内外政策評論 TheOpinion on Global & Domestic Issues

このブログは、広い視野から内外諸問題を分析し、提言を試みます。
Policy Essayist

シリーズ 届け被災者へ、義援金と国民の善意!

2011-06-20 | Weblog
シリーズ 届け被災者へ、義援金と国民の善意!
 6月11日で三陸地方を中心とする東日本大震災が発生して3ヶ月となる。国民の善意で集まった義援金は2,500億円を越えている。しかし、届けられた義援金は被災者の15%程度にしか達していない。しかも各県を通じ被災地に配賦された義援金総額は800億円強でしかないので、被災者に届いている義援金は総額の5%前後でしかない。3ヶ月も経っているのに国民の善意、願いが被災者に届いていない!
義援金は、民間の特殊法人である日本赤十字社などで集められ、被災県を通じ市町村に配賦され、市町村から被災者に給付されることになっている。
ところが給付方法につき2つの問題がある。
一つは、被害の多い市町村は壊滅状態であり、役場は人不足と住民台帳などの資料不足となっているため、被害の多く義援金が必要な市町村ほど給付出来ない状態にある。
もう一つは、給付の「公平性」が過度に問題視され、政府の下の委員会で支給基準が設定されている。支給基準は、家族を単位とし、世帯主などの死亡の有無、家屋が全壊か半壊かなどであり、一見公平な基準に見えるが、これを市町村が調査、認定しなくてはならず、手続き的に煩雑な手続きが必要になっている。家屋が全壊か半壊か一つをとっても可なりの作業と時間を要し、人手不足と資料不足で作業が進まないという制度上の問題が明らかになっている。また不明者の死亡認定については、残された家族につらい現実を突きつける結果ともなっている。
こんなことは災害援助の経験者であれば分っていることでなくてはならない。義援金を被災者に届けるシステムを速やかに作り上げなくては善意は届かない。水が多量にあっても配水管が整備されなくては水を届けられないのと同じである。給付作業を行う市町村が、現地でアルバイト等を雇えるように市町村に給付促進支援費(仮称)を義援金から出せるようにして良いのではなかろうか。また第1回目の給付については、迅速性を優先し、基準を単純化することが望まれる。
ところが日赤の事務方の責任者は、義援金は「被災者に直接支給する」ことになっているので、そのような使い方は出来ない、県、市町村を通じて給付することになっているなどと説明する。その結果が、3ヶ月も経って被災者の15%程度、義援金総額の5%前後しか給付されていない状況だ。市町村に一定の給付促進支援費を出し、被災者に義援金の支給を促進するのであれば、被災者の利益のためではないか。更に、被災地での一定の雇用の促進にもなり、被災者に還元されることになるし、被災地の役場の再建にも役立つ。被災者に直接現金を支給するだけでなく、義援金総額の5%程度を上限として給付促進支援費(仮称)に当てることとし、また被災地や避難所における病気治療にも支弁出来るようにしたらどうだろうか。今からでも遅くはない。日赤等が誠実に管理運営し、収支決算を公表すれば拠出者の理解は得られるであろう。
復旧、復興が進まない、遅いなどとして政権批判や内閣、政務3役を批判する報道等を度々見聞きするが、民間組織である日赤等が被災者に義援金を届けられないのは、内閣や政務3役の責任などとはほとんど関係がない。民間組織である日本赤十字社等と、中央官庁及び県の事務レベルの熱意と努力の問題であろう。一部に現政権は官僚を使うのが下手であるとか、うまく使っていないなどとの批判があるが、官僚幹部の多くは半世紀以上に亘り旧野党の批判、攻撃に晒されてきたところであり、また人間関係や信頼関係も希薄な場合が多いので、一面ではそのような傾向はあることも事実である。日本は、異なる政党による政権交代に不慣れであるので、日本の健全な民主主義の発展のためには、政権政党と行政組織双方が、政権交代を前提として人間関係や信頼関係の醸成に努力し、経験を積んで行くことが不可欠となっている。地方自治体やマスコミ自体も同様であろう。しかし行政組織としては、政権がどうあろうと、また中央であろうと、地方であろうと、常に国家、国民の利益のために最善の努力を尽くすべきであろう。何でもかんでも「政治」の責任にするのは言い分けであり、責任逃れのところもあるのではなかろうか。
国民は被災者に一日も早く支援が届くようにと願って義援金に協力して来ている。その国民の願いをしっかりと日赤等の義援金受け入れ組織と中央、地方の行政各部が受け止め、被災者援護のため、そして復旧、復興促進のため熱意と責任感を持って努力して欲しいと願っている。(2011.6.14)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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シリーズ 届け被災者へ、義援金と国民の善意!

