小出裕章さんの札幌での講演会の録画がUstream.tvで録画配信されています。上田札幌市長の冒頭の話と講演後の感想。この会の主催者の一人であり、核戦争防止国際医師会議ドイツ支部が著した「チェルノブイリ原発事故がもたらしたこれだけの人体被害 科学的データは何を示している」という書籍を監訳した松崎道幸医師の挨拶。さらには原発出前授業を精力的に北海道で繰り広げている川原茂雄さんの挨拶と盛りだくさん。
小出裕章さんの札幌での講演会の録画がUstream.tvで録画配信されています。上田札幌市長の冒頭の話と講演後の感想。この会の主催者の一人であり、核戦争防止国際医師会議ドイツ支部が著した「チェルノブイリ原発事故がもたらしたこれだけの人体被害 科学的データは何を示している」という書籍を監訳した松崎道幸医師の挨拶。さらには原発出前授業を精力的に北海道で繰り広げている川原茂雄さんの挨拶と盛りだくさん。
父方の祖父は、私が小学生の時に、胃癌により亡くなった。
実は父方の祖父については、殆ど覚えていない。亡くなったのがもう50年近く前であるし、何よりも離れて住んでいたために、殆ど交流した記憶が無い。無愛想だったのだろうが、祖父に抱かれた記憶も無い。覚えているのは、危篤と連絡があったため、小学校から自宅に戻るように連絡があって早退し、病床で臨終寸前の祖父の、なんともやせ衰え、殆ど意識が無い状態の姿である。
父方の祖母は母と折り合いが悪く、祖父が亡くなり、その家や土地をすべて売却し、祖母が一時逗留していた際には、家に居るのがウンザリするような状態だった。あまり「明るく楽しい」家庭とは言えなかったわけだ。
テレビドラマのようなニコニコ笑って遠慮なくものが言える家族や家庭というものが、世の中にあるとは信じられなかった子ども時代である。テレビの向こう側の話は、すべて私にとっては御伽噺でしかなかった。
実は、祖父とのことも同じなのだが、その子どもたち、つまり父方の妹、弟とは、殆ど私は関係を持っていない。唯一、父の弟である叔父とは会って話はできるが、そのほかの父の妹、つまり叔母達は、殆ど消息さえ知らない。同年代の従兄弟がいるのは知っているが、それすら道で遭ってすれ違っても分からないほどである。
家庭とか家族というものが、それほど重要なものだという意識は無かったし、手術で克服したとはいえ、先天性の欠陥を持って生まれてきているので、自ら家庭を作ろうと思ったことも無い。遺伝するかしないかという丁半博打のような状態で、子どもを持つなどということも考えたこともない。
叔父や叔母、従兄弟などで親しかったのは母方だけであるし、その母方の縁も、母と伯母や叔父との関係が悪化してしまうと、なんとも「無縁」なものとなる。
親戚が親戚付き合いしなくなった、という経緯も見知っているだけに、そもそもオレは結婚しようとも思わなくなった。だいいちが人間嫌いである。一人の女性を生涯愛し続けるなんてぇ自信は、爪の先ほども無いし、そんな不正直なことを言う自分がいたら、これはもう耐えられないほどの欺瞞であると思っているわけだ。
いや、なかには生涯連れ合いと幸せに暮らせる人もいるのだろうが、少なくともオレはそうはなれないだろうし、なれないことにかけては断言できるほどの自信がある。もし仮にオレが父親となって、息子が出来たとする。でも、かなりの確度でオレが金属バットで息子に殴り殺されるか、その前にオレが息子を殺して刑務所行きになっているかだろうと思うのである。
残念なことにオレは、自分の中にいる悪魔的な部分を、極力他人と関わらないことで押えてきた。暴発はするのだが、発現はしないようにしてきたわけだ。
そこでふと考えるのである。オレの父方の祖父は、一体何を考えて生きてきたのだろうか。それとも、生きていくことに精一杯の貧しさの中で、逆にそうした事を考えずに済んだのだろうか。