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 ゲームブック「プロ野球ファミリースタジアム ナムコスターズの挑戦」をプレイしたので、引き続きその原作である、「プロ野球ファミリースタジアム'87」をプレイしました。





 「プロ野球ファミリースタジアム'87」は、その名の通り、「プロ野球ファミリースタジアム」の87年版。データや選手が87年の成績を反映したものとなり、チームも少し変わっていますが、見た目はほとんどそのまんま。なんなら、パッケージやカートリッジも、「プロ野球ファミリースタジアム」のものに「'87」のシールを貼り付けただけだったりします。

 ゲームモードも前作同様、「1P PLAY」、「2P PLAY」、「WATCH」の3種類。
 今回はゲームブック版にならい、ナムコスターズでメジャーリーガーズの打倒を目指します。



 チームは2つ増えて、全12チーム。
 まずパ・リーグで、レールウェイズの一員だった阪急ブレーブスが独立し、ブラボーズとなりました。レールウェイズは近鉄と南海2球団の合同チームで、フーズフーズは変わらず日ハムとロッテの合同球団です。

 そしてもう一つ増えたのが、メジャーリーグの選手を集めたメジャーリーガーズです。ただでさえ日本よりレベルが高いのに、さらにその中のオールスターみたいなチームなので、はっきり言って反則級の強さです。
 本作ではメジャーリーガーズがラスボス的ポジションについています。「1P PLAY」でメジャーリーガーズと対戦するためには、下位から全チームを倒していかなくてはなりません。

 あと、今気づいたんですけど、チーム選択のカーソルはデフォルトでガイアンツの位置にあるんですね。こんなところでも地味にジャイアンツの優遇が。





 見た目は前作とほとんど同じ。ただ、前作ではもっと打席の前の方に行けたんですけど、「'87」ではこの画像の辺りまでしか前に出られないんですよね。
 状況にもよるのですが、私は基本一番前に立って打つことが多かったので、前に出られないというのがちょっときついんですよね。後ろに立っちゃうと変化球への対応が難しいのです。

 それから、ネットの情報によると、バランス調整がなされていて、前作より投高打低になっているとのこと。その辺りはプレイしながら確認していきましょうかね。



 最初の相手はタイタンズ。85年はその強力打線で日本一になりましたが、87年のタイガースは最下位でした。しかし、85年よりは若干数字を落としてはいますが、まだまだ強力打線は健在です。

 ただですね、やっぱり投高打低になっているのか、あんまり打たれないんですよね。ナムコスターズの先発ぴのはそれほどすごい投手でもないのですが、一瞬「やられた」と思った当たりでも外野フライになったりして。中軸の「ばあす」「かけふ」「おかだ」辺りとも、ストライクゾーンで普通に勝負できます。



 ドラフト1位で入団した、ルーキーのいのまた。
 プロ輩出数の少ない新潟県民は、新潟出身のプロ野球選手には目ざとくなります。
 ただ、87年の猪俣は防御率2.94だったんですけど、なんで4.00なんだろう? 不当に成績を悪くされている気が……。



 勝ちー。

 この成績には本作の特徴がよく表れています。
 一つは三振数が多いこと。打席の前の方に立てないので、どうしても変化球に対応できず、三振が増えてしまいました。慣れもあるかもしれませんけど、ちょっと不甲斐ないですね。
 それから、奪三振が少ないこと。ぴのの変化球がしょぼいからということもありますけど、打低なので強打者ともストライクゾーンで勝負できるため、奪三振が減りました。
 三振を取らずに打ち取るピッチングをしていたためか、ピッチャーのスタミナも長持ちした気がします。前作では6回、7回あたりで限界が来ていたんですけど、この試合では完封することができました。
 基本的には、この後の試合もこんな感じの成績が続くことになります。

 あともう一つ、前作との相違点として、ピッカリ球場の観客数が40000人になっています。前作では30000人だったので、かなり観客席を増やしたようです。外野スタンドは変わったように見えないので、画面に映らない内野に2階席でも作ったのでしょうか。
 あるいは、元々40000人収容できるキャパがあったけどなかなか埋まらなかったのが、87年は連日満員になるようになったとか? でも、前作でも空席があるようには見えないので、これは違うでしょうね。
 もっとも、この時代なので、観客数はそれなりに水増しされている可能性はありますが。





 2戦目はホイールズ。
 前作ではレフト側とライト側の観客席がチームカラーで色分けされていたのですが、本作ではどちらも同じ色になっています。これは劣化ポイントですね。色を変えるくらいそんなに大変でもなさそうなのに、なんでやめちゃったんだろう?



