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→♂♀←_no.25_2017:藤野先生

2017-10-01 15:28:54 | 今月のお薦め_XX.20XX
→♂♀←_no.25_2017:藤野先生_現代文B 魯迅著 竹内好訳 筑摩書房
精選 現代文B
魯迅著 竹内好訳
筑摩書房

その留学生は東京も格別じゃなかったので仙台に行ってみたものの・・・、しかし、産地から都市部に移った産物のごとき扱い?厚遇?を受けとどまる。すると、解剖の先生から講義のノートを毎回添削いただくことになり、学びのペースをつかむものの、当時の情勢が、あらぬ疑いや中傷を受けさせ、また、同胞の不当な扱いを知るなどなどから、医学をやめ、筆をとる決意をする。

進級後も添削は継続されており、半ばで国に戻る気まずさから生物学に進むと藤野先生に告げる。惜しむ先生は惜別と裏に書いた写真を渡してくれて、青年に写真を送ってくれ、まめに連絡をよこしてくれ、を何度も促してくれた。

写真は愚か近況の報告さえ出来ぬまま、大事にしていた添削ノートなどをある時の引越しで失う。幸い持ち歩いていた写真は残り、返事ができる状況もなく経ってしまった時の流れの中、感謝の気持ちを小説として表したか。


筆をとる切っ掛け、決意からすると単なる手記ならともかく、作品として発表していることに、学問に、社会貢献に、文明の営みに国境はないというか、人類の発展にための心意気はどこでも同じというか。心意気故に進む方向が違っていても有効で(ある故に何周もしてるかもだけど)回って貢献・発展を促すんだぁって、その様なことを単純に思わせてくれる文章でした。

小学校の頃から、夏休みの冊子のおすすめ読書コーナーなどによくめにした阿Q正伝のあらすじに、積極的に読む気になれなかった。でも、齧った程度の背景に過ぎないかもですが藤野先生を読んで阿Qの生き様を知りたいと感じた。

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