BACK STORY プロローグ 風の中でただひたすらに睨み合うふたつの影があった。ゆっくりと相手の動きを確かめるかのように動いていた互いの影は、月が雲の切れ間から現れたのをきっかけに、走り寄り空中で交差した。剣が閃光を放って交わったその瞬間、ジョウ・ハヤブサは自分の敗北を認めざるをえなかった。月光がふたりの忍者の明暗を静かに照らし出していた。 父討たれるの報を聞いたリュウが駆けつけた時には、一通の手紙だけを残し、父ジョウの姿は跡形もなく消えていた。置手紙には『龍剣を持ち、アメリカへ渡れ』と記されているだけだった。その龍剣こそ、ハヤブサ家に代々伝わる秘伝の剣である。 闘いに敗れた父はどこにいったのか。いや生きているのか、死んでいるのかすら分からないまま、リュウは父の残した言葉に従い、アメリカへと旅立っていった。そこでリュウを待ち受けているのが野望と殺戮、そして大きな謎であることを、彼はまだ知らない…。 「忍者龍剣伝」取扱説明書より
コメント利用規約に同意する