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内容は私が面白いなぁと感じたニュース(コミミ集)や本の紹介(今月のお薦め_XX.2005)とその感想、また大変恐縮至極でありますが自ら書いたもの(読み物)を勝手気まま(適当)な文字(text)情報を気まぐれ(適当)配信(texto;適す当)として、皆様のところへお邪魔致します。コメントをいただけたり、今後の共通話題になれば、個人的に救われます。よろしくお願いします。
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□コミミ集:ありや日差しや液滴など気になったニュース
□今月のお薦め_05.2005:北の豹、南の鷹(早川書房)
□読み物:ただいま準備期間につき、オリジナルではなく、あだ○充さんのタ○チのレスペクト物を載せます。前号の続き(本当は中飛ばし)です。皆様のお楽しみとまでいかなくても、せめて暇つぶしになることを祈っております。
前号
コミミ集
□大気圧の約1/6の環境下でアルコール液滴をガラス板に落としたところ、しぶきが上がることなく、表面にそのまま広がった。報告者らがいうよう、これはインクジェットや燃焼系の分野に応用できそうです。高圧ジャムの話があるので、以前から高圧下のインクジェット技術に興味はありましたが低圧にするのはなるほどです。環境を制御するのはコスト大の可能性があるので変化球の原理で液滴に回転制御するのもありでは。_30.06.2005
☆☆サイズのオーダが異なる環境の物性は感覚的に分かりにくい。特に小さい方は我々にとって何でも無いようなことが大変な抵抗になる。だから、環境と複数の外力による制御は試すべくこと。極端な物言いをすればスケールが小さい世界では一流投手の変化球を誰もが投げられるかもしれない。
□とあるアリはおよそ3cmごとにフェロモンをつけ、巣から離れる方向に約60度の枝分かれ(巣に近づく場合は約150度になる)となるフェロモンの道筋をつくり、餌探し、帰宅を行っている。随時書換テキスト文作成の参考になるかも。_22.06.2005
☆☆上記以外にも蟻、蜂の統率は命令伝達テキストや試行錯誤的な解決テキストに参考になりそうだ。
□フォトニック結晶(光のエネルギが熱として奪われるのを光を通れなくする、速度を遅らせることで外に出る光エネルギを増やせる)で透明な微小な粒より構成したところ、光の伝わり方がおよそ、1/40に。材質が高分子なので発光ダイオード、OLEDの構成層に展開できる。_22.06.2005
☆☆穴でなく、窪みであることが素敵。光応答性の材質と組み合わせても面白そう!。
□核が細胞の中心に移動する仕組みは微小管が核を押すのか引くのか、について。横軸;時間、縦軸;移動距離にしたとき、数値解析では押すはグラフが凸に、引くはS字になり、ある線虫における受精卵の核の移動はS字であらわされ、引くが有力。生物(細胞)の進化上、このようになったのであろうがバイオチックな回路においては敢えて押すの制御にすることで自然界以上の性能を示すかもしれない。_20.06.2005
☆☆生命活動の維持という点では機能そのものより機能の安定を生物は優先させているだろう。だから、自然界の模倣だけでなく、修正や別選択との編集も必要になってくるだろう。
□日差しが強い季節になりました。高分子材料である皮膚はUVをトリガにメラニンを生成する受動的な防御とUVで損傷したDNA上にチミンダイマーを生成することで生じた立体的ひずみを選択的に感知して除去・修復する能動的な防御で真夏の太陽に対抗する。チミンダイマーを生成・感知する能動的なシステムは光を利用した生産・メンテナンスシステムになりうる。_15.06.2005
☆☆能動的防御についてはどっかでもちっと書きたいです。というのも模倣と修正の宝庫だから。
□日立が日本メーカとしては初めて鉄道発祥の国、英国の民間鉄道会社に鉄道車両168両を納入する契約を同国の戦略鉄道庁と結んだそうです。あのユーロスターに連絡する線を走る予定だそうです。更なる健闘を願います。戦略鉄道庁という単語も気になる。_02.06.2005
☆☆更なる健闘を!!