2011-06-20 | Weblog
シリーズ 届け被災者へ、義援金と国民の善意!
 6月11日で三陸地方を中心とする東日本大震災が発生して3ヶ月となる。国民の善意で集まった義援金は2,500億円を越えている。しかし、届けられた義援金は被災者の15%程度にしか達していない。しかも各県を通じ被災地に配賦された義援金総額は800億円強でしかないので、被災者に届いている義援金は総額の5%前後でしかない。3ヶ月も経っているのに国民の善意、願いが被災者に届いていない!
義援金は、民間の特殊法人である日本赤十字社などで集められ、被災県を通じ市町村に配賦され、市町村から被災者に給付されることになっている。
ところが給付方法につき2つの問題がある。
一つは、被害の多い市町村は壊滅状態であり、役場は人不足と住民台帳などの資料不足となっているため、被害の多く義援金が必要な市町村ほど給付出来ない状態にある。
もう一つは、給付の「公平性」が過度に問題視され、政府の下の委員会で支給基準が設定されている。支給基準は、家族を単位とし、世帯主などの死亡の有無、家屋が全壊か半壊かなどであり、一見公平な基準に見えるが、これを市町村が調査、認定しなくてはならず、手続き的に煩雑な手続きが必要になっている。家屋が全壊か半壊か一つをとっても可なりの作業と時間を要し、人手不足と資料不足で作業が進まないという制度上の問題が明らかになっている。また不明者の死亡認定については、残された家族につらい現実を突きつける結果ともなっている。
こんなことは災害援助の経験者であれば分っていることでなくてはならない。義援金を被災者に届けるシステムを速やかに作り上げなくては善意は届かない。水が多量にあっても配水管が整備されなくては水を届けられないのと同じである。給付作業を行う市町村が、現地でアルバイト等を雇えるように市町村に給付促進支援費(仮称)を義援金から出せるようにして良いのではなかろうか。また第1回目の給付については、迅速性を優先し、基準を単純化することが望まれる。
ところが日赤の事務方の責任者は、義援金は「被災者に直接支給する」ことになっているので、そのような使い方は出来ない、県、市町村を通じて給付することになっているなどと説明する。その結果が、3ヶ月も経って被災者の15%程度、義援金総額の5%前後しか給付されていない状況だ。市町村に一定の給付促進支援費を出し、被災者に義援金の支給を促進するのであれば、被災者の利益のためではないか。更に、被災地での一定の雇用の促進にもなり、被災者に還元されることになるし、被災地の役場の再建にも役立つ。被災者に直接現金を支給するだけでなく、義援金総額の5%程度を上限として給付促進支援費(仮称)に当てることとし、また被災地や避難所における病気治療にも支弁出来るようにしたらどうだろうか。今からでも遅くはない。日赤等が誠実に管理運営し、収支決算を公表すれば拠出者の理解は得られるであろう。
復旧、復興が進まない、遅いなどとして政権批判や内閣、政務3役を批判する報道等を度々見聞きするが、民間組織である日赤等が被災者に義援金を届けられないのは、内閣や政務3役の責任などとはほとんど関係がない。民間組織である日本赤十字社等と、中央官庁及び県の事務レベルの熱意と努力の問題であろう。一部に現政権は官僚を使うのが下手であるとか、うまく使っていないなどとの批判があるが、官僚幹部の多くは半世紀以上に亘り旧野党の批判、攻撃に晒されてきたところであり、また人間関係や信頼関係も希薄な場合が多いので、一面ではそのような傾向はあることも事実である。日本は、異なる政党による政権交代に不慣れであるので、日本の健全な民主主義の発展のためには、政権政党と行政組織双方が、政権交代を前提として人間関係や信頼関係の醸成に努力し、経験を積んで行くことが不可欠となっている。地方自治体やマスコミ自体も同様であろう。しかし行政組織としては、政権がどうあろうと、また中央であろうと、地方であろうと、常に国家、国民の利益のために最善の努力を尽くすべきであろう。何でもかんでも「政治」の責任にするのは言い分けであり、責任逃れのところもあるのではなかろうか。
