お元気ですか?
早いもので、Wilmingtonに来てもう1週間経ちました。
のんびりとリラックスした生活を送っています。
そうそう、忘れないうちに書きますが、先日Mrs.Klous家から本の包み一つと洋服類の1箱をそちらに送り返しました(5/22頃)。それから昨日、こちら(Delaware)からも洋服の1箱(あまり大きくない)を送りました。なんでまたこんなに増えたのかしらね。こちらではそれほど買わなかったのに・・・もっとも洋服だけでなく、中にゴチャゴチャ色々な物が入っていますが。壊れてなければいいけど。
前にも言ったように、Jenniferは毎日Libraryで働いているので、この頃はMr.& Mrs.StilesとMolly(犬)と一緒に過ごしています。そのおかげで、今までのお休みの時以上にMr.&Mrs.Stilesとお話しする機会があり、却って良かったみたい。
この家はまったく健全なるアメリカ家庭の模範みたいで、本当に善良な人たちばかりです。今回はStiles家のことをお話します。
構成はMr.& Mrs.Stiles、Jenniferより17歳年上だから36歳になるお兄さんのDavid---
今は結婚してOhioに住んでいます。1男1女あり。奥さんはVirginiaという人---、13歳年上の32歳になるお姉さんCynthia---結婚してWyomingにいます。1男あり。---それにビーグル犬のMollyです。
Mr.&Mrs.Stilesはかなりのお歳(60歳近い)なのですが、お二人ともとっても若いのです。Mr.Stilesは退職前はDu.Pontの研究員か何かでしたが、今はUniversity of Delawareでアルバイト教授をしたり、本を書いたりしている学者です。一日中タイプを打ったり、本を読んだり、電話をしています。とってもユーモアのある方で、冗談ばかり言っているの。私も最近はようやく本気なのか、からかっているのか区別できるようになりました。Jenniferに言わせると、とてもemotionalで、すぐ泣いたりするんですって。
Mrs.Stilesは、反対に、割と物静かで無口な方ですが、理想的な奥さんです。お料理は絶品でありまして、特にデザートのパイやケーキやクッキーはすべてお手製。あらゆる種類のパイやケーキ(今日はピーカンパイでした)を作って、上にアイスクリームを山のようにのっけて出してくださいます。それも日中のうちにチャチャチャっと半時間位で作っちゃうの。
お料理だけでなく、お裁縫が素晴らしい腕です。家の長椅子やアームチェアの込み入ったカバーから、Jenniferの洋服のほとんど(チコタンと同じ。そういえば、Mrs.Klous家での最後のdinnerでカントリークラブに行く時、例の茶色のワンピースを着て行ったら、Mrs.Klousはお手製と知って驚いていました)も作ってしまいます。私の旅行用に、と毛布代わりにもなる赤いポンチョを作ってくださったの。
大学があった頃は、Jenniferも私にもいろんなクッキーやお手製の縫いぐるみや、その他可愛らしいものを送ってくださいました。
若い頃はflower arrangementの品評会にも出展したように、お花も大好きで、部屋に花を飾ったり、植物を育てるのが大好きみたいです。
Stiles家はとても裕福ですが、それでも経済はしまっているみたいで、朝はよくお二人で新聞の広告欄を観ては、バーゲンクーポンを切り抜いたりして、日中車で買いに行ったりしています。Jenniferも彼らに似て、とっても買い物上手で、saleというと目を光らせます。私も彼女のお陰で50¢のジーンズを買ったり、pown shop(質屋)で安いタイプライターを購入できたのです。
