「たにぬねの」のブログ

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今月のお薦め_04.2006

2006-08-02 20:08:42 | 今月のお薦め_XX.20XX
世に棲む日日(三) 司馬遼太郎 文藝春秋

吉田松陰について読みたくて、読み始めたが、
知らぬ間に高杉晋作にも惹かれていた。

どこが印象深いかときかれたら
三巻の終盤の英国と長州の絡みであろうか。
英仏蘭米と戦争をした長州が和議
このときの長州の代表が高杉晋作で堂々と渡り合った描写を読むのは
実に楽しい。

覚えておきたい名前に
英国公使館の通訳官;アーネスト・サトー。

三巻を楽しむためには当然、一、二巻も読んだ方がよいだろう。

吉田松陰はやはりアメリカ船に乗らんとする巻も、
面白かった。西洋の文化に真正面から向き合う潔い姿がよい。
日本の外交然り、職場などの企業間、職場間、さまざまな交渉、接触、衝突はあり、完全な平等はないだろうが、話をするときは平等で、それぞれの立場がある。それを付き合わせる大事さを、吉田のアメリカ船、高杉のイギリス船の描写が語っていると私は思いたい。

三巻まで読めば、四巻まで堪能しないともったいない。

どんなに相手がお得意さんで、相手のしてほしいことが分かっていても、それを媚を売るかのごとく、黙って気を利かせてやったことを報告するのではなく、交渉の場で、自分の立場を説明した上、今、相手が大事だから、してほしいことをします、ないし、したことを報告し、それに対して、相手は何をやってくれる、または(何を)くれたかを、話し合うのが会議や打ち合わせである。
報告会と会議の使い方は分けなくてはいけない(どちらも大事です)。

改めて書くまでもないのだろうが
萩の牢:野山獄に松蔭が囚人としている間に
寺子屋化したことは驚くべきこと、吉田寅次郎パワーである。

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