国民は被災者に一日も早く支援が届くようにと願って義援金に協力して来ている。その国民の願いをしっかりと日赤等の義援金受け入れ組織と中央、地方の行政各部が受け止め、被災者援護のため、そして復旧、復興促進のため熱意と責任感を持って努力して欲しいと願っている。(2011.6.14)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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 6月11日で三陸地方を中心とする東日本大震災が発生して3ヶ月となる。国民の善意で集まった義援金は2,500億円を越えている。しかし、届けられた義援金は被災者の15%程度にしか達していない。しかも各県を通じ被災地に配賦された義援金総額は800億円強でしかないので、被災者に届いている義援金は総額の5%前後でしかない。3ヶ月も経っているのに国民の善意、願いが被災者に届いていない!
義援金は、民間の特殊法人である日本赤十字社などで集められ、被災県を通じ市町村に配賦され、市町村から被災者に給付されることになっている。
ところが給付方法につき2つの問題がある。
一つは、被害の多い市町村は壊滅状態であり、役場は人不足と住民台帳などの資料不足となっているため、被害の多く義援金が必要な市町村ほど給付出来ない状態にある。
もう一つは、給付の「公平性」が過度に問題視され、政府の下の委員会で支給基準が設定されている。支給基準は、家族を単位とし、世帯主などの死亡の有無、家屋が全壊か半壊かなどであり、一見公平な基準に見えるが、これを市町村が調査、認定しなくてはならず、手続き的に煩雑な手続きが必要になっている。家屋が全壊か半壊か一つをとっても可なりの作業と時間を要し、人手不足と資料不足で作業が進まないという制度上の問題が明らかになっている。また不明者の死亡認定については、残された家族につらい現実を突きつける結果ともなっている。
こんなことは災害援助の経験者であれば分っていることでなくてはならない。義援金を被災者に届けるシステムを速やかに作り上げなくては善意は届かない。水が多量にあっても配水管が整備されなくては水を届けられないのと同じである。給付作業を行う市町村が、現地でアルバイト等を雇えるように市町村に給付促進支援費(仮称)を義援金から出せるようにして良いのではなかろうか。また第1回目の給付については、迅速性を優先し、基準を単純化することが望まれる。
ところが日赤の事務方の責任者は、義援金は「被災者に直接支給する」ことになっているので、そのような使い方は出来ない、県、市町村を通じて給付することになっているなどと説明する。その結果が、3ヶ月も経って被災者の15%程度、義援金総額の5%前後しか給付されていない状況だ。市町村に一定の給付促進支援費を出し、被災者に義援金の支給を促進するのであれば、被災者の利益のためではないか。更に、被災地での一定の雇用の促進にもなり、被災者に還元されることになるし、被災地の役場の再建にも役立つ。被災者に直接現金を支給するだけでなく、義援金総額の5%程度を上限として給付促進支援費(仮称)に当てることとし、また被災地や避難所における病気治療にも支弁出来るようにしたらどうだろうか。今からでも遅くはない。日赤等が誠実に管理運営し、収支決算を公表すれば拠出者の理解は得られるであろう。
復旧、復興が進まない、遅いなどとして政権批判や内閣、政務3役を批判する報道等を度々見聞きするが、民間組織である日赤等が被災者に義援金を届けられないのは、内閣や政務3役の責任などとはほとんど関係がない。民間組織である日本赤十字社等と、中央官庁及び県の事務レベルの熱意と努力の問題であろう。一部に現政権は官僚を使うのが下手であるとか、うまく使っていないなどとの批判があるが、官僚幹部の多くは半世紀以上に亘り旧野党の批判、攻撃に晒されてきたところであり、また人間関係や信頼関係も希薄な場合が多いので、一面ではそのような傾向はあることも事実である。日本は、異なる政党による政権交代に不慣れであるので、日本の健全な民主主義の発展のためには、政権政党と行政組織双方が、政権交代を前提として人間関係や信頼関係の醸成に努力し、経験を積んで行くことが不可欠となっている。地方自治体やマスコミ自体も同様であろう。しかし行政組織としては、政権がどうあろうと、また中央であろうと、地方であろうと、常に国家、国民の利益のために最善の努力を尽くすべきであろう。何でもかんでも「政治」の責任にするのは言い分けであり、責任逃れのところもあるのではなかろうか。