今月のお薦め_05.2005:北の豹、南の鷹
グインの101巻です。100巻目の最後にスカールが出てきて、
スカールとグインとの対面が中心的に描かれた巻です。
スカールファンとしては嬉しい反面、やはり、スカールの状況は辛い。
なので、内容とは全然、関係ないことを書きます。
北の~、南の~といえば、私的には
北の狼、南の虎です。野球狂の詩(水島新司)で火浦健(王島大介)がでてくる
話です。個人的には水島作品はここ数年よりこの頃(~ストッパーまでかなぁ)のが
好みです。結構、出版社、雑誌の傾向が出ている(気がする)。
またまた話変わって、先月がグインの祝100巻でした。
100巻までのストーリ確認ですが方法の一つをして
ハンドブック3の方を敢えて推薦しておきます。67~100巻のあらすじが
書いてあるので、これを読んで101(100)巻から読んでみるのもよいかも。
ストーリ外の話になりますが既刊の表紙が全部載っていたのが良かったから。
読んだことがある方は絵があなたの記憶をよみがえらせてくれるかも。
はじめからのあらすじを知りたい方はハンドブック1・2やナビもよいですが
SFマガジンの5月号のグイン、ナリス、イシュトの紹介ページで十分かも。
もっとも、グインが記憶を失って、これまでのストーリの説明が入る造りになっております。
100や101巻から読んじゃってください。
100巻つながりで
ローダンの日本100巻を観たくなって、本箱?をちょっと漁りました。
割とあっさり見つかり、オビの状態も良かったのでうれしかったです。
何事にも歴史を感じる。
↑とても本の紹介になってませんね、、、。
読み物
運命の日、再び
大学時代,全日本のエースとして活躍し,オリンピックにも出場した。大学卒業後はプロ野球入り,入団したその年にローテンションの一角をつとめ,二桁勝利をあげた。一年目のシーズンオフ後,未亡人になってしばらくたったある女性に求婚をするが断られる。二年目以後も活躍し,幾人かの女性と交際するが、結局、結婚には至らなかった。ある日、肘に痛みを覚え、手術までしたが、術後、マウンドには登ることはなかった。そして,何年かが過ぎて、今から二年前、世間が上杉和也という投手を忘れかけた頃に和也は歳が10ばかり離れている女性と知り合う。
彼女は当時、自暴自棄になっていた和也を献身的に接し、やがて、二人はつき合うようになる。和也は再起を賭け、肘に2度目のメスを入れ、リハビリを続ける。その結果、握れなかったボールは握れ、まともに振れなかった腕はしなるようになり、後はプロに通用する球が投げれるかどうかだけであった。しかし、登板の機会を待つばかりの和也にちょっとした出来事が起きた。この7月のシーズン真っ最中に金銭トレードに出されたのである1*。また、トレード当日に2軍での登板予定であることを告げられていた。和也にとって、プロで投手を続けるラストチャンスになりそうであった。
7月のある日の昼過ぎ、2人の子供を連れた、三十路ぐらいの美しい婦人と二十歳位のきれいな女性がプロ野球の2軍の試合を観戦に寂れた球場を訪れた。二人の女性は子供達を挟んで座った。子供の1人は野球帽を被った男の子(達巳)、もう一人は麦わら帽を被った、女の子(和美)の二卵性双生児である。三十路ぐらいの美しい婦人の名は上杉南といい、彼女は青い空を見上げ、想う。 ”達也さん、うーん、タッちゃん、今日はカッちゃんがN年ぶりにマウンドにたつ日なの。一緒に応援しようね。”それから、子供達の向こうに座る若い女性に目をやる。義弟・上杉和也の現在の恋人である。和也が彼女と出会い、付き合うようになって、2年程の月日が流れている。
昨晩、南は和也から二つの決意を訊かされていた。一つは、今日の登板結果で球団から戦力外を言い渡された場合、速やかに引退し大学時代の先輩に以前から誘いわれていた仕事をすることである。もう一つは今日の登板結果に関わらず、試合が終わった後、ある女性にプロポーズするつもりであるということである。いうまでもなく、ある女性とは今も楽しそうに達巳と和美の相手をしてくれている二十歳位のきれいな女性のことである。南はホッとした。傍から見て、和也と彼女の交際は順調にみえているものの、年が離れている、和也の将来、そして南の存在などいろいろな原因について、この二人はお互い遠慮しているところがあり、南をはじめ周りは二人の進展にやきもきさせられていた。しかし、これらは当人同士が乗り越えていくべき問題で口をはさむわけにはいかない。
だから、和也の現在の彼女に対するはっきりとしたプロポーズの意志を聞いて安心した面持ちでスタンド観戦しているのである。勿論、今日、和也がプロポーズするということは現時点において本人には内緒である。和也はその時をブルペンで肩をつくりながら待っていた。監督から、中継ぎとして、中盤、2回ぐらいを投げさす登板予定であると前日からいわれていた。今日も調子は悪くない、それが率直な自己分析である。
