皆の見送りを受けてジンと一緒に
近くの公園に行くことなった
ジンの手をしっかり繋いで道路の端を歩いていると
突然塀の中から大きな犬の吼える声が聞こえてきた
一瞬飛び上がって僕の足に抱きつくジン
余程怖かったのだろう
大きな声で泣き出した
いつもは好奇心満々のジンも
さすがに今回ばかりは驚いたようだ
僕の胸で泣きじゃくる息子が愛しくて
ギュッと抱きしめると
小さな手が僕の背中を掴んでいる
小さいけれど大きな僕の宝物
もう大丈夫だよ、パパが一緒にいるだろう?
暫くジンを抱いて歩いていると
通り掛かる人達が声を掛けてくれる
軽く会釈して通り過ぎようとしても
皇子様可愛い♡なんて
お世辞とは判っていてもそんな言葉が聞こえると
つい声の聞こえる方に顔を向け会釈してしまう
子供を褒められて嬉しいなんて
僕も相当の親ばかみたいだ♪
さっきまで泣いていたジンも自分の事だと判るのだろう
嬉しそうに笑顔で小さな手を振っている
あれ?今泣いて筈なのにもう笑顔を見せるなんて
やっぱりお前にも皇族の血が流れているのだな☆
暫く僕に抱かれていたジンも
ようやく落ち着いたのか降りて歩くと言い出した
さっきまでは僕の手を煩わしそうに繋いでいたのに
今はしっかり握っている
よっぽど怖かったのだな!
僕を引っ張るように歩くジン
道路の端に落ちている物を見つけては
近づいて覗き込む様に見ている
タバコの吸殻やお菓子の空き袋など
おおよそジンの生活範囲では見る事がない物が
無造作に点々と捨てられている
面倒な物を見つけなければいいけれどと
懸念していたその直ぐ後に
奇しくもその事件は起こった(爆)
ジンが指差す物を見ると
何処かで見た事がある様な綺麗な表紙の雑誌が
雨に濡れて捨てられていた
これ何?と指差すジン
嫌な予感が的中!
確かに僕の部屋にもあるけれど●~*
こういう物はこっそり捨てて欲しいよ
捨て難いのは判るよ、
僕だって男盛りだからその辺の事情は良くわかる
確かに家のゴミ箱に入れるのはちょっと気が引けるからね(笑)
でも教育上良くないだろう!
チラッと見える危ない写真。。
どう説明しようかと思案する僕を置いて
ジンはさっさと次の興味の対象に向かって歩いている
何だ、もういいのか?
変な汗掻いたじゃないか。。。
でも良かった。。フゥ。。
おい、もうパパの手はいらないのか? 淋
それで、次はなんだ?
暫くガタガタ道を歩いていくと
大きな木が沢山見えてきた
根元が石垣の様になっている
丁度僕の膝位の高さなのだけど
その石垣が気になるのか
ジンが僕を振り返って
どうしよう?と言う顔で返事を待っている
登りたいのか?
ほんとに高いところが好きだよな♪
一瞬油断した僕の手を振り切って
石垣の隙間に足を突っ込み登り始めるジン
小さくてもお前は男なんだな
山があれば登りたくなるのが男の本能と言うものだよな
頑張れジン☆
短い手と足を必死に伸ばして這い上がり
なんとか自分の力で登る事が出来た
やるね、お前も☆
それでこそ僕の息子だよ♪
カメラを向ける僕に
得意そうな笑顔を向けたと思ったら
何故か小さな手にはピースサイン!
なんだ、そのピースサインは!!
ああそうだった
写真に対する礼儀なんだよな。。。爆
ジン、お前は間違いなくチェギョンの息子だ。。●~*