国民は被災者に一日も早く支援が届くようにと願って義援金に協力して来ている。その国民の願いをしっかりと日赤等の義援金受け入れ組織と中央、地方の行政各部が受け止め、被災者援護のため、そして復旧、復興促進のため熱意と責任感を持って努力して欲しいと願っている。(2011.6.14)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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 6月11日で三陸地方を中心とする東日本大震災が発生して3ヶ月となる。国民の善意で集まった義援金は2,500億円を越えている。しかし、届けられた義援金は被災者の15%程度にしか達していない。しかも各県を通じ被災地に配賦された義援金総額は800億円強でしかないので、被災者に届いている義援金は総額の5%前後でしかない。3ヶ月も経っているのに国民の善意、願いが被災者に届いていない!
義援金は、民間の特殊法人である日本赤十字社などで集められ、被災県を通じ市町村に配賦され、市町村から被災者に給付されることになっている。
ところが給付方法につき2つの問題がある。
一つは、被害の多い市町村は壊滅状態であり、役場は人不足と住民台帳などの資料不足となっているため、被害の多く義援金が必要な市町村ほど給付出来ない状態にある。
もう一つは、給付の「公平性」が過度に問題視され、政府の下の委員会で支給基準が設定されている。支給基準は、家族を単位とし、世帯主などの死亡の有無、家屋が全壊か半壊かなどであり、一見公平な基準に見えるが、これを市町村が調査、認定しなくてはならず、手続き的に煩雑な手続きが必要になっている。家屋が全壊か半壊か一つをとっても可なりの作業と時間を要し、人手不足と資料不足で作業が進まないという制度上の問題が明らかになっている。また不明者の死亡認定については、残された家族につらい現実を突きつける結果ともなっている。
こんなことは災害援助の経験者であれば分っていることでなくてはならない。義援金を被災者に届けるシステムを速やかに作り上げなくては善意は届かない。水が多量にあっても配水管が整備されなくては水を届けられないのと同じである。給付作業を行う市町村が、現地でアルバイト等を雇えるように市町村に給付促進支援費(仮称)を義援金から出せるようにして良いのではなかろうか。また第1回目の給付については、迅速性を優先し、基準を単純化することが望まれる。
ところが日赤の事務方の責任者は、義援金は「被災者に直接支給する」ことになっているので、そのような使い方は出来ない、県、市町村を通じて給付することになっているなどと説明する。その結果が、3ヶ月も経って被災者の15%程度、義援金総額の5%前後しか給付されていない状況だ。市町村に一定の給付促進支援費を出し、被災者に義援金の支給を促進するのであれば、被災者の利益のためではないか。更に、被災地での一定の雇用の促進にもなり、被災者に還元されることになるし、被災地の役場の再建にも役立つ。被災者に直接現金を支給するだけでなく、義援金総額の5%程度を上限として給付促進支援費(仮称)に当てることとし、また被災地や避難所における病気治療にも支弁出来るようにしたらどうだろうか。今からでも遅くはない。日赤等が誠実に管理運営し、収支決算を公表すれば拠出者の理解は得られるであろう。
復旧、復興が進まない、遅いなどとして政権批判や内閣、政務3役を批判する報道等を度々見聞きするが、民間組織である日赤等が被災者に義援金を届けられないのは、内閣や政務3役の責任などとはほとんど関係がない。民間組織である日本赤十字社等と、中央官庁及び県の事務レベルの熱意と努力の問題であろう。一部に現政権は官僚を使うのが下手であるとか、うまく使っていないなどとの批判があるが、官僚幹部の多くは半世紀以上に亘り旧野党の批判、攻撃に晒されてきたところであり、また人間関係や信頼関係も希薄な場合が多いので、一面ではそのような傾向はあることも事実である。日本は、異なる政党による政権交代に不慣れであるので、日本の健全な民主主義の発展のためには、政権政党と行政組織双方が、政権交代を前提として人間関係や信頼関係の醸成に努力し、経験を積んで行くことが不可欠となっている。地方自治体やマスコミ自体も同様であろう。しかし行政組織としては、政権がどうあろうと、また中央であろうと、地方であろうと、常に国家、国民の利益のために最善の努力を尽くすべきであろう。何でもかんでも「政治」の責任にするのは言い分けであり、責任逃れのところもあるのではなかろうか。
