時代が廻る・・・

なんどか　この『昭和の雄叫び』で紹介した

旋盤屋の『原さん』が、１２月頭に辞めると・・・


御歳７８歳　キャリア６２年　この不景気で、

現役にピリオドを　打つことにしたらしい。


震える手で、チャックを締め緩め　バイトを研ぎ削り・・

モノを作る。 『プロ』として・・


見ていて　”ヒヤヒヤ”してたものの　

仕上げてくる　削りモノは、『ピカイチ』だった！


辞めると言いに　俺んとこに現れてから数日で

張りつめてた何かが切れたか様に　

『職人から老人』に変わっていくようだった。

『男』ってそんなもんかもなと　素直に思った・・・


使い込まれた　旋盤数台と刃物　その他の工作機械　材料　

油ぎった ファックスに電話　扇風機　ストーブ・・・etc

売れるものは全部　売り切ったと・・

”いたずら” 用にと　ドリルの研ぎに使ってた『卓上グラインダー』だけ

一つ残して（淋しいな・・）


昨日　かたずけ終わった仕事場に残る　このグラインダーを使って

最後の仕事をしてもらった。

『原さん！ 切れなくなった　ドリル　１０数本を研いでくれ・・』

『最後の仕事は、テイスト　だかんね！』

『気合い入れて頼むよ！！』


また一つ時代が、終わった気がした・・・・


『ボケんなよ　原さん！！！！！！』　　　　　　AKIRA