お元気ですか?
Post OfficeでやっとAirletterを手に入れて、これを書いています。もう書きたいことが山のようにあって、頭が混乱しています。
NYの絵葉書はもう着きましたか?NYは楽しかったけれど、あまり好きにはなれませんでした。
Central Parkは本当に美しくてよかったのですが、マンハッタンの街は、東京の銀座のような感じで、うるいさいしゴミゴミしているし、まるで落ち着かないの。やはりアメリカは田舎に限りますね。
27日にまきえ姉さんとArthurに送られてNewark AirportからLynchburgにやってきました。
この飛行機はJALとは大違い!!坂道だらけの高速道路をダンプカーでフルスピードで走っている感じ、と言ったらわかってくださるでしょうか。おまけにLynchburgが近づくにつれて、おそろしさで私の膝はガクガク震えだすし・・・もう少しで酔うところでした。
いよいよ英語だけの世界に入るのだと思うと、心臓は早鐘のごとく打ち出すし、頭はクラクラするし、でさんざんでした。窓から下界を見ると、ビルだらけのNYとなんという違い!!一面の森林と田んぼ?で、その間にポツンポツンと赤い屋根の人家が見えます。それはそれは素晴らしい景色です。
Lynchburgで降りると、すぐDr.Anthonyが呼びかけてきてくれました。とても気さくな陽気な方です。空港では、私の赤いトランクが一時紛失し、どうなることかと思いましたが、Dr.Anthonyがいろいろ聞いてくれてすぐに見つかりました。
さすがにLynchburgは蒸し暑く、南部に来たんだなーというかんじです。
Dr.Anthonyが車で家へ連れて行ってくださいました。まわりの景色はとにかくすばらしいの一言です。「風とともに去りぬ」の映画で見たような(あれほど大きくはないにしても)白塗りの家があちこちに散在しています。土はレンガ色をしています。
Dr.Anthonyのお宅も木々に囲まれた丘の上にあり、静かで素晴らしい所でした。奥さんはやはりRandolph-Maconで事務をして働いていらっしゃるそうで、私が家に着いたときはまだ帰っていらっしゃいませんでした。
Dellyという犬を飼っていて、これがまたおとなしくて可愛い犬なの!ところが風邪をひいているらしくて元気がないので、Dr.Anthonyは心配して、私を「ほったらかして」すぐ獣医のところへ連れて行きました。あとで聞いたら熱があるそうで、彼女(Delly)はそのまま入院。
Dr.Anthonyには3人のお子さんがいたのですが、今はみんな独立してWashington D.C.や他の土地に住んでいるそうです。そのお子さんたちの写真がいたる部屋に飾ってあります。そのうちの一人の娘さんの部屋を私が今使わせていただいているの。とっても可愛いお部屋です。
Mrs.Anthonyが鏡台やタンスの上に小さなガラスのお人形をたくさん飾ってくださったの。ベッドの横のランプ台には黄色いバラの一輪挿しと、易しい英語の詩の本が置いてあります。寮の部屋の飾り付けの参考にするために、よーく見ておかなくちゃ。
Dr.Anthonyも学校に用事があるので、私は5時過ぎまで一人で休んでいました。ベッドに寝っころがってうたたねしていたら、ベッド脇の窓でカサコソ音がするの。誰か来たのかと思って覗いてみたら、なんとリスが3匹もいました。私が見てても平気ですぐ窓の近くまで来たり、木によじ登ったり・・・すごく可愛いの。
5時過ぎるとお2人が帰っていらして夕方まで3人でポーチに座っておしゃべりをしました。あーあ、もったスラスラ英語がしゃべれたら、と思います。簡単な短い会話はなんとかいくけれど、自分の考えを述べようとすると下がまわりません。前に来たことのある日本人も最初はさっぱり英語がわからなかったけれど、1,2ヶ月もするとすぐ慣れたようだ、と言ってMrs.Anthonyが慰めてくれました。
Dr.Anthonyのほうは、私が何回も"Pardon?"を繰り返すと、すぐ日本語で説明してくれます。時々だけど、でもかなり滑らかな日本語をしゃべるので、びっくり。
夜は久しぶりにぐっすり眠れました。NYではほとんど熟睡できなかったけれど、少し安心したのかな。日本やアメリカがごっちゃになって夢の中に出てきたみたい。夢の中では何語をしゃべったか、よく覚えていません。
今日(28日)はDr.Anthonyに連れられて大学の中を見ました。 Dr.Anthonyのお宅は大学のすぐそばです。聞いていたとおり、大学は塀も建物もすべて赤煉瓦造り。津田とは大違いで、どこもかしこもきれいです。まるでつい最近建てられたようです。
Dr.Anthonyにざっと外だけ案内してもらって、Dr.Anthonyはこれから用事があるというので、私は図書館でCathy Morlandという卒業生と落ち合い、一緒に昼食をとりました。
彼女は4年生のときAsian Studiesのコースを取っていたのです。日本にも少し来たことがあるそうです。自分でも、一箇所に長いこといられない性格なのだ、と言っていましたが、RMWCにいたのは4年生のときだけで、他の3年間はあちこち動き回っていたそうです。そしてこの秋からサンフランシスコに移るそうです。私とは2歳しか違わないのに、なんという違いでしょう。とてもしっかりしているの。
彼女のうちの冷蔵庫には何も食べるものがなかったので、近くの食料品店までドライブしてそこで昼食をとりました。RMWCの教授とか卒業生があちこちにたむろしていて、Cathyが片っ端から紹介してくれましたが、私には外人はみんな同じ顔に見えます。とても覚えられません。
その後また大学に戻り、今度はBettsy(スペル?ベッツィー)がチャペルや体育館や図書館の中を全部案内してくれました。彼女は南部人なのか、とってもゆっくりしゃべってくれるのでよくわかりました。相手の言っていることがわかると(あたりまえだけど)落ち着けて、こちらもうまく舌がまわるようになります。 彼女やMrs.Hughesという事務の女の人は私の英語を誉めてくれました!(バンザーイ)(お世辞かな?) でも、もちろん早口でしゃべられると全然理解できません。これから寮に移ったら、どうなることやら不安でいっぱい。
今はここDr.Anthonyのおうちの居間にいます。さっき大学から帰ってきました。また一人でのんびりしています。もう5時過ぎたからそろそろ2人が帰ってくるころです。今日本は午前5時頃にあたるのかな?たしか12時間の時差だったと思います。私は土曜日にこのお家を出て、寮に移ります。今どのコースを取ろうかと思案中です。やはりせっかくアメリカに来たんだから、アメリカ文学のコースを1つはとるつもりですが、着いていけるかな?またいずれ詳しくお知らせします。
こちらはまだ真夏のようですが、東京はもうすっかり秋めいてきたでしょうね。お元気で。