国民は被災者に一日も早く支援が届くようにと願って義援金に協力して来ている。その国民の願いをしっかりと日赤等の義援金受け入れ組織と中央、地方の行政各部が受け止め、被災者援護のため、そして復旧、復興促進のため熱意と責任感を持って努力して欲しいと願っている。(2011.6.14)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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 6月11日で三陸地方を中心とする東日本大震災が発生して3ヶ月となる。国民の善意で集まった義援金は2,500億円を越えている。しかし、届けられた義援金は被災者の15%程度にしか達していない。しかも各県を通じ被災地に配賦された義援金総額は800億円強でしかないので、被災者に届いている義援金は総額の5%前後でしかない。3ヶ月も経っているのに国民の善意、願いが被災者に届いていない!
義援金は、民間の特殊法人である日本赤十字社などで集められ、被災県を通じ市町村に配賦され、市町村から被災者に給付されることになっている。
ところが給付方法につき2つの問題がある。
一つは、被害の多い市町村は壊滅状態であり、役場は人不足と住民台帳などの資料不足となっているため、被害の多く義援金が必要な市町村ほど給付出来ない状態にある。
もう一つは、給付の「公平性」が過度に問題視され、政府の下の委員会で支給基準が設定されている。支給基準は、家族を単位とし、世帯主などの死亡の有無、家屋が全壊か半壊かなどであり、一見公平な基準に見えるが、これを市町村が調査、認定しなくてはならず、手続き的に煩雑な手続きが必要になっている。家屋が全壊か半壊か一つをとっても可なりの作業と時間を要し、人手不足と資料不足で作業が進まないという制度上の問題が明らかになっている。また不明者の死亡認定については、残された家族につらい現実を突きつける結果ともなっている。
こんなことは災害援助の経験者であれば分っていることでなくてはならない。義援金を被災者に届けるシステムを速やかに作り上げなくては善意は届かない。水が多量にあっても配水管が整備されなくては水を届けられないのと同じである。給付作業を行う市町村が、現地でアルバイト等を雇えるように市町村に給付促進支援費(仮称)を義援金から出せるようにして良いのではなかろうか。また第1回目の給付については、迅速性を優先し、基準を単純化することが望まれる。
ところが日赤の事務方の責任者は、義援金は「被災者に直接支給する」ことになっているので、そのような使い方は出来ない、県、市町村を通じて給付することになっているなどと説明する。その結果が、3ヶ月も経って被災者の15%程度、義援金総額の5%前後しか給付されていない状況だ。市町村に一定の給付促進支援費を出し、被災者に義援金の支給を促進するのであれば、被災者の利益のためではないか。更に、被災地での一定の雇用の促進にもなり、被災者に還元されることになるし、被災地の役場の再建にも役立つ。被災者に直接現金を支給するだけでなく、義援金総額の5%程度を上限として給付促進支援費(仮称)に当てることとし、また被災地や避難所における病気治療にも支弁出来るようにしたらどうだろうか。今からでも遅くはない。日赤等が誠実に管理運営し、収支決算を公表すれば拠出者の理解は得られるであろう。