味方の攻撃が終わり、引き続き前の回から投げている若い投手がマウンドに向かった。自分は恐らく、次の回から投げることになるだろうと和也は調整のピッチをあげた。しかし、この回、自軍の投手は一気に崩れ、4点とられて、ノーアウト1、3塁。打たれたあげくの四球が首脳陣を怒りを買ったようだ。投手の交代が告げられた。やや予定より速まった登板に仕上げの何球かが投げれなくなったわけだが、そんなことより心の準備ができてないことに和也は慌てたこともあり、マウンドに向かう足どりは辿々しかった。
2軍とはいえ、N年ぶりの試合である。明らかに、緊張していた。しかし、飲み込まれることはなかった。投球練習をしながら落ち着いていく自分を和也は感じていた。後は練習ではわからない、生きた球が放れるかどうかである、そう、実力があるかないか、それだけである。和也も空を見る、 ”兄貴、見ていてくれ、(見ているだけでいい)”そうつぶやき、ぽつんぽつんと人のいるスタンドの中の知り合いらを見やる。ぽつんぽつんの何人かは,不思議そうな反応をみせる2*、熱狂的な野球ファンなのであろう。
先ず、南を見る、そして、大きくなった、亡き兄貴と南の子供、自分の甥姪である、達巳と和美をみる、そして、最後に、彼女を見た。調子の悪くない和也はプロとしてのしたたかさも取り戻していたらしく、マウンドに行くときの不安は消えていた。だから、経験の少ない若い2軍の選手には自分の球が十分通用することを、1人目を三振にさせたときに認識する一方で自分の球威はまだ、狙って三振をとれるほどではないと判断することも出来た。和也はワンアウトをとったことだし、ゲッツー狙いでこの回を終わらせるという組立を頭に描いた。幸い、捕手のリードも低めを要求している。
果たして、バッターは低めの難しい球を注文通り、簡単に引っかけて、内野ゴロ。野手も(する必要もない)3累ランナーが飛び出していないことを確認して、5、4、3のゲッツーをとりにゴロを処理に前進する、、、ここでハンブル。結果、内野安打、1アウト、フルベースとなる。が、和也は冷静に、エラーした若い野手に声を掛ける、そして気持ちを切り替える、”このくらいのピンチが丁度良いテスト”だと。冷静な自分を確かめた。ところが、ここでとんでもないことが起こる、いや起こされてしまった。
相手ベンチの一人の男が声を上げたのである。「(打席に)行かせてください」といった声の主は高校卒業と同時にプロに入り、新人王を獲得以来10年以上、球界の4番といわれ続けてきた男、新田明男である。今年は、6月に死球を受け、戦線を一時的に離脱していたが、完治し、ここ2、3日は調整で2軍の試合に出ていた。現に昨日の試合で2ホーマした新田は今日のナイターから1軍のベンチ入りはすでに決定していた。ただ、この日のナイターを行う球場が近いこともあり、かつてのライバル上杉和也が2軍の試合で登板するという噂をきいた新田は、見るだけのつもりで1軍の登録を今日のこの試合の終了次第にして貰い、2軍のベンチにいたわけである。
そして、上杉の球を見て、自然に体が動いたのである。代打のコールがされる。その名に(2軍の試合をたまたま見に来たのに、ベテラン大物を予期せずみれることで)観客はどよめき、冷静なはずの和也は焦り、南は思わず呟く、「何で新田君がこんなとこで出てくるのよ、、、」。マウンドに自然と捕手、内野手が集まる。そして、やれることの確認をすまして、みんな、守備位置につく。和也は再び、確認する。制球力、重視の、低めに投げることだけ心がける。抑えようなんて考えず、、、下手したら、押し出してもいいと、考える。
1球目は球1個分以上外して外角へ投げよう。球が手元を離れる、新田が始動にはいる、和也はしめたと思う、これで外野フライになる。新田は踏み込んで、ボール球を強引打つ。引っ張った打球は場外までの大ファール。観客は大いに沸く。和也は愕然とする、新田はホームランを打てるボールを業と大ファールにしたことが分かったからである。同情なのか、チャンスなのか、もっといい球を投げられると信じてのことなのか定かではないが。なにはともあれ、1軍の力を痛感させられる。
2球目はどうすればよいか分からぬまま、ストライクゾーンにボールを置きにいった。球界の4番はピクリとも反応しなかった。カウント的には2ストライクと追い込んだわけであるが苦しいのは投手の方だった。ベンチの監督が珍しいことに「撃ち取ることだけを考えろ。」と檄を飛ばす。この男もあの日、スカウトとして二人の対決を見ていた一人である。新田の目が上杉和也に最高の球を要求する。和也は思う、勝手なことを。そして、そういえば昔似たようなことがあったのを思い出す。
