「世界征服」は可能か? 岡田斗司夫 ちくまプリマー新書
あとがきでキッカケは単に「アニメの悪役って、ちょっとヘンだよなぁ」、最近の作品の悪役は『世界征服』とか『人類絶滅』とかは言わない、若しくはタテマエになっているといった記述が有り、その辺の筆者の考察を伺いたく読み始めたから、単純に読書を堪能できるはずだった。
しかし、読み進めていると時節柄(※a)が災いしたのか今回の解散に対する不満?、怒りかもしれないものが沸々と。
どうして、「フィクションの世界征服に対する疑問符」が「衆院の解散に向ける矛」に変化したか掻い摘むと創作物における世界征服や革命とかって起点や転回に都合よく使用される言葉である(※b)ことが多いから現実で世界征服を試みる人は滅多にいないと思っていたけど本書を読んでいると多くの政治家さんって、フィクションの世界の世界征服を目論む人達と同じにみえてきた。
現実にいないがフィクションに登場する世界征服目論見者ということであれば、フィクションの有り方を考察することで本書を手にしたときの予定通りの楽しみ方を実行すればよいが、この世にフィクションに登場する世界征服目論見者が実在するのであれば、現実社会に身を置いている以上その存在を考察だけで済ませる話でなくなってくる。
ちなみに与野党・官僚らでヒーロー、悪役の配役があるのでなく、それらで悪の首領決定戦をやっている構図。ヒーローや悪役でない存在を設けるとすれば、理想有りきな政治家さんや志を忘れていない官僚さん、またはそれらに準じる一般市民ということになるのだろう(我ながら何て稚拙な・・・)。
で、ヒーロー不在な悪役内部抗争が演じ展開される解散にスーパー疑問符です。某マイナス値が示すしばらく続く右肩下がりな気配を受けた政治的な要因は理解できます。また、政治家は選挙に負けたらタダの人だから、選挙に強い、選挙が好きでだければいけないってのも分かる話。でも、選挙は多くの人々の暮らしをよくするための制度で、だから多くの人の支持を集める人が選挙に勝つ仕組み。
今回の衆院解散って、誰にとって都合がよい選挙なのだろうか。投票権を持つ人間の都合・暮らしをよくすることを考えていただいているとはとても思えない。だから、初めて2番目に嫌な選択肢でもいいから選挙に行きたいと思った。
しかし、これでは投票率が下がった方が好都合という思惑には些か抗う気分になれるかもしれないが、一人区ばかりをこさえ票が割れてしまえば狙い通りという連中に一矢も報いれないことになる。
ちょいと(→♂♀←として)無理がありますなあ。本書にかこつけて、今回の選挙批判をしたいだけ。この著者ならそれを許してくれると。
フィクションって現実を牽引する楽しくて素敵な存在だと信じているので、フィクション中曖昧、お決まり文句に対して気を張っていたい、フィクションに真摯でいたいという想いだけで読んでいたのに現実に振り回されることになるとは、本当に悲しい。
2番目に嫌な選択肢でもいいから選挙に行きたい気になるなんて、本当に悔しい※c。
※a:投稿日や→♂♀←_no.35_2014:から 2014の衆院解散の時期に読み書いたと。
※b:サスペンスで動機が弱くても(トリックが見事であれば本として成立するから)殺人が起きる?(事故を含む)ように世界征服の動機が弱い・遂行時の成功報酬が見合わない、に関わらず(主人公に倒されるために)世界征服に挑戦!?、みたいな。
※c:いい足りない。
P.S.