復旧、復興が進まない、遅いなどとして政権批判や内閣、政務3役を批判する報道等を度々見聞きするが、民間組織である日赤等が被災者に義援金を届けられないのは、内閣や政務3役の責任などとはほとんど関係がない。民間組織である日本赤十字社等と、中央官庁及び県の事務レベルの熱意と努力の問題であろう。一部に現政権は官僚を使うのが下手であるとか、うまく使っていないなどとの批判があるが、官僚幹部の多くは半世紀以上に亘り旧野党の批判、攻撃に晒されてきたところであり、また人間関係や信頼関係も希薄な場合が多いので、一面ではそのような傾向はあることも事実である。日本は、異なる政党による政権交代に不慣れであるので、日本の健全な民主主義の発展のためには、政権政党と行政組織双方が、政権交代を前提として人間関係や信頼関係の醸成に努力し、経験を積んで行くことが不可欠となっている。地方自治体やマスコミ自体も同様であろう。しかし行政組織としては、政権がどうあろうと、また中央であろうと、地方であろうと、常に国家、国民の利益のために最善の努力を尽くすべきであろう。何でもかんでも「政治」の責任にするのは言い分けであり、責任逃れのところもあるのではなかろうか。
国民は被災者に一日も早く支援が届くようにと願って義援金に協力して来ている。その国民の願いをしっかりと日赤等の義援金受け入れ組織と中央、地方の行政各部が受け止め、被災者援護のため、そして復旧、復興促進のため熱意と責任感を持って努力して欲しいと願っている。(2011.6.14)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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 6月11日で三陸地方を中心とする東日本大震災が発生して3ヶ月となる。国民の善意で集まった義援金は2,500億円を越えている。しかし、届けられた義援金は被災者の15%程度にしか達していない。しかも各県を通じ被災地に配賦された義援金総額は800億円強でしかないので、被災者に届いている義援金は総額の5%前後でしかない。3ヶ月も経っているのに国民の善意、願いが被災者に届いていない!
義援金は、民間の特殊法人である日本赤十字社などで集められ、被災県を通じ市町村に配賦され、市町村から被災者に給付されることになっている。
ところが給付方法につき2つの問題がある。
一つは、被害の多い市町村は壊滅状態であり、役場は人不足と住民台帳などの資料不足となっているため、被害の多く義援金が必要な市町村ほど給付出来ない状態にある。
もう一つは、給付の「公平性」が過度に問題視され、政府の下の委員会で支給基準が設定されている。支給基準は、家族を単位とし、世帯主などの死亡の有無、家屋が全壊か半壊かなどであり、一見公平な基準に見えるが、これを市町村が調査、認定しなくてはならず、手続き的に煩雑な手続きが必要になっている。家屋が全壊か半壊か一つをとっても可なりの作業と時間を要し、人手不足と資料不足で作業が進まないという制度上の問題が明らかになっている。また不明者の死亡認定については、残された家族につらい現実を突きつける結果ともなっている。
こんなことは災害援助の経験者であれば分っていることでなくてはならない。義援金を被災者に届けるシステムを速やかに作り上げなくては善意は届かない。水が多量にあっても配水管が整備されなくては水を届けられないのと同じである。給付作業を行う市町村が、現地でアルバイト等を雇えるように市町村に給付促進支援費(仮称)を義援金から出せるようにして良いのではなかろうか。また第1回目の給付については、迅速性を優先し、基準を単純化することが望まれる。
ところが日赤の事務方の責任者は、義援金は「被災者に直接支給する」ことになっているので、そのような使い方は出来ない、県、市町村を通じて給付することになっているなどと説明する。その結果が、3ヶ月も経って被災者の15%程度、義援金総額の5%前後しか給付されていない状況だ。市町村に一定の給付促進支援費を出し、被災者に義援金の支給を促進するのであれば、被災者の利益のためではないか。更に、被災地での一定の雇用の促進にもなり、被災者に還元されることになるし、被災地の役場の再建にも役立つ。被災者に直接現金を支給するだけでなく、義援金総額の5%程度を上限として給付促進支援費(仮称)に当てることとし、また被災地や避難所における病気治療にも支弁出来るようにしたらどうだろうか。今からでも遅くはない。日赤等が誠実に管理運営し、収支決算を公表すれば拠出者の理解は得られるであろう。