Davidは(私は会ったことがない)ガラス細工が撮っても上手で、商売ができるほどの技術を持っています。家の窓にDavidの手作りのガラス飾りがぶら下げてあったり、手製のメタルの蜀台やルームアクセサリーがたくさん置いてあります。
Cynthiaも芸術的才能があって、絵がとても上手なの。Mr.& Mrs.Stilesに送ってきたカードを見せていただいたら、すごーく綺麗な絵が無造作に描かれてあって、驚きました。木製細工などもCynthiaの作品が台所に置いてあったりします。Jenniferも彼らに似て、マコメ編みなどでよく色々な物を作っています。私にバッグとベルトをくれました。
Mollyは雌のビーグル犬ですが、アメリカに来てつくづく思うのは、犬や猫がすっかり人間扱いされていることです。日本のように外に繋いで「いぬ」扱いをしないので、犬も人間のつもりでいるみたい。これはどの家もそうで、まったく驚きます。Dr.Anthony家のDelly、Johnの家のMorgan、Page家のHappy---どれをとっても本当に家族の一員として扱われています。もちろん家の中で飼っているので毛がfloating aroundするのは仕方ないにしても、用を足したくなると、Mollyはドアの所に行って、「出してよ」と言うようにこちらを見るの。誰かがドアを開けて、首輪に長いロープをつけてやると、一人(一匹)で出て行って、家の裏の彼女用のお手洗いに行って、帰ってくるとドアを外からノック(!?)して入れてくださいと言うの。みんながひっきりなしに話しかけるせいか、言葉は本当に良くわかります(私以上?)。
それだけでなく、昨夜Jenniferが帰ってきてから、みんなでもってMolllyをからかって脅かして、彼女がすごくおかしな態度を示したので大声で笑ったら、すっかりheart brokenしてしまい、いとも哀しそうな顔をして尻尾を垂れて、長椅子の陰に隠れてしまいました。本当に人間的感情を持っています。彼女を引っ張りだすのに、皆でもって四つん這いになって、"Molly, we love you, we don't laugh at you!"と必死で慰めねばなりませんでした。
【Stiles家の居間にて・Molly】
そうそう、Mollyはすごいkissy girlです。私やJenniferが大学の休暇で家に帰った時などは、もう飛びついてきて、顔じゅうにキスの雨を降らせます。なぜか私たちの唇を舐めたがるの。私もすっかり慣れてしまいました。人間の舌を見ると、気違いのようになっちゃうのよ。
朝は私の部屋の前に来て、なんとかドアをこじ開けて入ってきて、キスの雨を降らせて起こしてくれます。私は必至でドアをぴったり閉めて。彼女が入って来ないようにするのですが、どうしても入れない時は、長いことクンクン言っていたあとで諦めて、ドアの前にしゃがんで、私が出てくるまで待っているの。可愛いでしょう?休暇が終わって私たちが大学に帰っちゃうと、毎朝空のベッドを嗅ぎまわっているそうです。
Gillyはもうお馴染みでしょうが、台所のカウンターの横の木箱で暮らしています。台所から良い匂いがしてきたりすると、キーキー言って背伸びして、Mrs.Stilesを目で追っています。日本にもGillyのようなギニーピッグっているのかな?日本でのモルモットのことかな?
