つぶつぶタンタン 臼村さおりの物語

身体の健康と無意識のパワーへ 癒しの旅~Have a Beautiful Day.~

久坂部羊「無痛」、医師が書いた犯罪者の責任能力に焦点を当てた小説

2019-12-25 15:41:07 | 本の感想/読書日記

ゆめねこふたり展のDMは無事入稿したよ💕
クリスマスイブの夜なべ バタバタしております

印刷屋さんに入稿するという経験を初めてしてから12年近くになるけれど、入稿する前はいつもちょっと緊張するな。けれども昔に比べてだいぶやりやすくなった。その場でデータチェックもできる。価格については、詳細は記憶していないけれど、相当安くなった気がする。

しかもあたしが今利用しているプリントパックは、全額返金キャンペーンをやっている。どういうことかというと、商品が気に入らなければ再印刷か返金か選べるというもの。
プリントパックの全額返金キャンペーン(プリントパックのウェブサイト)

3回目の注文の方までということだけど、初めての方はミスが多いだろうし、これがあるとうれしいだろうな。やり直すためにも納期に余裕を持っておく必要があるという注意点はあるけれど、でもありがたいとおもう。


本の感想。

久坂部羊(くさかべよう)さんの小説「無痛」(幻冬舎文庫)を読んだ。

医師が書いた医療ミステリー。父親も医師とのこと。

神戸で4人家族が惨殺される。その謎に街医者である医師が迫っていくというのがメインのストーリー。

無痛症という痛みを感じない体質の人、障害者施設で暮らす人、大病院、薬物治療、治験、心理カウンセラー、さらには犯罪者の精神鑑定について。医療周りで物語が展開されていて、もちろんフィクションではあるけれど、世界を覗き見た気がして面白かった。

凶悪犯罪が起こると話題になる犯人の精神鑑定についても綴られていた。精神鑑定による無罪を肯定する側、否定する側、両方の視点があった。犯罪で罰せられないように前もって精神障害者としての履歴を作る人の話もでてきた。
精神鑑定については新聞で見かけることがあってもなんとなくその場限りであまり深く考えてこなかった。この本を読んでいるときが、今までで一番、精神鑑定について考えた時間だったな。

初めて知ったのだけど、酩酊状態や薬物乱用状態のときも、責任能力がないと判断されるらしい。「え?そうなの。じゃあ酔っ払いや中毒者は責任能力がないことになるの?」とちょっと疑問だった。
だけどよく考えたら、お酒も誰に呑まされたかというのもあるだろうし、薬も同じだよね。

ひとつ個人的に苦手だったのが、手術(解剖)のシーンが細かすぎる。その部分は飛ばし読みしてしまいました。。。個人的な好みの問題です。

久坂部洋さんの小説を読んだのはこの「無痛」が初めてだった。無痛には続編もあるみたいなので、機会を見つけて読んでみたい。

文章のうまさや心の機微で読ませてくれる小説も好きであると同時に、医療小説のように著者の専門分野が色濃く反映されている小説も好きなのだ。

ではまた

メリークリスマス


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※今後の予定は2020年1月10日(金)夜、1月25日(土)です。

臼村さおり twitter @saori_u
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