復旧、復興が進まない、遅いなどとして政権批判や内閣、政務3役を批判する報道等を度々見聞きするが、民間組織である日赤等が被災者に義援金を届けられないのは、内閣や政務3役の責任などとはほとんど関係がない。民間組織である日本赤十字社等と、中央官庁及び県の事務レベルの熱意と努力の問題であろう。一部に現政権は官僚を使うのが下手であるとか、うまく使っていないなどとの批判があるが、官僚幹部の多くは半世紀以上に亘り旧野党の批判、攻撃に晒されてきたところであり、また人間関係や信頼関係も希薄な場合が多いので、一面ではそのような傾向はあることも事実である。日本は、異なる政党による政権交代に不慣れであるので、日本の健全な民主主義の発展のためには、政権政党と行政組織双方が、政権交代を前提として人間関係や信頼関係の醸成に努力し、経験を積んで行くことが不可欠となっている。地方自治体やマスコミ自体も同様であろう。しかし行政組織としては、政権がどうあろうと、また中央であろうと、地方であろうと、常に国家、国民の利益のために最善の努力を尽くすべきであろう。何でもかんでも「政治」の責任にするのは言い分けであり、責任逃れのところもあるのではなかろうか。
国民は被災者に一日も早く支援が届くようにと願って義援金に協力して来ている。その国民の願いをしっかりと日赤等の義援金受け入れ組織と中央、地方の行政各部が受け止め、被災者援護のため、そして復旧、復興促進のため熱意と責任感を持って努力して欲しいと願っている。(2011.6.14)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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義援金は、民間の特殊法人である日本赤十字社などで集められ、被災県を通じ市町村に配賦され、市町村から被災者に給付されることになっている。
ところが給付方法につき2つの問題がある。
一つは、被害の多い市町村は壊滅状態であり、役場は人不足と住民台帳などの資料不足となっているため、被害の多く義援金が必要な市町村ほど給付出来ない状態にある。
もう一つは、給付の「公平性」が過度に問題視され、政府の下の委員会で支給基準が設定されている。支給基準は、家族を単位とし、世帯主などの死亡の有無、家屋が全壊か半壊かなどであり、一見公平な基準に見えるが、これを市町村が調査、認定しなくてはならず、手続き的に煩雑な手続きが必要になっている。家屋が全壊か半壊か一つをとっても可なりの作業と時間を要し、人手不足と資料不足で作業が進まないという制度上の問題が明らかになっている。また不明者の死亡認定については、残された家族につらい現実を突きつける結果ともなっている。
こんなことは災害援助の経験者であれば分っていることでなくてはならない。義援金を被災者に届けるシステムを速やかに作り上げなくては善意は届かない。水が多量にあっても配水管が整備されなくては水を届けられないのと同じである。給付作業を行う市町村が、現地でアルバイト等を雇えるように市町村に給付促進支援費(仮称)を義援金から出せるようにして良いのではなかろうか。また第1回目の給付については、迅速性を優先し、基準を単純化することが望まれる。
ところが日赤の事務方の責任者は、義援金は「被災者に直接支給する」ことになっているので、そのような使い方は出来ない、県、市町村を通じて給付することになっているなどと説明する。その結果が、3ヶ月も経って被災者の15%程度、義援金総額の5%前後しか給付されていない状況だ。市町村に一定の給付促進支援費を出し、被災者に義援金の支給を促進するのであれば、被災者の利益のためではないか。更に、被災地での一定の雇用の促進にもなり、被災者に還元されることになるし、被災地の役場の再建にも役立つ。被災者に直接現金を支給するだけでなく、義援金総額の5%程度を上限として給付促進支援費(仮称)に当てることとし、また被災地や避難所における病気治療にも支弁出来るようにしたらどうだろうか。今からでも遅くはない。日赤等が誠実に管理運営し、収支決算を公表すれば拠出者の理解は得られるであろう。
