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 そういえば、ゲームボーイアドアバンスの「ファイナルファンタジーI・II アドバンス」の、I をクリアしたままII を放置していたことを思い出したので、ファイナルファンタジーII をプレイしました。






長く続いていた平和が 今、終わりをつげた
パラメキア帝国の皇帝が 魔界から魔物を呼び出し
世界征服に乗り出したのである

これに対し反乱軍は フィン王国において立ち上がったが
帝国の総攻撃にあい、城を奪われ
辺境の街アルテアへと 撤退をよぎなくされた

ここフィン王国に住む4人の若者たちも
敵の攻撃によって両親を失い
執拗な敵の追手から逃げつづけていた…


「ファイナルファンタジーI・II アドバンス」取扱説明書・FINAL FANTASY II Prologue より




 I をプレイしてから結構時間がたっているので、正直I のことはあんまり憶えていないのですが、ストーリーには基本的に繋がりはないようですね。
 それどころか、システム的もガラッと変わっているので、ゲーム的には結構別物になってしまっています。シリーズものだけあって、全体的な雰囲気はそこそこ似通っていますけどね。



 まずはキャラメイク、なのですが、所定の4キャラクターの名前を変えるだけです。
 いつもならカープに所属していた外国人選手から名前を借りことが多いのですが、ファイナルファンタジーはストーリー性が強いので、名前はデフォルトのままでプレイしました。



 パラメキア帝国の侵攻を受けるフィン王国。フィンに住む若者、フリオニール、マリア、ガイ、レオンハルトの4人も、黒騎士の襲撃を受けます。



 しかし、なんの力もない4人はなすすべもなく敗北してしまいます。



 フィンの反乱軍に助けられなんとか一命をとりとめたものの、仲間の一人レオンハルトは行方不明に。



 反乱軍を指揮するフィンの王女ヒルダに反乱軍への参加を申し出ますが、経験不足を理由に断られてしまいます。しかし故郷を取り戻すため、帝国に復讐するため、3人は戦いに身を投じるのでありました。



 システム面で前作と最も異なる、というか、シリーズ中でも特徴的なのは、キャラクターの成長システムでしょうか。
 一般的なRPG でいう、クラス、経験値、レベルといったものが存在しません。替わりに、主に戦闘時の行動に応じて武器や魔法の熟練度が向上したり、ステータスが向上したりします。



 武器で言えば、剣、斧、弓、短剣など種類ごとに、魔法であればケアル、ファイア、テレポなど、魔法ひとつひとつに熟練度が設定されていて、使えば使うほど強力になっていきます。
 また、戦闘時に取った行動によってちからや素早さなどのステータスが向上します。ダメージを食らえばHP が、魔法を使ってMP を消費すればMP が増えていきます。

 武具の装備に制限はありませんし、魔法も好きなキャラに好きなように覚えさせることができます。なので、キャラクターごとに初期ステータスは異なりますが、どんなキャラでも武器を一生懸命使わせれば戦士タイプに成長しますし、魔法を必死に使っていけば魔術師タイプに成長させることができます。
 なお、ファミコン版では魔法を鍛えようとすると力が下がったり、逆に武器を鍛えようとすると知性が下がったりすることがあるようですが、私がプレイしたゲームボーイアドバンス版では、ステータスが下がることはないようです。



 もう一つ、面白いと思ったのが、ワードメモリーシステムです。



 ゲーム中、重要ワードが出てきた場合、それをシステム的に憶えておくことができます。別の誰かと話している最中でも、その憶えたワードをキーワードとして話を聞くことができます。



 これによって、単に話しかけるだけじゃなくて、相手と会話している感じが出ますね。Ultima IV でキーワードを入れて話を聞きまくっていたのを、システム的にすごくやりやすくしたような印象を受けました。

 ただ、憶える際にわざわざ憶えるコマンドを選択しないといけないのは、ただ面倒なだけだったと思います。言葉が出てきたら自動で憶えるという形でも良かったんじゃないでしょうかね。



 そんなわけで、クリアしました。



 クリア時間は約22時間。ファイナルファンタジーI とほぼ同じくらいの時間でした。ただ、II の方はどこに行けばいいのかわからなかったり、行く場所はわかっているけどどうすれば進めるのかわからなくてウロウロしていた時間が長かったような気がします。(昔のゲームっぽい、という意味で)若干不親切な面はありましたかね。



 ちなみに、前の持ち主のクリアデータはこんな感じ。
 見比べてみると、HP は私の方が多いのですが、MP は私の方がかなり少なくなっています。いかに私が魔法を使わずにプレイしていたのかがよくわかります。
 それからレオンハルトも、仲間になるのが遅かったので、あんまり育てずに進めていました。



 無駄に苦労した一因として、地図の見方がわからなかったということもありました。



 セレクト+Bボタンで世界地図が見られるんですけど、これ、マニュアルではファイナルファンタジーII のパートではなく、I とII の共通パートに書かれていたため、うっかり見逃していたんですよね。
 そのせいで、ディストの城がどこにあるのかわからずに、無駄にさまよってしまいました。いや、パルムの町から南へって言うから南に向かったら、すぐにぶつかった大陸を無駄に探索してみたり(ここに出る敵は、この時点ではかなり強い)、その大陸を迂回した先にあった南の島の洞窟を攻略してみたり(ここの探索はもうちょっと先の話)、地図がなければディストにはたどり着けなかったと思います。確かにまずは南の方角を目指さないといけないけど、結局ディストがあるのは地図をループして北東の方角やないかい!

