市民球場最終戦 有終の美を飾る

　写真は4月のドラゴンズ戦で撮影したものですが。
　レギュラーシーズンとしては最後となる広市民球場での試合。若武者が奮投し、主砲が打ち、守護神が締め、見事、有終の美を飾ってくれました。うひょー。

チーム	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
スワローズ	0	0	0	0	0	0	2	0	1	3
カープ	2	0	0	1	2	1	0	0	ｘ	6

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　市民球場最終戦の先発を任されたのは、背番号18を背負う前田健太。市民球場のこけら落としで投げたのもかつての18番長谷川良平だったわけで（その試合は大敗だったのですが）、因縁めいたものを感じますね。市民球場最終戦という気負いのようなものは、あったのかもしれませんけど、殆ど感じさせませんでした。まったく、大した肝っ玉です。
　7回104球を投げて8安打1四球1奪三振で2失点（自責点0）。絶好調というわけではありませんでしたが、ピンチを招いても落ち着いて投げる、いつもの前田健太でしたね。チェンジになるところがエラーでピンチになってしまった7回も抑えれば完璧でしたが、今はそこまで求めても仕方がないですかね。でも、将来エースと呼ばれるためには、そういった“味方のミスを帳消しにする”プレーができるようになって欲しいと思います。
　ともあれ、これで8勝目。あと一つ勝って9勝を挙げても新人王は厳しいかもしれませんね。しかし今や、ルイスに次ぐ安定感です。大（以下略）。

　2番手のシュルツが8回を三者凡退に抑え、4点差で迎えた9回に登板したのは梅津でした。ここはセーブがつかなくても永川かと思ったんですけどね。しかし梅津は1死を取った後に長短打で1点を失い、なおランナー1塁。セーブがつく場面になり、永川の登板となりました。盗塁＋悪送球でランナーを3塁まで進めてしまいますが、最後は3番福地を三振に取ってゲームセットとなりました。
　まあ永川で締めるというのは形としてはキレイなんですけど、梅津が微妙な形で降板することになっちゃったのが残念でしたね。別に空気を読んで打たれたというわけでもないでしょうし。まあ、今日は特別な日なんで、また明日から頑張ってもらいたいと思います。

　打線は8安打5四球で6得点。3本塁打が効果的に決まりましたね。
　口火を切ったのは1回のアレックス。ヒットの天谷を塁において、先制の2ランホームランでした。ただでさえ異様な雰囲気の中、前田健太がまず三者凡退で抑え、そしてこの1発で完全にカープペースに持っていくことができました。いつも私は、“流れ、流れ”ばっかり言っているのですが、まさに流れを作る大きな一発だったと思います。
　追加点は4回に飛び出した、まさかまさかの前田健太のプロ初本塁打。打撃が良いというのはわかっていましたけど、この大事な一戦でホームランを放つなんて並の人間にはできません。こういうのをスター性って言うんですかね。試合の動きが止まり、スワローズもチャンスを作るようになってきたところだっただけに、大きな一発でした。
　そして5回には4番栗原の2ランホームラン。点差を5点に広げた主砲のこの一発が、今日の試合の「勝ちました宣言」だったでしょうかね。6回にタイムリーを放った天谷も、今日は2安打1四球で1得点1打点。チャンスメーカーとしてもポイントゲッターとしても、しっかりと役割を果たしてくれました。
　8回には代打で前田と緒方が登場。前田は三振、緒方はショートゴロでしたが、この2人はこれまで市民球場で山ほど打ってますしね。一部では引退説も流れているようですが、新球場でも元気にプレーする姿を見たいですね。

　いつもなら東出にも触れるのですが、今日はなし。早いところクライマックスシリーズ進出を決めて、なるべく休養を取れれば良いのですが。

　ここ数年のカープの戦い振りを見ていると、“もっとやれる筈なのに”という思いが強かったのですが、今年は“やっぱりやれるじゃん”というところを見せてくれています。そしてその良い試合ができている一因として、市民球場最終年というものがあったと思います。今のカープの勢いこそ、市民球場の最後の贈り物と言ってもいいかもしれません。それを無駄にしないためにも、クライマックスシリーズに進出し、勝ち抜き、日本シリーズで再び市民球場に戻ってこなくてはならないでしょう。そして、チームも、ファンも、来年以降もこの市民球場魂を持って、新球場でも今のような力を発揮してもらいたいと思います。

　と、感傷に浸るのも今日まで。クライマックスシリーズへ向けた戦いは明日以降も続きます。明日は甲子園でのタイガース戦。先発は大竹でしょうか。大竹はここ最近あまりピリッとしていませんし、タイガース戦は今季2戦2敗。正直不安は募りますが、もう四の五の言っている場合ではありません。つーか、明日大竹が不甲斐ないピッチングをしたら、最終カードのベイスターズ戦はもちろん、クライマックスシリーズの先発も考えないといけなくなるような……。