 ホイールズにも危なげなく勝利。ただ、三振数がものすごいことになってしまっています。
 ナムコスターズの先発2番手のせひうすですが、変化球が曲がらな過ぎて泣きそうです……。一応フォークはそれなりに落ちるんだけど、スタミナを考えるとあんまり多投できないしなぁ。

 ホイールズとの対戦で気づいたのですが、前作と比較して、ランナーの足の速さに対して、送球が速くなっていると思います。
 前作では足の速い選手なら普通のショートゴロが内野安打になるケースが頻発したのですが、本作では普通のショートゴロをちゃんとショートゴロとして捌くことができます。全体的には普通の野球に近いバランスになっているんじゃないでしょうか?



 3戦目はレールウェイズ。
 前作では最強チームだったレールウェイズですが、87年は近鉄が4位、南海が6位だったので、3位日ハム、5位ロッテのフーズフーズよりも下に位置しています。
 ただし、阪急こそ抜けたものの、2球団合同だけあって、けして弱いチームではないんですけどね。



 それでも勝てましたが。いくら投高打低とはいえ、もう少し打ててもいいような気もしますね。



 4戦目はスパローズ。スワローズベースなのに、なんなんだ、このユニフォームの色は?



 パーフェクトできなかった。残念。



 5戦目はフーズフーズ。
 後にカーズに来る、たかさわとみすかみが在籍しています。もっとも、カーズに来た時には、「たかだわ」と「みずあみ」になっていますけど。



 まあ、問題なく勝利。



 6戦目はドラサンズ。おちあいが加入して打線の厚みが増し、かなり強いチームとなっています。

 87年は2位ドラゴンズ、3位カープだったのですが、本作ではなぜかドラサンズの方が下になっています。カープがこういうところで優遇されるのは珍しい気がしますね。



 ドラサンズ打線はよく抑えていたのですが、全然点を取れなくて危なかったですね。
 やっぱり投手のスタミナの持ちが良くて、本作では相手チームの投手が途中でバテるというケースがあまりありませんでした。なので、合わない投手と当たっちゃうと0行進というケースもちらほらありました。まあそもそも、ナムコスターズが弱いということもあるんですけど。

 この試合では、テスト的にリリーフのぼすこを先発させてみました。リリーフ2人で投げ切ることができれば、その次の試合では先発2人を同時起用することもできますしね。
 ただやっぱり、ぼすこのスタミナは3回くらいで怪しくなってきました。4回表、2番のにむらを打ち取り、怖いクリーンナップを迎えたところで先発要員のせひうすと交代。やっぱりリリーフ2人の継投で試合を投げきるには、コールドゲームが必要ですね。打線の強い所でないと、厳しいかもしれません。



 7戦目は独立を果たしたブラボーズ。単独チームになったとはいえ、かなりの強力打線です。



 注目は4番手投手のふるみそ。元ネタの古溝は左投手なのですが、本作ではなぜか右投手となっています。



 ここまで無失点を続けてきたのですが、みのだに2ランホームランを浴び、初めて失点してしまいました。



 8戦目はわれらがカーズ。こうじは引退しましたが、ホームラン王を獲得したらんすが加入しています。
 ♪麦わらでランス、ランス~

 カーズ打線は、1番しようた、2番やまさき、3番よしひこのスイッチヒッタートリオが並びます。個人的には、この123の並びが一番印象に残っています。



 前作では130㎞/h台しか出せなかったつだも、150km/h台の速球を投げられるようになりました。



 初の延長戦に突入したものの、なんとか勝利。カーズは4番手のつだが3イニング目に突入したのに対して、こちらは3人目のきやらかを10回まで温存できたのが効きました。もっとも、3イニング目でも、つだのスタミナはそこまで削れていませんでしたけどね。フォークもしっかりと落ちていたし。

 で、思ったんですけど、明らかに上位チームの方が強い当たりを打ってくる気がします。
 タイタンズやドラサンズあたりだと、強打者でもそれなりに抑えられていたのですが、ブラボーズやカーズとの試合では、長打のない選手にも結構いい当たりをされるようになってきました。選手の能力とは別に、何かしら打高気味になるよう調整されているんでしょうかね。