南は言う。「高1の夏の時も、新田君に甲子園行くのを阻まれたのよね、、、」。しかし、南と子供を挟んで座る女性は別のことを考えていた。今日まで和也は高校時代の、高校野球の思い出を直接、彼女に話すことはなかった。尤も、プロのマウンドへ再起を賭けリハビリを続けているわけで、1軍で活躍して頃の話もあまりしなかったので高校野球時代について話していなかったことに何の不思議もない。しかし、上杉南の言った、「高1の夏の時も、新田君に甲子園行くのを阻まれたのよね、、、」に思い当たる節があるのだ。
運命の日、過去の記憶
彼女はずっと、彼(和也)の笑顔は以前から知っているような気がしてならなかった。でも概して好きな人に対してはそんな風に思うもので、単に私が和也さんを好きである証拠としか考えていなかった。しかし、いま、マウンドに立つ最愛の人をみて、(約)十年以上も思い出すこともなかった、少女時代のある記憶が鮮明に蘇ってきた。それは、自分がまだ幼い頃に車に轢かれそうになるのを助けてくれたお兄さんの記憶。
そして「これからは気をつけるんだよ」と優しく言って走り去っていったお兄さんが家に帰って、ついていたテレビに映っていたことを。ここまで思い出して、彼女は思う、そんな偶然があるはずがないっと。こんな勝手な思い込みをするなんて、自分の少女趣味にあきれてしまう。でも、溢れ出す涙をこらえることはできなかった。和也は悟ったかの様に投球動作に入る、どうにかしよう思ってもってどうにかできる相手ではないと、彼はいま大きく振り被った。
彼の体がいま思い出した。肘、筋肉、腰の回転具合、最高の相手に、最高の心構えの中、体が全盛時のバランスを思い出したのだ。この時も新田は最高の集中力を発揮していた。だから、急に蘇った和也の球に反応できた、まるではじめから来ると分かっているように。新田はバックスクリーンへ放つかのようなスイングを描く。そして、白球は外野にポトリと落ちた。ランナーは打撃音とともにスタートしている。
最高の投球と最高の打撃が相見えたときどうなるかは分からない。だから、結果はその時上回った方が勝のであり、最高同士の対決などあり得ないのかもしれない。勝ち越しタイムりーを放った新田は1塁上から和也を見、和也も新田を見た。そこにはこれからの互いの可能性を信じ、レベルアップしてまた対決したいという思いが込められていた。しかし、和也はそれは叶わない夢であることはよく自覚していた、結果が全てのプロだから。
だからこそ、いま自分の全盛時を思わせる球が投げれてたことに満足していた。残りのアウトをとり、ベンチに戻ると監督は告げた。「次の回は投げなくていい。」予測していた言葉だ。もはやこれ以上和也の投球を見る必要はないという判断だ。しかし、続けて予測外の言葉をきかされる。「明日でもお呼びがかかれば、上(1軍)に行って貰う。準備しておけ。だから今日はもう上がれ!(そして準備しろ)」「でも、、、打たれましたよ、、、、」和也は状況が飲み込めない。「そう、結果が全てのプロだ、お前の球は本物だ、~さん(1軍の監督)には自信を持って推薦できる、お得な買い物だった。」
一方、スタンド。和也に代打を告げられたことから、和也の登板が点をとられたこの回だけだったことが分かる。「高1の夏の時も、新田君に甲子園行くのを阻まれたのよね、、あ、次の機会にがんばれば、、」南が彼女の方を向くとちょっと観でも涙一杯と分かる彼女とそれを心配そうに見ているどうしていいか分からず慌てつつ何とかしようとしている達巳と自分のハンカチを差し出す和美達の様子が目に飛び込む。
カッちゃんは十分頑張ったじゃないと慰めようと南は彼女に話しかけようとしたら、彼女は先ず、子供達に大丈夫というしぐさをし、南の方を見て本当に大丈夫という。そう、うれしそう、うれし涙ともとれるともこの表情に南は小首を傾げるが、和也の失敗を喜ぶはずもないので私が知らない何かがあるのよね、って感じる。どうしてうれしそうなの(プロポーズのこと知ってるのかしら?)と尋ねるかわりに「カッちゃんのことだから試合が終わるまでベンチにいるかもしれないけど、控え室に様子見てきたら、私はここで子供達と試合見ているから。」といった。
彼女は頷き、「高校一年の夏、新田さんに打たれたというさっきの話は決勝戦での話ですよね、それで和也さんは1年の時から背番号1(エース)?」と尋ねた。二つともそうよと南は頷き、いよいよ狐に摘まれた思いになった。彼女はスタンドを後にして、南と子供達が残された。すると、一人の男が南のそばに立っていた、サングラスと帽子を被っていたが近くで見ると新田明男とすぐ分かる。
「やっぱり来てたんだ、お久しぶり、あのとき以来かなぁ」新田が南に話しかける。「三振してくれたっていいじゃない!。・・・しないことは分かってるけど」いきなり南は切り出した。落ち着いて新田は喋る。「あ、上杉なら大丈夫。きっと1軍だよ。それだけの球を投げた」「え、でも打たれちゃったから、点もとられたし、、」「もし、あれで自由契約選手になったらうちの球団に引き取って貰うようして貰う」なお、反論というか心配する南に、ほぼ1軍いき決定の情報を得たことを新田はばらした。達巳が「おじさん、新田選手に似てるね」「それじゃ、またいずれ」そう言ってサングラスの男は立ち去った。
