雑居空間
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 昨年末のことですが、福島県東白川郡矢祭町にある、檜山と矢祭山に登ってきました。
 昨年末は青春18きっぷを利用して、鈍行で行ける範囲で遠出をしていました。千葉、茨城、栃木、群馬、山梨、静岡あたりをメインターゲットとして考えていたのですが、調べてみると場所によっては、福島、新潟、長野辺りも、ギリギリ日帰り範囲に入りそうですね。





 上野から常磐線で水戸へ。そして水戸から水郡線で矢祭山駅へ移動。上野-矢祭山間は片道でも3410円、移動時間は4時間を超えます。18きっぷが無かったらまず来なかったと思います。
 矢祭山駅は無人駅ですが、東北の駅百選に選定されているようです。

 水郡線沿いに久慈川が流れていて、檜山は川の南東側、矢祭山は川の北西側。一つながりの山ではないので、それぞれ単独で登って降りてくることになります。



 まずはあゆの吊り橋で久慈川を渡り、檜山を目指します。
 吊り橋ですが、割としっかりとしていて、怖いとは感じませんでした。



 橋の上から望む久慈川。



 見ぬ人に 何と語らん みちのくの 矢祭山の 秋の夕ぐれ

 橋を渡り切ったところには、水戸黄門でおなじみの、徳川光圀の歌碑があります。



 吊り橋を渡り山の方へと入っていきます。川沿いの道を行くのですが、この川の水がすげーきれいでした。
 一瞬川魚がいたように見えたのですが、すぐに見失ってしまいました。気のせいだったのかなぁ。



 道の端には「おりこうさん」の像が。「世界中の子供たちがおりこうで元気に育つよう願いを込めて建てられた」そうです。



 突き当りに分岐があり、右の道は檜山へと続いています。
 左へ行くと夢想滝という滝があるので、ちょっと寄ってみます。





 夢想滝の手前には、合格さんという像もあります。受験生などはおりこうさんとセットでお参りすると御利益があるかもしれません。受験シーズンはすぎちゃっているかもしれませんけど。



 こちらが夢想滝。雰囲気があり、なかなか立派な滝です。ふくしまの水三十選にも選定されています。
 東北へ来た弘法大師が、この滝に打たれて国家安穏を念じたそうです。その時に、無念無想の境地から、夢をかなえるという意味で夢想滝と名付けられたそうです。

 

 近くには乙女観音とそっくり岩というのもあります。
 一応階段が付いているのですが、急で滑りやすく、気を付けないといけません。





 この崖の中腹にぽつんと立っているのが乙女観音。三百年以上前の作と推定されており、柔和な顔立ちをしているところから乙女観音と呼ばれるようになったそうです。昭和六十二年に、この崖下から発見されたそうですが、なんでこんな不安定なところに安置しているんだろう?



 その奥にある岩穴がそっくり岩。女性器にそっくりだからそっくり岩だそうで、乙女観音と合わせて、金運、縁結び、夫婦円満、安産、子宝に御利益があるそうです。

 一応、崖をトラバースするような道が付いているんですけど、あまりにも危険だったので、これ以上は近づけませんでした。



 改めて檜山へ向かいます。
 序盤は階段が長々と続き、ちょいと大変です。





 階段の先はややワイルド目な道が続きます。
 ふもと近くはいろんなルートがあるのですが、案内の看板もたくさん立てられているので、迷うことはないと思います。檜山へ向かうのでしたら、結局は1本に集約されますしね。



 東屋もちょいちょいあります。



 ある程度登ると、舗装路に出ます。



 しばらく舗装路を行くと、檜山への登山道が現れます。





 ここからはかなり快適な山歩き。よく整備されていて歩きやすいうえに、傾斜も緩すぎず、急すぎずで、程よい負荷がかかります。いままで歩いてきた中でも、トップレベルに良い山道だと思います。ここへ来るまでに舗装路がなかったなら、最高だったんですけどねー。



 途中にあるビューポイントから。



 山頂まであと少し。





 ここが檜山名物、偽山頂。



 ここも十分良い眺望なのですが、本当の山頂はこのもう少し先にあります。







 と、言うわけで、本当の檜山山頂に到着。
 檜山は標高510m。駅から大体1時間くらいでした。







 この日はちょっと雲が多めでしたが、檜山からはぐるりと広く眺望が広がっています。天気が良ければ、安達太良とか吾妻連峰も見えるようですね。



 ちょいと見下ろすと、この後登る矢祭山が見えます。



 山頂でちょっと休憩してから下山します。
 帰りは夢想滝の方ではなく、友情の森と書かれた方を通っていきます。



 友情の森の中はコースがいろいろ分岐していますが、どこを通ってもとりあえず下には着きます。分岐の看板だって、右も左も登山口。どうしょいのー、どうしょいのー、どーうしょーいーのー。





