Shincheの屋根裏部屋

by宮大好きアジュマです。

新しい出発39 懐妊♪25卒業式

2020-07-22 22:12:11 | 新しい出発

卒業式の席順は本来なら
音楽科、美術科、舞踏科、映画科の順に座る決まりなんだけど
今年に限って美術科の隣に映画科の席が配置された

言うまでもなくチェギョンの隣にシンが来る様に
そして卒業式なのでジャージが履けないチェギョンの為に
特別にひざ掛けが用意されたのはシンが校長に掛け合ったからだった

そしてチェギョンが式の間に具合が悪くなってもすぐに対応 出来る様
医務官と尚官が同行していた

順調に遂行していた卒業式も半ばに差し掛かり、
全員起立で来賓の挨拶を聞いていた時
チェギョンが急に座りこんだ

どうした気分が悪いの?

ちょっと貧血を起したみたい

僕らの様子を見た医務官が駆けつけようとしたけれど
チェギョンが大丈夫だと言うので座らせて様子を見る事にした

折角の卒業式を自分の為に台無しにしては申し訳ないと思ったのだろう
式が終る頃には落ち着いた様だけど、念のために医務官の診察を受けた

緊張からくる軽い貧血だろうという事で
少し横になってから教室に連れて行った

其々の教室では最後のホームルームが行われ
お互いの進路について簡単にスピーチをする事になっっていた

言うまでもなくクラスメートの感心の的は皇太弟妃チェギョンと
その赤ちゃんの事に集中した

皆、写真を撮ったりビデオで録画したり、
自分のクラスメートである皇太弟妃を心なしか自慢に思う気持ちなのか
優しい笑顔でチェギョンの言葉を待っていた

平凡な家庭の平凡な自分が今皇太弟妃になって、
今その大切な人の子供を身篭っている事が信じられない事
ここに至るまでにクラスの皆に多大な迷惑や心配を掛けた事を
本当に申し訳なく思っている事

そして自分の過ちでマカオで謹慎した後も自分を温かく迎えてくれた事を
感謝していると言ったところで涙が溢れ言葉が出なくなってしまった
涙を止めようとしても止まらなくて言葉を続けられなくなっていた時
先に終ったシンが教室に入って来てチェギョンの傍に立ち
代わりに挨拶の続きを述べた

僕達を許してくれて有難う
そして温かく見守ってくれて有難うとチェギョンと一緒に挨拶をした

しんと静まり返った教室の中、
クラスメートも一緒になって泣きながら
「元気な赤ちゃんが無事に生まれるのを皆で祈っている!」と
公式会見があるので先に宮に戻らなくてはならない僕達に
温かいエールを送ってくれた


車の中でもチェギョンは暫く泣いていたけれど
宮が近づくに連れて気持ちも落ち着いてきたのか、
正門が見えた時にはすっかり元のチェギョンに戻っていた

シン君ヒョリンに挨拶したの?

いや、お前が泣いているのが見えたから放っておけなくて、
また謝恩会で会うだろうと思ってそのまま来た

そうなの、
今日のヒョリンには驚いたわね

びっくりだよ、
でも元気そうで安心したよ
今は関係ないと言っても一度はプロポーズした相手だから
彼女にも幸せに成って貰いたいからね!友人として、
ココ大事だよ☆

友人ってとこ?笑
判ってるわよ☆ 
私も友人としてシン君と同じ気持ちだから!

そろそろ着くね、
会見が終ったら少し眠るといいよ
今夜は遅くなるだろうから

そうね、そうするわ




う~~~~ん♪
すっきりしたと思ったらもうこんな時間
シン君は何処かな?

部屋の中を見回すと電話をしているところだった
話の様子からユル君じゃないかな?

シン君が私が起きた事に気が付いて話しながらベッドに近づいて来た

‘おはよう’と声を出さずに言いながら
‘ユルだ’と言って私に代わった

あの事件の後から
シン君は折に触れ連絡している様だけれど
私は何と言っていいのかと思っていると

「おめでとうチェギョン☆
シンに聞いたよ、ママになるんだね!
それと卒業おめでとう!直接会ってお祝いしたいけれど、
まだ君たちの前に出て行ける状態じゃないから電話で失礼するよ」と
懐かしい声で話してくれた

傍で聞いているシン君もあの時とは違って
私がユル君と話していても穏やかな顔で
最後まで一緒に聞いていた
私が話し終わってシン君に返すと

「じゃ、またいつか」と笑みを浮かべながら切った

良かった!
簡単には解決出来ない事かも知れないけれど、
少しづつお互いに歩み寄っている事を感じられて!

これからは本当の従兄弟同士の付き合いが
出来る様になれば良いなと心から思った