雑居空間
趣味のあれこれを、やたらめったらフットスタンプ




 ハドソンはPCエンジンで数多くのゲームを出してきたのですが、オリジナル作品だけでなく、移植作もかなり多いです。CD-ROM2 のキラーソフトとなったイースシリーズや、ドラゴンスレイーヤー英雄伝説、ロードス島戦記などのRPG、餓狼伝説や龍虎の拳、ワールドヒーローズといった格闘ゲーム、R-TYPE や雷電、コットンなどのシューティング、他にも上海やポピュラス、シムアースなど、初期から最終盤まで、PCエンジンのゲームの裾野を広げる上で多大なる貢献があったと思います。
 というわけで、さようならハドソン特集第3弾として、アーケードゲームの「ライオットシティ」のPCエンジンへの移植作、「クレスト オブ ウルフ」をプレイしました。とは言っても、ハドソンは発売だけで、開発自体はアーケード版を作ったウエストンが担当しているようなんですけどね。ま、発売だけでも立派な貢献です。





 1997年ニューヨークの闇、九龍街に巣食う犯罪組織「JADOH」壊滅のために二人の刑事ホークとトニーは戦いの日々を送り続けていた。
 ある日「JADOH」はホークの恋人キャンディーを人質にとり、組織に手を出すならば人質を殺すと脅迫してきた。警察全体が「JADOH」の支配下にある中、ホークは独りで「JADOH」にのり込む。それを知った親友トニーは自らホークと共に闘いを決意。
 ここに二匹の狼ホークとトニーの「JADOH」への挑戦が始まった。


「クレストオブウルフ」マニュアルより






 ゲームはベルトスクロールのアクションゲーム。無法地帯である九龍街で、襲い来るチンピラどもを蹴散らしながら、キャンディーを救い出すためにひたすら進んでいきます。
 日系三世のホークと、ネイティブアメリカン系アメリカ人であるトニーの2人から、操作するキャラクターを選択します。
 攻撃方法は、相手に近づいてII ボタン連打で出る連続技(相手との距離によって2種類)、その場ジャンプ攻撃、走りこんでのジャンプ攻撃、つかみ投げ、そしてRUNボタンで発動する必殺技です。



 ホークの必殺技は、フライングスクリューアタック。アニメーションのコマ数が少なすぎて、意味不明な動きにしか見えませんが、周囲にいる敵全てを蹴散らします。
 必殺技は画面内にいる敵全員にダメージを与えますが、一定量の体力を消費してしまいますので、連発はできません。



 もう一人の主人公・トニー。ホークと比べてパワーはあるけど、動きや攻撃のテンポは遅くなっています。ついでに、ガタイがでかいくせに速度が遅いので、歩き方も超不自然になってしまっていますね。
 攻撃後の隙が大きいので大勢に囲まれえると不利なのですが、その場ジャンプ攻撃は前後に当たり判定があるので結構便利です。



 見た目がファンキーなトニーは、どこからどう見ても悪人顔。こうして敵の中に混ざってしまうと、誰が悪役だかわからなくなってしまいますな。



 トニーの必殺技は、ファンキー・ダンス・アタック。ブレイクダンスみたいな動きで敵をふっ飛ばしますよ。これもかなり変だけど、ホークの必殺技よりは普通の技っぽく見えます。





 ストーリーなんかもそっくりなのですが、まあ、言ってしまえばファイナルファイトですね。ただし、その出来はそうとう落ちるんですけどね。

 ちゃんと数えていないんですけど、雑魚キャラの種類は8種類くらいですかね。でも敵の攻撃パターンがとても単調で対処が容易な上にキャラクターごとの違いも少ないので、あまり代わり映えがしないんですよね。
 大概の敵は、基本的にジャンプキックだけで対処できます。接近しようとすると敵の攻撃を貰ってしまうこともあるのですが、雑魚さんたちはホークのジャンプキックに対処する術が無いので、まず命中します。攻撃を喰らうと敵はダウンするので、あとは起き上がってきたところに再びジャンプキックをぶち込めばそれでおしまいです。ちなみにトニーの場合は、走りこみジャンプキックをその場ジャンプキックに置き換えれば、ほぼ同様の結果になります。
 何人かの敵は画面外から攻撃しながら登場してくるので、不意に攻撃を喰らってしまうこともありますが、一度画面内に現われてしまえば、1対1ならほぼ一方的にボコることができます。
 そうなると怖いのは敵に取り囲まれてしまうことなのですが、どうやら敵は一度に3人までしか登場しないようなので、そうそう包囲されませんし、たとえ囲まれたとしてもジャンプキックで簡単に突破することができます。