さらに無知を晒すだけなのであるが、最近、3だけ主義という言葉を知った。3だけは今だけ、カネだけ、自分だけを指して、それぞれのだけだけがよければOKな主義。最近、クローズアップされているのは今の一般的な経済学で最も合理的な経済人が3だけ主義だから(未来を考えると今の歯切れが悪くなる・価値は価格に換算される・自分の利害に忠実であれば後は市場が調整)、3だけ主義の人が政治や経済の結構地位が上の方で見受けられるから、今回の選挙って。
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![]() | 「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書) |
岡田斗司夫 | |
筑摩書房 |
あとがきでキッカケは単に「アニメの悪役って、ちょっとヘンだよなぁ」、最近の作品の悪役は『世界征服』とか『人類絶滅』とかは言わない、若しくはタテマエになっているといった記述が有り、その辺の筆者の考察を伺いたく読み始めたから、単純に読書を堪能できるはずだった。
しかし、読み進めていると時節柄(※a)が災いしたのか今回の解散に対する不満?、怒りかもしれないものが沸々と。
どうして、「フィクションの世界征服に対する疑問符」が「衆院の解散に向ける矛」に変化したか掻い摘むと創作物における世界征服や革命とかって起点や転回に都合よく使用される言葉である(※b)ことが多いから現実で世界征服を試みる人は滅多にいないと思っていたけど本書を読んでいると多くの政治家さんって、フィクションの世界の世界征服を目論む人達と同じにみえてきた。
現実にいないがフィクションに登場する世界征服目論見者ということであれば、フィクションの有り方を考察することで本書を手にしたときの予定通りの楽しみ方を実行すればよいが、この世にフィクションに登場する世界征服目論見者が実在するのであれば、現実社会に身を置いている以上その存在を考察だけで済ませる話でなくなってくる。
ちなみに与野党・官僚らでヒーロー、悪役の配役があるのでなく、それらで悪の首領決定戦をやっている構図。ヒーローや悪役でない存在を設けるとすれば、理想有りきな政治家さんや志を忘れていない官僚さん、またはそれらに準じる一般市民ということになるのだろう(我ながら何て稚拙な・・・)。
で、ヒーロー不在な悪役内部抗争が演じ展開される解散にスーパー疑問符です。某マイナス値が示すしばらく続く右肩下がりな気配を受けた政治的な要因は理解できます。また、政治家は選挙に負けたらタダの人だから、選挙に強い、選挙が好きでだければいけないってのも分かる話。でも、選挙は多くの人々の暮らしをよくするための制度で、だから多くの人の支持を集める人が選挙に勝つ仕組み。
今回の衆院解散って、誰にとって都合がよい選挙なのだろうか。投票権を持つ人間の都合・暮らしをよくすることを考えていただいているとはとても思えない。だから、初めて2番目に嫌な選択肢でもいいから選挙に行きたいと思った。
しかし、これでは投票率が下がった方が好都合という思惑には些か抗う気分になれるかもしれないが、一人区ばかりをこさえ票が割れてしまえば狙い通りという連中に一矢も報いれないことになる。
ちょいと(→♂♀←として)無理がありますなあ。本書にかこつけて、今回の選挙批判をしたいだけ。この著者ならそれを許してくれると。
フィクションって現実を牽引する楽しくて素敵な存在だと信じているので、フィクション中曖昧、お決まり文句に対して気を張っていたい、フィクションに真摯でいたいという想いだけで読んでいたのに現実に振り回されることになるとは、本当に悲しい。
2番目に嫌な選択肢でもいいから選挙に行きたい気になるなんて、本当に悔しい※c。
※a:投稿日や→♂♀←_no.35_2014:から 2014の衆院解散の時期に読み書いたと。
※b:サスペンスで動機が弱くても(トリックが見事であれば本として成立するから)殺人が起きる?(事故を含む)ように世界征服の動機が弱い・遂行時の成功報酬が見合わない、に関わらず(主人公に倒されるために)世界征服に挑戦!?、みたいな。
※c:いい足りない。
P.S.
さらに無知を晒すだけなのであるが、最近、3だけ主義という言葉を知った。3だけは今だけ、カネだけ、自分だけを指して、それぞれのだけだけがよければOKな主義。最近、クローズアップされているのは今の一般的な経済学で最も合理的な経済人が3だけ主義だから(未来を考えると今の歯切れが悪くなる・価値は価格に換算される・自分の利害に忠実であれば後は市場が調整)、3だけ主義の人が政治や経済の結構地位が上の方で見受けられるから、今回の選挙って。
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