どうなっているのだろう、日本 -「事故米」までも不正転売とは! -
中国、ベトネム、米国などよりの輸入米の一部から有害殺虫剤メタミドホスその他の有害物質が検出され、「事故米」と認定された輸入米が、工業用糊などの用途以外に、食用に不正転売されていたことが明らかとなった。米穀の加工販売業者「三笠フーズ」(本社大阪市、工場は福岡県)が問題となっている。
三笠フーズは、4年間に、基準値の5倍のメタミドホスが検出された中国産米800トンを「工業用糊」として農水省などより購入し、430トンを製菓会社や焼酎製造会社など、食用として転売していたとされている。その他、ベトナムや米国などより輸入した有害物質やカビなどが検出された米も食用として転売されていたと見られている。米は主食の一つであり、その他の食用加工品として転売されていたとしてもその影響は大きい。
手口も、販売先を工業用として書き換えて農水省に報告するなど、組織的且つ悪質であり、「食」を業とする企業の資格が厳しく問われても仕方が無い。
外国産の米は一定量(ミニマム・アクセス)を高関税で農水省の管理の下で輸入されており、国の責任も問われる。特に有害物質が検出された米を、食用はもとより工業用であっても口にすることはあり得るところであるので、国内市場に安易に流通させるべきではない。何故輸出国側に返品乃至は受領拒否し、処分しないのであろうか。「事故米」という表示も曖昧だ。利用者や消費者を保護する上では「有害米」とすべきではないのか。
これまでも、食品の産地偽装や賞味期限偽装、使い回しなど多くの食の不安が伝えられていた。米までも不正流通となると、三笠フーズだけでなく、食品その他の危険を伴う商品を総点検すべきなのかもしれない。今回の事件も企業のトップが関与した事件であり、経営者の倫理が問われる。
事件はこれだけではない。幼児虐待など家庭内の暴力や、貧しさや介護疲れなどからの殺傷事件、行政や政治の分野での不祥事など、社会の広範な分野で比類の無い事件や不正の連鎖が続いている。無論、このような事件は比率の上では少数であろうが、社会の広範な分野で起こっており、何時自分の身の回りで起こるか分らない。
しかし、これらは規則や罰則、検査等の厳格化などだけで解決出来るものではない。それぞれの立場にある者や個々人の意識・倫理観や「心」の問題が問われなくては改善しないように思われる。その観点から、是非次の著書を読んで頂きたいと願っています。
記
「日本の倫理融解(メルトダウン)
ー「心の再生」を国民的プロジェクトとして取り組むべき時 ー
提言編」
小嶋 光昭著
内外政策評論
前駐ルクセンブルク大使
発売 星雲社
本著は実務的、実践的ではあり、異なるご意見もあると思いますが、一緒に考えて行ければと思います。主要書店でご注文頂くか、国立図書館で閲覧下さい。
中国、ベトネム、米国などよりの輸入米の一部から有害殺虫剤メタミドホスその他の有害物質が検出され、「事故米」と認定された輸入米が、工業用糊などの用途以外に、食用に不正転売されていたことが明らかとなった。米穀の加工販売業者「三笠フーズ」(本社大阪市、工場は福岡県)が問題となっている。
三笠フーズは、4年間に、基準値の5倍のメタミドホスが検出された中国産米800トンを「工業用糊」として農水省などより購入し、430トンを製菓会社や焼酎製造会社など、食用として転売していたとされている。その他、ベトナムや米国などより輸入した有害物質やカビなどが検出された米も食用として転売されていたと見られている。米は主食の一つであり、その他の食用加工品として転売されていたとしてもその影響は大きい。
手口も、販売先を工業用として書き換えて農水省に報告するなど、組織的且つ悪質であり、「食」を業とする企業の資格が厳しく問われても仕方が無い。
外国産の米は一定量(ミニマム・アクセス)を高関税で農水省の管理の下で輸入されており、国の責任も問われる。特に有害物質が検出された米を、食用はもとより工業用であっても口にすることはあり得るところであるので、国内市場に安易に流通させるべきではない。何故輸出国側に返品乃至は受領拒否し、処分しないのであろうか。「事故米」という表示も曖昧だ。利用者や消費者を保護する上では「有害米」とすべきではないのか。
これまでも、食品の産地偽装や賞味期限偽装、使い回しなど多くの食の不安が伝えられていた。米までも不正流通となると、三笠フーズだけでなく、食品その他の危険を伴う商品を総点検すべきなのかもしれない。今回の事件も企業のトップが関与した事件であり、経営者の倫理が問われる。
事件はこれだけではない。幼児虐待など家庭内の暴力や、貧しさや介護疲れなどからの殺傷事件、行政や政治の分野での不祥事など、社会の広範な分野で比類の無い事件や不正の連鎖が続いている。無論、このような事件は比率の上では少数であろうが、社会の広範な分野で起こっており、何時自分の身の回りで起こるか分らない。
しかし、これらは規則や罰則、検査等の厳格化などだけで解決出来るものではない。それぞれの立場にある者や個々人の意識・倫理観や「心」の問題が問われなくては改善しないように思われる。その観点から、是非次の著書を読んで頂きたいと願っています。
記
「日本の倫理融解(メルトダウン)
ー「心の再生」を国民的プロジェクトとして取り組むべき時 ー
提言編」
小嶋 光昭著
内外政策評論
前駐ルクセンブルク大使
発売 星雲社
本著は実務的、実践的ではあり、異なるご意見もあると思いますが、一緒に考えて行ければと思います。主要書店でご注文頂くか、国立図書館で閲覧下さい。
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