私は今までこんなペットは知らなかったけど。ギニーピッグは馴れない、といわれているそうですが、GillyはJenniferがとてもよく面倒をみるので、名前はわかるようですし、ポーチに放してやると人間の後をヨチヨチ追いかけてきます。これもとってもかわいいの。
ーーーといった家族構成です。
家はとっても大きいの。2階建てと地下室、屋根裏あり。1階はMr.Stilesの書斎、暖炉のある大きな居間、銀器の飾ってある古風な食堂(クリスマス、サンクスギビングにはここで食事します)、台所とカウンターで仕切られたTVルーム+家族の食堂、バスルーム、それに屋根付きの涼しいポーチがあります。
2階は、Jennifer's room、隣が私のいる客室(ダブルベッド付き)、Mr.Stiles's room(ダブルベッド2台あり、広~いの.10畳くらい)、Mrs.Stiles's room(シングルベッド2台あり、ミシン、TVあり)、バスルーム2部屋ありーーーどう?ため息が出そうでしょう?日本の家とは比べ物にならないくらい広いです。
スペースもありますが、物置代わりの屋根裏部屋と、食物貯蔵庫+Mr.Stilesの岩石コレクション+洗濯機+アイロン室を含む地下室の存在もものをいいます。
庭は一面の芝生です。Welshireは高級住宅街で、それぞれの家が広々としたヤードを持ち、木々が生い茂りすばらしい所です。天気の良い日は、ほうぼうからブーンと芝刈り機の音が響いてきます。Mr.Stilesは庭の草木の手入れもよくします。日中はよく庭で働いています。
ありとあらゆる野菜を育てていて、庭中がvegitable gardenです。でもウサギが家族で住みついていて、せっかく生えた豆や株を食い散らかしてしまいました。
Mrs.Stilesの生活は優雅で、朝起きてから朝食を済ませると、新聞か図書館から借りだした本とコーヒーをもってポーチに行き、のんびりします。それから10時頃shoppingに車で言ったり、あるいはお裁縫したり、ケーキ作りをしたりします。
それから、月に1回はBridge Clubで、ご近所の奥さん連と集まるの。Mr.Stilesのためのお昼を用意してから、次に自分のと私たちのお昼をお皿に用意してくれて、私たちは銘々の部屋に持って行き、ベッドの中で本を読みながらお昼をいただき、それを終えたらお午睡、というわけ。Mrs.StilesはいつもMollyと一緒に昼寝をします。
昼寝は時には2:00~5:00頃まで続いたりします。
Mrs.Stilesはたいてい4:30頃起きて、お掃除をしたりして、5:30頃から夕食の用意をして、食事は6:30頃、TV Newsを観ながらいただきます。そのあと、Mr.Stilesが(我々がいるときは、我々が)お皿を簡単に洗ってdish washerに入れ、Mrs.Stilesは御贔屓のTV program "To Tell the Truth"(日本にも前にあった「本物は誰だ」みたいなの)を30分位見てから、またコーヒーと夕刊を持ってポーチでくつろぎます。
そのあと、またお裁縫したり、あるいは皆でTVを観たりして、Mr.&Mrs.Stilesは夜10時頃からいつもお2人でYahtzeeというゲームを居間でしています。その後11時頃オヤスミ・・・という具合。
アメリカの主婦というのは、余暇を本当に楽しんでいるようです。余暇にはしょっちゅう子どもたちに手紙を書いています。Jenniferは大学に入る頃、ほとんど毎日のようにMr.&Mrs.Stilesから交互に手紙を受け取っていました。
ーーー以上がStiles家の模様です。
さて、私は今日は朝どしゃ降りの雨だったので、部屋で手紙を書いたり(R-Mを出て、いろんな人と別れるごとに、書く手紙の量が増えていきます)して、11:00頃からMrs.Stilesと買い物に行きました。1時頃帰ってきて、お昼を食べてから、銀行に行くようがあったので、Mr.Stilesと今度は車ででかけ、4時頃食料品などを抱えて帰ってきてから、疲れ果てて6時まで眠りました。
Jenniferは5:30に帰ってきました。夕食はチキンフライとビーンズとサラダとパン。
夕食後、"Rockford Files"というTVを観ながら、JenとMrs.Stilesとでシナモントルテを作りました。遅くなったので、試食は明日のお楽しみ。(チコタン、やっぱり大きいオーブンを買うといいんじゃない?お菓子作りが簡単よ)
New Yorkにはいよいよ明後日の昼過ぎに発ちます。ここがあまりにも居心地が良いので、旅行なんかやめて2ヶ月間ここに居たいです。
手紙は、大学を出る直前に、Jenniferに一言、というのを含んだのを受け取ったのが最後ですが、その後は出していませんか?
友達からの手紙だと、会社の採用が9月から下見、10月に試験、と変わったとか。私も今となっては、一般企業には興味ありません。Hisamiは帰ってから本格的な通訳養成学校に通うそうですが、私にはそんな余裕もないし・・・やっぱり学校の先生かな・・・?いずれゆっくり考えましょう。
それでは、次回はNew Yorkから出します。 またね。Love