(特別編成版おしまい。)
1* この話の中ではメジャー同様、7月一杯までトレード期間になっている 2*ここでは幾つかの反応が考えられる。先ず、急なトレードであったため、和也のユニフォームが出来ておらず、他の(1軍)選手のものを借りて出てきたことによる混乱等や上杉和也を覚えていた観客も少なからずいたこと等である。ちなみに和也は背番号1のユニフォームを借りた。
内容は私が面白いなぁと感じたニュース(コミミ集)や本の紹介(今月のお薦め_XX.2005)とその感想、また大変恐縮至極でありますが自ら書いたもの(読み物)を勝手気まま(適当)な文字(text)情報を気まぐれ(適当)配信(texto;適す当)として、皆様のところへお邪魔致します。コメントをいただけたり、今後の共通話題になれば、個人的に救われます。よろしくお願いします。
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□コミミ集:ありや日差しや液滴など気になったニュース
□今月のお薦め_05.2005:北の豹、南の鷹(早川書房)
□読み物:ただいま準備期間につき、オリジナルではなく、あだ○充さんのタ○チのレスペクト物を載せます。前号の続き(本当は中飛ばし)です。皆様のお楽しみとまでいかなくても、せめて暇つぶしになることを祈っております。
前号
コミミ集
□大気圧の約1/6の環境下でアルコール液滴をガラス板に落としたところ、しぶきが上がることなく、表面にそのまま広がった。報告者らがいうよう、これはインクジェットや燃焼系の分野に応用できそうです。高圧ジャムの話があるので、以前から高圧下のインクジェット技術に興味はありましたが低圧にするのはなるほどです。環境を制御するのはコスト大の可能性があるので変化球の原理で液滴に回転制御するのもありでは。_30.06.2005
☆☆サイズのオーダが異なる環境の物性は感覚的に分かりにくい。特に小さい方は我々にとって何でも無いようなことが大変な抵抗になる。だから、環境と複数の外力による制御は試すべくこと。極端な物言いをすればスケールが小さい世界では一流投手の変化球を誰もが投げられるかもしれない。
□とあるアリはおよそ3cmごとにフェロモンをつけ、巣から離れる方向に約60度の枝分かれ(巣に近づく場合は約150度になる)となるフェロモンの道筋をつくり、餌探し、帰宅を行っている。随時書換テキスト文作成の参考になるかも。_22.06.2005
☆☆上記以外にも蟻、蜂の統率は命令伝達テキストや試行錯誤的な解決テキストに参考になりそうだ。
□フォトニック結晶(光のエネルギが熱として奪われるのを光を通れなくする、速度を遅らせることで外に出る光エネルギを増やせる)で透明な微小な粒より構成したところ、光の伝わり方がおよそ、1/40に。材質が高分子なので発光ダイオード、OLEDの構成層に展開できる。_22.06.2005
☆☆穴でなく、窪みであることが素敵。光応答性の材質と組み合わせても面白そう!。
□核が細胞の中心に移動する仕組みは微小管が核を押すのか引くのか、について。横軸;時間、縦軸;移動距離にしたとき、数値解析では押すはグラフが凸に、引くはS字になり、ある線虫における受精卵の核の移動はS字であらわされ、引くが有力。生物(細胞)の進化上、このようになったのであろうがバイオチックな回路においては敢えて押すの制御にすることで自然界以上の性能を示すかもしれない。_20.06.2005
☆☆生命活動の維持という点では機能そのものより機能の安定を生物は優先させているだろう。だから、自然界の模倣だけでなく、修正や別選択との編集も必要になってくるだろう。
□日差しが強い季節になりました。高分子材料である皮膚はUVをトリガにメラニンを生成する受動的な防御とUVで損傷したDNA上にチミンダイマーを生成することで生じた立体的ひずみを選択的に感知して除去・修復する能動的な防御で真夏の太陽に対抗する。チミンダイマーを生成・感知する能動的なシステムは光を利用した生産・メンテナンスシステムになりうる。_15.06.2005
☆☆能動的防御についてはどっかでもちっと書きたいです。というのも模倣と修正の宝庫だから。
□日立が日本メーカとしては初めて鉄道発祥の国、英国の民間鉄道会社に鉄道車両168両を納入する契約を同国の戦略鉄道庁と結んだそうです。あのユーロスターに連絡する線を走る予定だそうです。更なる健闘を願います。戦略鉄道庁という単語も気になる。_02.06.2005
☆☆更なる健闘を!!
