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 実際にバリバリプレイしていたのは去年の夏頃だったんですけど、ニンテンドー3DSの、剣と魔法のメロディアスSRPG「ステラグロウ」(セガ)をプレイしました。



 何故、本作をプレイしたのかと言うと、3DSユーザーならご存じかと思いますが、3DSのダウンロード販売がもうすぐ終了してしまうということと関連しています。
 3DSのダウンロード販売は2023年3月28日までで終了、そしてニンテンドーeshopへの残高の追加は2022年8月31日まで(Switch と共有するニンテンドーID を取得していれば、残高の追加自体は8月以降も可能です)。その関係もあってこの1年くらいは、3DSのダウンロードソフトのセールが多く、大作を含めて結構多くのソフトがセールのラインナップに名を連ねました(この年末年始もまた、いろいろセールになっていましたね)。

 私はどちらかというとダウンロードよりはパッケージで所持する方が好みなのですが、何しろ安く手に入る機会です。去年のゴールデンウイーク前後にセールのラッシュがあったので、パッケージソフトの中古価格を調べながらいくつか購入していったら、それまで使用していた32GBのSDカードがまあまあいっぱいになってしまいました。
 残りブロック数をにらみながら、「ここまでにしておくか」と購入終了を決意したものの、セール自体はまだまだ続き、6月に新規にもう1本購入したら、SDカードの空き容量が足りなくなっちゃったんですよね。

 容量が足りなくても購入はできるし、販売終了しても購入済みゲームならダウンロード自体はまだ可能なのですが、いずれにしろ容量を空けなくてはダウンロードを開始することができません。仕方がないのでどれかゲームをプレイして削除することにしたのですが、サクッとクリアできちゃう軽いゲームだと、元々大して容量を喰っていないのであまり意味がありません。なので、プレイ時間がかかったとしても、ある程度重いタイトルを削除する必要があります。
 ただ、今ダウンロードしてあるソフトで容量を喰っているものは、女神転生シリーズ、世界樹の迷宮シリーズ、レイトン教授シリーズ、モンスターハンターシリーズなどシリーズ物が多いのです。シリーズ物はなるべく最初から順番にプレイしたいタイプの私としては、すぐにサッと手を出せるものがあまりありません。
 そんなわけで、ある程度容量が大きく、シリーズ物でもなく、削除しちゃっても後腐れのない作品として、「ステラグロウ」を選択したわけです。

 そんなマイナスな理由でプレイを開始したステラグロウですが、残高追加の期限が迫ったためか8月に入ってさらにセールのラッシュが続き、欲しいゲームもまた増えてしまったので、結局SDカードの容量を64GB に増やし、ステラグロウを消す必要はなくなりました。まあ、その後も幾つかソフトを追加購入したので、今はまたギリギリになっちゃっていますけどね。
 もう容量の大きなソフトは買わない予定ですが、容量の少ないバーチャルコンソールのゲームとかは、もう一回チェックしてみますかね。



STORY


かつて、世界は歌の力によって繁栄していた。
やがて、その繁栄は争いを呼び、戦乱の世がはじまった。
神は嘆き、人類から「歌」を奪った。

それから幾千年の時が過ぎ、「歌」を行使する魔女により、世界は再び滅びの縁に立たされていた。

失ったはずの「歌」の力を行使する5人の魔女。
立ち上がる、王立騎士団。

戦いの火ぶたが切られようとしていた。

「ステラグロウ」取扱説明書より




 主人公のアルトはミトラ村で暮らす少年。3年前にミトラ村で気を失って倒れていたところを助けてもらった、少女リゼットとその母親と一緒に家族同然に暮らしています。しかし、その倒れていたときよりも前の記憶が、アルトにはありません。
 村で狩人として平和に暮らしていたアルトですが、森で謎の少女・ヒルダと出会ったことで、その運命は大きく動き出します。
 ヒルダ率いる福音使徒たちによりミトラ村は襲撃され、村人のほとんどは結晶に封じ込められてしまいます。難を逃れたアルトは、水の魔女として覚醒したリゼットと共に、村を元に戻すため、そしてヒルダの目論見を止めるため、戦いに身を投じていくのでありました。

 いわゆるシミュレーションRPGなのですが、この手の他作品と比べると、登場キャラクターは少なめかと思います。
 主人公が所属しているのは、レグナント王立騎士団の第9小隊という、メンバーが数人しかいない小さな集団です。仲間になるのは最大で15人。そのうち、一度に戦闘に参戦できるのは5~8人くらい。戦闘マップもそれほど広くないので、一つ一つの戦いは案外小規模です。
 ただ、キャラクターが少ない分だけ、それぞれのストーリー的な掘り下げは結構しっかりとしています。本作は戦闘の前後にもかなり長文の会話が挟まれ、しかもかなり部分にボイスが入っています。最初はどうでもいい脇役みたいな感じだったキャラでも、ちゃんとメインキャラと絡んでいろいろ会話していくので、次第に感情移入していきました。