 実際このゲーム、ジャンプキック一本だけで進めちゃうんじゃないですかねー。でも、ジャンプキックって一度に与えるダメージ量が少ないので、敵を倒すまでに結構時間がかかっちゃうんですよね。攻撃を当てると敵は転倒するのですが、立ち上がってくるまで何もすることがないので、待ち時間もかかってしまいますしね。なにより、ジャンプキック1本で戦ってもつまんないですしねー。
 そんなわけで、私はジャンプキックはあんまり使わずに、ダメージ受けるのを覚悟で連続技や投げ技を積極的に狙っていきました。当然それだけ反撃も喰らい易くなったのですが、それでも難易度はそんなに高くない感じでしたね。



 このゲームは雑魚戦がとても単調なので、お楽しみはボス戦です。全5ステージ、7人のボスが登場しますよ。





 1面のボスは、2人組のサミュエル・リー&スーザン・チャン。まずはリーが単独で登場しますが、ある程度ダメージを与えると逃げ出して、チャンと合流して2人同時に攻撃してきます。
 でも2人組みとは言え、体力が多いくらいで、雑魚とあんまり変わらないような。



 2面のボスはショーナ・バルカイト。自分より若く美しい女性を絶対に許さないというサディスト。
 見た目はともかく、戦っているときの印象がほとんど残っていないので、多分大して強くなかったんだと思います。



 3面のボスは毒針使いのランス。体中から毒針を出し、たとえ連続技を決めている最中でもダメージを貰ったりします。
 肉弾戦オンリーのゲームなのでこの毒針攻撃を完全に防ぐことは難しく、このゲームの中ではかなり厄介な部類ですね。でも、問答無用でダメージを喰らってしまうので、その厄介さがあんまり面白さにつながってはいないんのが残念なところです。



 4面のボスは、元大相撲の力士だったという大童山不二。
 攻撃力は高いんだけど、こちらの攻撃は割と簡単にボコボコ当てられるので、さほど苦労はしませんでした。



 こんなシーンしかスクリーンショットを撮っていなかったのですが、ラスボス直前に登場したのは、インチキホストみたいな風貌のアルバート・クイン。ラスボスの無頼神以外の相手には負けたことが無いという、典型的なかませキャラっぽい設定が着いています。
 しかしながら、こいつは結構強かった。もしかしたらこのゲームの中で、戦っていて一番面白かった相手だったかもしれません。


 
 そしてクインを倒すと、それまでは背景だった鎧が動き出し、遂にラスボスである無頼神が姿を現しました。その本名・正体は一切がナゾに包まれています。
 つーか、こんな完全武装の相手に丸腰で立ち向かうって、そうとう怖いよなぁ。間違いなく死ぬって。



 でも勝っちゃうんだけどねー。どちらかというと、無頼神よりもクインの方が強かった気がしますよ。
 名前はナゾとか言いつつ、攻撃を当てたときに出る体力ゲージ欄に表示される“TORA” と言うのが本名なんでしょうかね。どうでもいいけどこのゲーム、ニューヨークを舞台としながら、敵味方ともにアジア系の人が多いなぁ。

 TORA を倒せば、ようやくエンディングです。



 えーと、基本的に、単調であんまり面白くないですね。とか言いながらも、難易度が低いことが幸いして、イージーのホークとトニー、ノーマルのホークと、ほぼ3周しちゃってるんですけどね。3周目はさすがにダレちゃって、クインに負けちゃいましたけど。

 あまりにも芸が無くて申し訳ないのですが、やっぱり劣化版ファイナルファイトとしか言いようがありません。「スペースハリアーと神武伝承」、「イースと魔界八犬伝SHADA」あたりのコンビと、同じ並びですね。まったくダメとまでは言いませんけど、これを遊ぶくらいなら他のゲームをプレイした方が良いかなぁ……。








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