今月のお薦め_05.2005:北の豹、南の鷹
グインの101巻です。100巻目の最後にスカールが出てきて、
スカールとグインとの対面が中心的に描かれた巻です。
スカールファンとしては嬉しい反面、やはり、スカールの状況は辛い。
なので、内容とは全然、関係ないことを書きます。
北の~、南の~といえば、私的には
北の狼、南の虎です。野球狂の詩(水島新司)で火浦健(王島大介)がでてくる
話です。個人的には水島作品はここ数年よりこの頃(~ストッパーまでかなぁ)のが
好みです。結構、出版社、雑誌の傾向が出ている(気がする)。
またまた話変わって、先月がグインの祝100巻でした。
100巻までのストーリ確認ですが方法の一つをして
ハンドブック3の方を敢えて推薦しておきます。67~100巻のあらすじが
書いてあるので、これを読んで101(100)巻から読んでみるのもよいかも。
ストーリ外の話になりますが既刊の表紙が全部載っていたのが良かったから。
読んだことがある方は絵があなたの記憶をよみがえらせてくれるかも。
はじめからのあらすじを知りたい方はハンドブック1・2やナビもよいですが
SFマガジンの5月号のグイン、ナリス、イシュトの紹介ページで十分かも。
もっとも、グインが記憶を失って、これまでのストーリの説明が入る造りになっております。
100や101巻から読んじゃってください。
100巻つながりで
ローダンの日本100巻を観たくなって、本箱?をちょっと漁りました。
割とあっさり見つかり、オビの状態も良かったのでうれしかったです。
何事にも歴史を感じる。
↑とても本の紹介になってませんね、、、。
読み物
運命の日、再び
大学時代,全日本のエースとして活躍し,オリンピックにも出場した。大学卒業後はプロ野球入り,入団したその年にローテンションの一角をつとめ,二桁勝利をあげた。一年目のシーズンオフ後,未亡人になってしばらくたったある女性に求婚をするが断られる。二年目以後も活躍し,幾人かの女性と交際するが、結局、結婚には至らなかった。ある日、肘に痛みを覚え、手術までしたが、術後、マウンドには登ることはなかった。そして,何年かが過ぎて、今から二年前、世間が上杉和也という投手を忘れかけた頃に和也は歳が10ばかり離れている女性と知り合う。
彼女は当時、自暴自棄になっていた和也を献身的に接し、やがて、二人はつき合うようになる。和也は再起を賭け、肘に2度目のメスを入れ、リハビリを続ける。その結果、握れなかったボールは握れ、まともに振れなかった腕はしなるようになり、後はプロに通用する球が投げれるかどうかだけであった。しかし、登板の機会を待つばかりの和也にちょっとした出来事が起きた。この7月のシーズン真っ最中に金銭トレードに出されたのである1*。また、トレード当日に2軍での登板予定であることを告げられていた。和也にとって、プロで投手を続けるラストチャンスになりそうであった。
7月のある日の昼過ぎ、2人の子供を連れた、三十路ぐらいの美しい婦人と二十歳位のきれいな女性がプロ野球の2軍の試合を観戦に寂れた球場を訪れた。二人の女性は子供達を挟んで座った。子供の1人は野球帽を被った男の子(達巳)、もう一人は麦わら帽を被った、女の子(和美)の二卵性双生児である。三十路ぐらいの美しい婦人の名は上杉南といい、彼女は青い空を見上げ、想う。 ”達也さん、うーん、タッちゃん、今日はカッちゃんがN年ぶりにマウンドにたつ日なの。一緒に応援しようね。”それから、子供達の向こうに座る若い女性に目をやる。義弟・上杉和也の現在の恋人である。和也が彼女と出会い、付き合うようになって、2年程の月日が流れている。
昨晩、南は和也から二つの決意を訊かされていた。一つは、今日の登板結果で球団から戦力外を言い渡された場合、速やかに引退し大学時代の先輩に以前から誘いわれていた仕事をすることである。もう一つは今日の登板結果に関わらず、試合が終わった後、ある女性にプロポーズするつもりであるということである。いうまでもなく、ある女性とは今も楽しそうに達巳と和美の相手をしてくれている二十歳位のきれいな女性のことである。南はホッとした。傍から見て、和也と彼女の交際は順調にみえているものの、年が離れている、和也の将来、そして南の存在などいろいろな原因について、この二人はお互い遠慮しているところがあり、南をはじめ周りは二人の進展にやきもきさせられていた。しかし、これらは当人同士が乗り越えていくべき問題で口をはさむわけにはいかない。
だから、和也の現在の彼女に対するはっきりとしたプロポーズの意志を聞いて安心した面持ちでスタンド観戦しているのである。勿論、今日、和也がプロポーズするということは現時点において本人には内緒である。和也はその時をブルペンで肩をつくりながら待っていた。監督から、中継ぎとして、中盤、2回ぐらいを投げさす登板予定であると前日からいわれていた。今日も調子は悪くない、それが率直な自己分析である。