 ゲームは、自由時間と戦闘行動とを繰り返しながら進行していきます。
 自由時間は町で好きなことをする時間で、仲間と親交を深めたり、店でバイトをしたり、町の近郊を探検してアイテムを見つけたりすることができます。行動できる回数は限られているので、何をするのかは考えどころです。本作で一番重要なのは、なんと言っても仲間と親交を深めることですね。仲間との好感度を高めると、それに応じて新しいスキルを覚えるなどどんどん強くなっていくので、まずは好感度を高めることを最優先しなくてはなりません。
 そして、自由時間が過ぎたら、戦闘行動で戦いに赴きます。マップ上に戦闘が発生する場所が示されるので、そこへ行けば戦闘開始となります。メインストーリーを進める戦闘とは別に、野良でモンスターが発生するところもあります。野良モンスターとの戦闘では時間が経過することは無いので、経験値稼ぎや金稼ぎ的に利用することができます。

 キャラクターにはクラスのようなものはなく、能力値の違いや所有しているスキルによって特徴づけられています。能力値としては、いわゆるHP、スキルを使用するのに使うSP、物理と魔法についての攻撃力と防御力、敏捷、幸運などがあります。
 魔女とか騎士とか、職業的な分類もあるにはありますが、使えるスキルや物理攻撃の手段、移動能力などがバラバラで、使い勝手はキャラによって全く異なります。ざっくりと前衛、後衛、支援など分けることはできますが、基本的にはキャラごとにすべて異なるクラスだと考えた方が良いと思います。

 いわゆる剣と魔法のファンタジー世界っぽい雰囲気ですが、本作での魔法は「歌」の力によるもの。そして「歌」を歌えるのは世界に数人しかいない魔女のみとなっています。
 ゲーム的には、歌は強力な魔法みたいなものです。歌を歌うには、仲間が行動するたびにゲージが溜まっていくPP というものを使用します。PP はパーティー共有のリソースなので、魔女が何人かいたとしても、誰かが「歌」を歌えば、別の魔女はまたゲージが溜まるまで「歌」を歌うことができません。
 消費PPの少ない歌は単に強い攻撃魔法だったり、強いバフ魔法程度だったりするのですが、消費PP の多い「歌」は3ターンに渡りフィールド全体に影響を与えるかなり強力なものとなっています。そしてその間、BGM として魔女役の声優が歌う「歌」が流れることになります。これが演出的にも雰囲気が出ていて、とても良いんですよね。本作の大きな特徴となっていると思います。



 で、とりあえず、1周しました。1周した段階でのプレイ時間はおよそ70時間。いや、思っていたよりもはるかに時間がかかってしまいました。

 印象としては、いろいろとアニメっぽいなぁ、という感じですかね。ストーリー的にも、演出的にも。シミュレーションRPGなのでゲーム的な部分はほぼ戦闘シーンのみで、ストーリーはほぼ見ているだけだったというのが主な理由でしょうか。
 アニメ化するなら2クールは必要で、ここまでで1クール分として、序盤で3話、魔女の仲間入りも一人2話は使いたいけど、それだと全体の尺が足りないかなぁ、とか、無駄にそんなことも考えたりしていました。
 本作の発売は2015年とそこまで新しいというわけではないんですけど、私が普段古いゲームばっかりやっているのもので、「最近のゲームはこんな風なんだ」と思いながらプレイしていました。3DS って携帯機だけど、歌とかセリフとか、こんなにふんだんに使えるのかと感心しました。

 ただ、セリフ量が多いのは良いのですが、当然ながら、その分キャラ同士の掛け合いがかなり長いのです。フルボイスではないけど、声の入っている箇所もそれなりにあるので、ボイスを飛ばさずに全部しっかりと聞いていると、一区切りつくまでに10分、20分くらいはかかる場所もあったかと思います。
 3DSなので長くなったら途中で蓋を閉じればスリープモードにもなりますが、区切りの悪いところで中断するのもなんだし、セーブしていない状態で中断するのも気持ち悪いしで、基本街でセーブするところまではプレイしていました。なので1回のプレイ時間が予定よりも長くなり、無駄に睡眠時間を削ったりもしてしまいました。

