言えば良いのにあなたの子供なんでしょ?
そうだけど、なんか恥ずかしいよ
おい、いつものシン殿下は何処にいったんだ?(笑)
ヒョリンは知らないだろうけど
こいつらラブラブもいいとこで
周りの人間はみんな熱射病に掛かったみたいだったんだぜ♪
いつでも何処でもベタベタくっ付いて、
所構わすだったんだ
だからこんなに早く子供まで出来たんだよな♪
おい、やめろよ、ギョン!
大丈夫よ、気にしないで!
私も今までのミン・ヒョリンじゃないわ
世界を目指しているのよ、
過去に縛られるのはもう終わり
それに今は心からシンとチェギョンの幸せを願ってる国民の一人なのだから
気遣いはご無用にお願いしますわ☆
良かった
これで思い残す事なく卒業できるわね
ウッ!!気持ち悪い。。。
チェギョン大丈夫か?
シン君がチェギョンについて洗面所に行った
ほんとにシン変わったわね、
私とならあんな風にはなってなかったと思う
あれがシンの本当の姿なのね、
チェギョンだから出来た事なのよね、
本当におめでとうシン、チェギョン
そろそろ式が始まるわね、行きましょう♪♪