 9戦目はライオネルズ。
 が、序盤からあきやまにホームランを打たれるなど、リードを許してしまいます。あきやまのホームランなんかも、最初の方のチームだったらそこまで飛ばされていなかったと思うんですけどねー。



 ライオネルズの抑え・わたなへを攻めて1点を返し、なおも2塁3塁と一打同点のチャンスを作りますが……。



 負けたー。
 くどう、ひかしおの変化球ぐねぐね投手を打ちあぐねたのが最後まで響きました。





 パスワードを入力して、ライオネルズに再挑戦。

 対変化球投手対策として、待球戦法を取ることにします。基本的に、2ストライクと追い込まれるまではバットを振らず、相手のスタミナを削りつつ、あわよくば四死球をもぎ取ろうという作戦です。



 待球戦法はなかなか効果がありまして、大量15四死球でチャンスを数多く作ることができました。ただその反動で、基本追い込まれてからの勝負となるため三振も増え、安打数もかなり減ってしまいました。
 まあでも、大量得点とはいきませんでしたが、なんとか勝利を収めることができました。

 あと、パスワードを使うと、年俸はかなり下げられてしまいます。きつい……。



 10戦目はガイアンツ。



 ただ、あんまり書くことないんだよなぁ。日本のチームでは一番最後に出てくるのですが、そこまで弱くもないものの、特別強いわけでもないし……。



 さて、ようやくメジャーリーガーズまでたどり着きました。









  エースのらいあんは160km/h超の剛速球を投げるわ、打線はどこを取っても化け物級だわ、今までのチームとは桁違いの強さです。



 それでも、久しぶりに打線がつながって、序盤は4-4とイーブンで進行していきます。3被本塁打はもう、しょうがないですわ。



 終盤にさしかかり、先発ぴぴはもういつホームランを打たれてもおかしくない状態なので、7回から2番手ぼすこを投入。バットに当てさせるとヤバいので、ここからはなるべく三振を狙うピッチングに切り替えます。







 そして試合は延長戦に突入。代打のまつぴが右中間を真っ二つに割り、値千金のランニングホームラン。



 その裏は守護神のきやらかが登板。投手がいないために代打を出せないコンピュータの悲しさ、ラストバッターの投手・りげとを三振に切って取り、見事、メジャーリーガーズを撃破することができました!



 優勝!
 前作では胴上げのアニメでしたが、今回はただの万歳。これも劣化かなぁ。



 一通りプレイしてみて、バランス調整もあって、前作よりプレイしやすいような感じがします。投高打低なことと、ランナーの脚が相対的に遅くなったことで、実際の野球に近い感覚になったのではないでしょうか。
 あと、今回はナムコスターズでプレイしたので、打低の方がやりやすかった、という部分はあると思います。これがもっと打ち合いの試合が増えていたら、結構キツかったでしょうね。
 ゲームとしては、ホームランが飛び交う方が面白いという向きはあるかもしれません。ただ、そこは好みの問題でしょうかね。

 それから、チーム間のバランスも割と取れていました。ナムコスターズとメジャーリーガーズは別ですけど、実在の球団をベースにした10チームは、あまり極端に強かったり弱かったりすることはなかったと思います。セ・リーグ最下位のタイタンズが打線だけは強かったことと、パ・リーグ下位球団が合同チームになったことが効いたでしょうか。

 細かい所としては、打席の前の方に立てなくなったというのは、個人的には大きな不満点でした。投手有利にすること自体はいいけど、打者の方に制限をかけるというは、やっぱりストレスになります。打撃の感覚が全然違ってくるんですよね。
 あと、コンピューターの守備は相変わらず下手です。ぼてぼての内野ゴロが外野まで抜けていくこともしばしばあります。この辺りはもう少し時間が必要なようです。

 ともあれ、マイナーチェンジではありますが、全体的には良い方向に進化していった気がします。
 今まではなんとなく「ファミスタでもやるかー」と思ったときは初代をプレイすることが多かったのですが、次はこの「'87」もプレイしてみましょうかね。今回ナムコスターズを使っていたので、もう少し打てるチームも使用してみたいですね。

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