 あゆの吊り橋よりも北にかかっている矢祭大橋を渡って、矢祭山駅方面へ戻ります。



 一旦駅まで戻るつもりだったのですが、その途中に矢祭山公園への入り口があったので、ここから矢祭山へと登っていきます。





 今度は矢祭山へと登っていきます。途中までは矢祭山公園内の探鳥路を通ります。





 探鳥路は道が整備されているのは良いのですが、傾斜が割とキツい上に舗装されているので、案外歩きにくいんですよね。この日2座目だということもあり、結構脚に来ていました。



 途中、ビューポイントにはカメラマークがついていたりします。



 下の方に、久慈川とあゆの吊り橋が見えます。



 ちょっとわかりにくいのですが、探鳥路の途中に矢祭山へのルートが現れます。知らないと見落としそうですね。



 ここから先もまたキツイ。



 どのくらいキツイかというと、幅2メートルくらいしかないのに、道がわざわざ九十九折になっているくらいキツイです。



 この頃には脚がかなり悲鳴を上げています。山頂は目の前なのに!
 それでも一歩一歩歩いていけば、一歩一歩山頂に近づいていくのです。



 矢祭山の山頂に到着。
 矢祭山は標高382m。檜山より100m以上低いけど、檜山よりはるかに疲れました。2座目だということを差し引いても、ちょっと傾斜がキツすぎましたね。





 だんだん天気が良くなってきたこともあって、なかなかの眺望です。



 実はこの辺りの最高峰は矢祭山ではなく、この先にある天道塚というところです。さて、あともうひと踏ん張りしますよ。



 矢祭山でちょっと休憩したのと、矢祭山までのルートほど傾斜がきつくなかったのとで、なんとか脚は動いてくれました。



 標高402mの天道塚、そして雷神社に到着しました。右にある石碑が雷神社です。



 

 矢祭山より高く、周囲に遮るものがないので、ここもまた、ぐるりとよい眺望が広がっています。





 天気が良ければ富士山も見えるらしいのですが、この日は見えませんでした。しかし、富士山って福島からも見えるのか……。



 さっきまでいた矢祭山を見下ろして。



 登りとは別なルートで下山します。
 登りのルートも急だったけど、こっちもそれなりに急傾斜ですね。でも、こっちの方がまだ登りやすいような気がします。
 ただ、落ち葉が割と積もっていたのですが、案外足元が滑るということはありませんでしたね。いつもなら滑るから恐る恐る降りるところなんですけどね。何が違うんだろう? 葉の種類か、土の種類か。



 途中、日月岩というのがあります。



 岩を見るというより、岩の上からの展望を見るための岩ですね。



 ビビりなのであんまり先には行きませんでしたが、ここからも久慈川とあゆの吊り橋を見下ろすことができます。



 ほどなく、ふもとに到着。
 本来ならここで山行終了だったのですが、路線の都合上、次の電車までかなり時間があります。そこで、追加で矢祭山公園内の探鳥路をぐるりと一周することにしました。



 探鳥路はぐるりと周回しているのですが、登りに使った方が峯コース、これから登るのが沢コースとなっています。
 こちらは沢の隣を登っていきます。



 しかしこっちも登りがキツイ。苔むした階段を長々と登っていきます。





 探鳥路と言いつつ鳥とは出くわしませんでした。
 でも、矢祭山まで登るのはきつくても、探鳥路をぐるりと回るだけでも結構いい運動になりそうですね。



 やがて峯コースと合流し、今度こそ山行終了です。





 行動時間は3時間34分、移動距離は8.7㎞、累積上りは1013m、累積下りも1013mでした。
 檜山も矢祭山も標高はそれほどでもないのでちょっと甘く見ていたのですが、どちらも結構きつかったですね。
 でも、檜山の山頂までの登山道はかなりお気に入りです。ちょっと遠いのと、途中に舗装路があるのが難点ですが、機会があればまた訪れたい山です。

 駅前にあった矢祭山観光センターで昼食をとったけどまだ時間が余っていたので、久慈川周辺を散策していました。









 この後、せっかく18きっぷを使っているので、水郡線で郡山まで行って、東北本線を使って東京まで戻りました。
 しかしながら、途中で電車の緊急停車があり、予定していたよりも1時間も帰宅が遅くなってしまいました。停車していたのは20分くらいだったんですけど、その後の乗り継ぎが少しずつ遅れちゃったんですよね。そうか、鈍行だとこういうこともあるのか。
 でも郡山経由で帰ったので、この日の通常の運賃は往復で8500円くらい。一日で18きっぷの2/3くらい元を取ってしまいました。あんまり意味のある使い方でもないんですけど、貧乏性なので、やっぱりなるべく使い倒したくなるんですよね。


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