味方の攻撃が終わり、引き続き前の回から投げている若い投手がマウンドに向かった。自分は恐らく、次の回から投げることになるだろうと和也は調整のピッチをあげた。しかし、この回、自軍の投手は一気に崩れ、4点とられて、ノーアウト1、3塁。打たれたあげくの四球が首脳陣を怒りを買ったようだ。投手の交代が告げられた。やや予定より速まった登板に仕上げの何球かが投げれなくなったわけだが、そんなことより心の準備ができてないことに和也は慌てたこともあり、マウンドに向かう足どりは辿々しかった。
2軍とはいえ、N年ぶりの試合である。明らかに、緊張していた。しかし、飲み込まれることはなかった。投球練習をしながら落ち着いていく自分を和也は感じていた。後は練習ではわからない、生きた球が放れるかどうかである、そう、実力があるかないか、それだけである。和也も空を見る、 ”兄貴、見ていてくれ、(見ているだけでいい)”そうつぶやき、ぽつんぽつんと人のいるスタンドの中の知り合いらを見やる。ぽつんぽつんの何人かは,不思議そうな反応をみせる2*、熱狂的な野球ファンなのであろう。
先ず、南を見る、そして、大きくなった、亡き兄貴と南の子供、自分の甥姪である、達巳と和美をみる、そして、最後に、彼女を見た。調子の悪くない和也はプロとしてのしたたかさも取り戻していたらしく、マウンドに行くときの不安は消えていた。だから、経験の少ない若い2軍の選手には自分の球が十分通用することを、1人目を三振にさせたときに認識する一方で自分の球威はまだ、狙って三振をとれるほどではないと判断することも出来た。和也はワンアウトをとったことだし、ゲッツー狙いでこの回を終わらせるという組立を頭に描いた。幸い、捕手のリードも低めを要求している。
果たして、バッターは低めの難しい球を注文通り、簡単に引っかけて、内野ゴロ。野手も(する必要もない)3累ランナーが飛び出していないことを確認して、5、4、3のゲッツーをとりにゴロを処理に前進する、、、ここでハンブル。結果、内野安打、1アウト、フルベースとなる。が、和也は冷静に、エラーした若い野手に声を掛ける、そして気持ちを切り替える、”このくらいのピンチが丁度良いテスト”だと。冷静な自分を確かめた。ところが、ここでとんでもないことが起こる、いや起こされてしまった。
相手ベンチの一人の男が声を上げたのである。「(打席に)行かせてください」といった声の主は高校卒業と同時にプロに入り、新人王を獲得以来10年以上、球界の4番といわれ続けてきた男、新田明男である。今年は、6月に死球を受け、戦線を一時的に離脱していたが、完治し、ここ2、3日は調整で2軍の試合に出ていた。現に昨日の試合で2ホーマした新田は今日のナイターから1軍のベンチ入りはすでに決定していた。ただ、この日のナイターを行う球場が近いこともあり、かつてのライバル上杉和也が2軍の試合で登板するという噂をきいた新田は、見るだけのつもりで1軍の登録を今日のこの試合の終了次第にして貰い、2軍のベンチにいたわけである。
そして、上杉の球を見て、自然に体が動いたのである。代打のコールがされる。その名に(2軍の試合をたまたま見に来たのに、ベテラン大物を予期せずみれることで)観客はどよめき、冷静なはずの和也は焦り、南は思わず呟く、「何で新田君がこんなとこで出てくるのよ、、、」。マウンドに自然と捕手、内野手が集まる。そして、やれることの確認をすまして、みんな、守備位置につく。和也は再び、確認する。制球力、重視の、低めに投げることだけ心がける。抑えようなんて考えず、、、下手したら、押し出してもいいと、考える。
1球目は球1個分以上外して外角へ投げよう。球が手元を離れる、新田が始動にはいる、和也はしめたと思う、これで外野フライになる。新田は踏み込んで、ボール球を強引打つ。引っ張った打球は場外までの大ファール。観客は大いに沸く。和也は愕然とする、新田はホームランを打てるボールを業と大ファールにしたことが分かったからである。同情なのか、チャンスなのか、もっといい球を投げられると信じてのことなのか定かではないが。なにはともあれ、1軍の力を痛感させられる。
2球目はどうすればよいか分からぬまま、ストライクゾーンにボールを置きにいった。球界の4番はピクリとも反応しなかった。カウント的には2ストライクと追い込んだわけであるが苦しいのは投手の方だった。ベンチの監督が珍しいことに「撃ち取ることだけを考えろ。」と檄を飛ばす。この男もあの日、スカウトとして二人の対決を見ていた一人である。新田の目が上杉和也に最高の球を要求する。和也は思う、勝手なことを。そして、そういえば昔似たようなことがあったのを思い出す。
南は言う。「高1の夏の時も、新田君に甲子園行くのを阻まれたのよね、、、」。しかし、南と子供を挟んで座る女性は別のことを考えていた。今日まで和也は高校時代の、高校野球の思い出を直接、彼女に話すことはなかった。尤も、プロのマウンドへ再起を賭けリハビリを続けているわけで、1軍で活躍して頃の話もあまりしなかったので高校野球時代について話していなかったことに何の不思議もない。しかし、上杉南の言った、「高1の夏の時も、新田君に甲子園行くのを阻まれたのよね、、、」に思い当たる節があるのだ。
運命の日、過去の記憶