 なお、ファイナルファンタジーII の世界では、大陸がたすき掛けにぐるっと1周してつながっています。これ、地球のような球体の惑星上なら海が分断されて2つの大海になるはずなんですけど、北と南、東と西がループしているRPG によくあるトーラス状(ドーナツ状)の世界だと、1艘の船ですべて回ることができるんですよね。
 ただし、海に「端」と「端」ができてしまうので、船での移動が結構面倒だったりしました。飛空艇をもっと早い段階から自由に使いたかった……。



 

 ストーリー的にはかなりシリアス度が高かったですね。
 生きるの死ぬのというのはこの手のお話には付き物なのでまあいいんですけど、敵が魔物を使役しているとはいえ、帝国に抗うレジスタンスという人間対人間の戦争を扱っているので、勧善懲悪的なお話では済まないエグイ描写もあったりします。そういったひとつひとつのエピソードが、あまり間を置かずにポンポン襲い掛かってくるので、終始不穏な空気が漂っていました。

 個人的には、もう少しのんびりしているというか、息をつくポイントがあった方が好みかなぁと思います。



 

 本作の最大の特徴といえる独特な成長システムについてですが、正直、私にはあまり合いませんでした。

 ひとつは魔法の熟練度。戦闘系の熟練度は普通に戦っていれば成長していくんですけど、魔法は魔法を使わないと強くなりません。
 それ自体はまあ当たり前なんですけど、MP という制約がある以上、普段からホイホイ魔法を使うわけにはいかないんですよね。ダンジョンに潜っていったら大体ボスがいるわけで、ボス戦まではMP を節約したいし、ボス戦だからと言って鍛えたい呪文を重点的に使えるわけでもない。

 結局、魔法を鍛えようと思ったら、ある程度経験値稼ぎ的な行動が必要になってくるんですよね。私はそれが面倒だったからあまり魔法を使わずに進めたというのは、上のクリアデータのところでも書いた通りです。割とテンポよく進むゲームなので、キャラを鍛えるのに作業が必要だとしたら残念だったと思います。

 

 で、もう一つ冷めちゃった部分があったのは、回避率です。
 っていうか、攻略的なネタバレではなく、Tips みたいな情報としてプレイしている途中で目にしちゃったんですけど、FF II では回避率というのがものすごく重要らしいんですよね。重い鎧で防御を固めるより、相手の攻撃を避けまくる方が有利だと。
 そのこと自体はまあいいんですよ。でも、普通にプレイしていたら、マニュアルの回避率の説明が不正確だということもあって、おそらくそういうプレイスタイルにはたどり着けないんですよね。
 実際私も、途中までは入手できる最強の防具を身に着け、攻撃力が高いから基本武器を両手持ちしていました。でも中盤あたりから、戦闘していても、まず敵が全員行動して、その後こちらのメンバーがようやく行動するという状態になってしまい、ちょっとキツイなとは思っていたんですよね。でも回避が大事だよという情報を得てからは、重い鎧を脱ぎ捨て、武器は片手持ちにして盾を装備し、まあ普通に戦えるようになりました。しかし私は途中で情報を見たので方向転換できましたけど、最後まで重装備プレイを貫いていたらどうなっていたのか。

 成長に自由度があり、いろんなタイプのキャラを作ることができるというのは、大変すばらしいと思います。でも、そのうちの一つのスタイルだけがド本命といえるくらいのド本命で、そこを外すとかなりキツイというのはいかがなものかと思います。いわんや、普通にプレイしていたらなかなかたどり着けないスタイルだとしたら。
 クリア後にいろいろな攻略サイトを見てみましたけど、あの情報を自力で発見するのは不可能でしょう。「基本を理解すれば面白い」とおっしゃっている人もいましたが、それを初見の人に求めるのは酷というものです。試行錯誤してなんとか攻略する楽しみもないではありませんが、リプレイ性の低いRPG では厳しいでしょう(RPG って一部のお気に入り作品以外は、あまり何回もプレイするものじゃないですしね)。



 

 全体的には面白かったんですけど、システム的にちょっと合わない部分もあり、めちゃくちゃのめり込んだという感じにはなりませんでしたね。
 特に終盤は、戦闘がだんだん面倒くさくなっていったこともあって、ダンジョンも完全に探索し尽くさず、先に進むことを優先するようになってしまいました。おかげで最強の剣を取り損ねちゃいましたよ。



 ちなみに、クリア後にはSoul of Re-Birth という追加シナリオをプレイすることができます。これは本編中で死んでしまったキャラクターを主人公としたシナリオになっています。
 こちらはまた、この後プレイする予定です。しかしこの辺のキャラはあんまり真面目に鍛えてなかったんだよなぁ……。






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