 戦闘に関しては、そこまで難しくはないと思います。負けたことも何回かはありますが、大体はちょっと特殊な条件の戦闘の場合で、その戦闘にあまり向いていないキャラを使っちゃったとか、やられたら負けになるキャラが集中砲火を食らってやられちゃったとかいうケース。勝利条件と敗北条件をしっかりと把握して慎重に進めればそうそう負けることはないと思います。出動するキャラが固定で、誰か一人でもやられたら敗北という戦闘だけは、結構条件が厳しくて3回くらい負けてやり直しましたけどね。
 HP が0になっても一時退場するだけで、ゲームから完全に排除されるわけではありません。登場キャラの少ない本作でそれをやると、メンバーが足りなくてひどいことになりそうですしね。ストーリー性が強めなので、話が進まなくなるということもあるでしょうけど。

 経験値稼ぎ的なことも多少やりましたが、そんなに頑張る必要もないかもしれません。こちらのレベルと敵のレベルの差が大きいほど戦闘で得られる経験値は高くなり、こちらの方がレベルが高い場合はほとんど経験値が得られなくなるため、そもそも特定のキャラを突出して強くすることはできません。裏技的に経験値稼ぎをする方法もあるのですが、それを使わないと進めるのが辛いということはないと思います。
 どちらかというと、あまり使用していなくてレベルが低いキャラを、全体のレベルに追いつかせるために経験値稼ぎをしていた感じですね。いや、最初は弱いから別にいいやと思っていても、だんだん愛着が湧いてくるので、それなりに鍛えたくなっちゃうんですよ。たとえ戦術的に最適なメンバーでなくても、ある程度ローテーションさせて、なるべく均等に使うようにしていました。
 あと、戦闘中にレベルアップするとHP とSP が全回復するので、ある程度それを計算して戦わないといけないという事情もあります。本作は回復スキルを所持しているキャラが多くないため、回復面で苦労することが多いです(逆に言えば、最強回復キャラであるリゼットの重要性はめちゃくちゃ高いです。話の都合上リゼットが登場しないときは、本当に苦労しました)。レベルの高すぎるキャラを使うと、戦闘中にレベルアップできず、逆に苦労する部分もあるんですよね。まあ回復する必要もないくらい高レベルまで上げちゃえばまた話は違うんでしょうけど、そこまでするのは手間もかかるし、それやって面白い? って話にもなりますしね。



 上の方で、「1周しました」と書きましたが、実はラストでは、好感度を最大にしたキャラの個別エンディングが見られるんですよね。私は好感度MAX にしたのは3人いたので、直前でセーブして3人分のエンディングは確認しました。
 好感度を上げるには自由時間でそのキャラと一緒に過ごす必要があるのですが、自由時間の回数的に、全員の好感度を最大にすることはできません。しかし2周目のプレイでは自由時間が3倍になるので、全員の好感度を最大にして、全員分のエンディングを見ることができるはずです。

 で、クリアした直後は結構テンションが上がっていたので、全員分のエンディングを見たいがために2周目に突入したのですが、これがなかなかしんどかった。
 いわゆる、強くてニューゲームはできないので、ゲーム自体は普通に進めなくてはなりません。一度クリアしているから難易度は下がっているとは言え、やっぱり一度クリアしているからこそ面倒くさいという面もあります。時間のかかるストーリーパートはほぼ飛ばして進行していましたが、時間の短縮にはなるものの、それはそれで味気なくなり、没入しにくくなってしまいます。
 そんなわけで2周目は、全11章のうち、6章の途中で止まっています。やっぱり、私の性質上、一度クリアしたゲームを再プレイするというのは合わないようです。
 もっと時間が経って、再プレイしたい熱が高まってきたなら、2周目を続けることにします。やらない可能性は高そうですけど。

 あと、攻略サイトで確認したら、ノーマルエンディングとトゥルーエンディングがあるようなのですが、私はトゥルーエンディングの方へ進んでいたようです。ノーマルも見たいといえば見たいけど、それもちょっと面倒だなぁ。

 2周目の途中で止まっちゃったために、この記事を書くのも遅くなったし、なんとなくマイナスな印象もついちゃったのですが、1周目はかなり楽しめました。そもそも、1周目が楽しめたからこそ、2周目に突入したわけですしね。
 ストーリー的にはツッコミどころも多々ありますが(全体的に、もっとちゃんと話し合いをしていれば、回避できた問題がかなりあると思うんですよねぇ……)、キャラはみんな立っていますし、歌の演出もいいし、難易度もそんなに高くない。お手軽というにはちょっと長いですけど、がっつりゲームに取り組むというよりストーリーを楽しむという方向で、良いゲームなのではないかと思います。



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