彼女はずっと、彼(和也)の笑顔は以前から知っているような気がしてならなかった。でも概して好きな人に対してはそんな風に思うもので、単に私が和也さんを好きである証拠としか考えていなかった。しかし、いま、マウンドに立つ最愛の人をみて、(約)十年以上も思い出すこともなかった、少女時代のある記憶が鮮明に蘇ってきた。それは、自分がまだ幼い頃に車に轢かれそうになるのを助けてくれたお兄さんの記憶。
そして「これからは気をつけるんだよ」と優しく言って走り去っていったお兄さんが家に帰って、ついていたテレビに映っていたことを。ここまで思い出して、彼女は思う、そんな偶然があるはずがないっと。こんな勝手な思い込みをするなんて、自分の少女趣味にあきれてしまう。でも、溢れ出す涙をこらえることはできなかった。和也は悟ったかの様に投球動作に入る、どうにかしよう思ってもってどうにかできる相手ではないと、彼はいま大きく振り被った。
彼の体がいま思い出した。肘、筋肉、腰の回転具合、最高の相手に、最高の心構えの中、体が全盛時のバランスを思い出したのだ。この時も新田は最高の集中力を発揮していた。だから、急に蘇った和也の球に反応できた、まるではじめから来ると分かっているように。新田はバックスクリーンへ放つかのようなスイングを描く。そして、白球は外野にポトリと落ちた。ランナーは打撃音とともにスタートしている。
最高の投球と最高の打撃が相見えたときどうなるかは分からない。だから、結果はその時上回った方が勝のであり、最高同士の対決などあり得ないのかもしれない。勝ち越しタイムりーを放った新田は1塁上から和也を見、和也も新田を見た。そこにはこれからの互いの可能性を信じ、レベルアップしてまた対決したいという思いが込められていた。しかし、和也はそれは叶わない夢であることはよく自覚していた、結果が全てのプロだから。
だからこそ、いま自分の全盛時を思わせる球が投げれてたことに満足していた。残りのアウトをとり、ベンチに戻ると監督は告げた。「次の回は投げなくていい。」予測していた言葉だ。もはやこれ以上和也の投球を見る必要はないという判断だ。しかし、続けて予測外の言葉をきかされる。「明日でもお呼びがかかれば、上(1軍)に行って貰う。準備しておけ。だから今日はもう上がれ!(そして準備しろ)」「でも、、、打たれましたよ、、、、」和也は状況が飲み込めない。「そう、結果が全てのプロだ、お前の球は本物だ、~さん(1軍の監督)には自信を持って推薦できる、お得な買い物だった。」
一方、スタンド。和也に代打を告げられたことから、和也の登板が点をとられたこの回だけだったことが分かる。「高1の夏の時も、新田君に甲子園行くのを阻まれたのよね、、あ、次の機会にがんばれば、、」南が彼女の方を向くとちょっと観でも涙一杯と分かる彼女とそれを心配そうに見ているどうしていいか分からず慌てつつ何とかしようとしている達巳と自分のハンカチを差し出す和美達の様子が目に飛び込む。
カッちゃんは十分頑張ったじゃないと慰めようと南は彼女に話しかけようとしたら、彼女は先ず、子供達に大丈夫というしぐさをし、南の方を見て本当に大丈夫という。そう、うれしそう、うれし涙ともとれるともこの表情に南は小首を傾げるが、和也の失敗を喜ぶはずもないので私が知らない何かがあるのよね、って感じる。どうしてうれしそうなの(プロポーズのこと知ってるのかしら?)と尋ねるかわりに「カッちゃんのことだから試合が終わるまでベンチにいるかもしれないけど、控え室に様子見てきたら、私はここで子供達と試合見ているから。」といった。
彼女は頷き、「高校一年の夏、新田さんに打たれたというさっきの話は決勝戦での話ですよね、それで和也さんは1年の時から背番号1(エース)?」と尋ねた。二つともそうよと南は頷き、いよいよ狐に摘まれた思いになった。彼女はスタンドを後にして、南と子供達が残された。すると、一人の男が南のそばに立っていた、サングラスと帽子を被っていたが近くで見ると新田明男とすぐ分かる。
「やっぱり来てたんだ、お久しぶり、あのとき以来かなぁ」新田が南に話しかける。「三振してくれたっていいじゃない!。・・・しないことは分かってるけど」いきなり南は切り出した。落ち着いて新田は喋る。「あ、上杉なら大丈夫。きっと1軍だよ。それだけの球を投げた」「え、でも打たれちゃったから、点もとられたし、、」「もし、あれで自由契約選手になったらうちの球団に引き取って貰うようして貰う」なお、反論というか心配する南に、ほぼ1軍いき決定の情報を得たことを新田はばらした。達巳が「おじさん、新田選手に似てるね」「それじゃ、またいずれ」そう言ってサングラスの男は立ち去った。
(特別編成版おしまい。)
1* この話の中ではメジャー同様、7月一杯までトレード期間になっている 2*ここでは幾つかの反応が考えられる。先ず、急なトレードであったため、和也のユニフォームが出来ておらず、他の(1軍)選手のものを借りて出てきたことによる混乱等や上杉和也を覚えていた観客も少なからずいたこと等である。ちなみに和也は背番号1のユニフォームを借りた。
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