復旧、復興が進まない、遅いなどとして政権批判や内閣、政務3役を批判する報道等を度々見聞きするが、民間組織である日赤等が被災者に義援金を届けられないのは、内閣や政務3役の責任などとはほとんど関係がない。民間組織である日本赤十字社等と、中央官庁及び県の事務レベルの熱意と努力の問題であろう。一部に現政権は官僚を使うのが下手であるとか、うまく使っていないなどとの批判があるが、官僚幹部の多くは半世紀以上に亘り旧野党の批判、攻撃に晒されてきたところであり、また人間関係や信頼関係も希薄な場合が多いので、一面ではそのような傾向はあることも事実である。日本は、異なる政党による政権交代に不慣れであるので、日本の健全な民主主義の発展のためには、政権政党と行政組織双方が、政権交代を前提として人間関係や信頼関係の醸成に努力し、経験を積んで行くことが不可欠となっている。地方自治体やマスコミ自体も同様であろう。しかし行政組織としては、政権がどうあろうと、また中央であろうと、地方であろうと、常に国家、国民の利益のために最善の努力を尽くすべきであろう。何でもかんでも「政治」の責任にするのは言い分けであり、責任逃れのところもあるのではなかろうか。
国民は被災者に一日も早く支援が届くようにと願って義援金に協力して来ている。その国民の願いをしっかりと日赤等の義援金受け入れ組織と中央、地方の行政各部が受け止め、被災者援護のため、そして復旧、復興促進のため熱意と責任感を持って努力して欲しいと願っている。(2011.6.14)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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シリーズ 届け被災者へ、義援金と国民の善意!

2011-06-19 | Weblog
シリーズ 届け被災者へ、義援金と国民の善意!
 6月11日で三陸地方を中心とする東日本大震災が発生して3ヶ月となる。国民の善意で集まった義援金は2,500億円を越えている。しかし、届けられた義援金は被災者の15%程度にしか達していない。しかも各県を通じ被災地に配賦された義援金総額は800億円強でしかないので、被災者に届いている義援金は総額の5%前後でしかない。3ヶ月も経っているのに国民の善意、願いが被災者に届いていない!
義援金は、民間の特殊法人である日本赤十字社などで集められ、被災県を通じ市町村に配賦され、市町村から被災者に給付されることになっている。
ところが給付方法につき2つの問題がある。
一つは、被害の多い市町村は壊滅状態であり、役場は人不足と住民台帳などの資料不足となっているため、被害の多く義援金が必要な市町村ほど給付出来ない状態にある。
もう一つは、給付の「公平性」が過度に問題視され、政府の下の委員会で支給基準が設定されている。支給基準は、家族を単位とし、世帯主などの死亡の有無、家屋が全壊か半壊かなどであり、一見公平な基準に見えるが、これを市町村が調査、認定しなくてはならず、手続き的に煩雑な手続きが必要になっている。家屋が全壊か半壊か一つをとっても可なりの作業と時間を要し、人手不足と資料不足で作業が進まないという制度上の問題が明らかになっている。また不明者の死亡認定については、残された家族につらい現実を突きつける結果ともなっている。
こんなことは災害援助の経験者であれば分っていることでなくてはならない。義援金を被災者に届けるシステムを速やかに作り上げなくては善意は届かない。水が多量にあっても配水管が整備されなくては水を届けられないのと同じである。給付作業を行う市町村が、現地でアルバイト等を雇えるように市町村に給付促進支援費(仮称)を義援金から出せるようにして良いのではなかろうか。また第1回目の給付については、迅速性を優先し、基準を単純化することが望まれる。
ところが日赤の事務方の責任者は、義援金は「被災者に直接支給する」ことになっているので、そのような使い方は出来ない、県、市町村を通じて給付することになっているなどと説明する。その結果が、3ヶ月も経って被災者の15%程度、義援金総額の5%前後しか給付されていない状況だ。市町村に一定の給付促進支援費を出し、被災者に義援金の支給を促進するのであれば、被災者の利益のためではないか。更に、被災地での一定の雇用の促進にもなり、被災者に還元されることになるし、被災地の役場の再建にも役立つ。被災者に直接現金を支給するだけでなく、義援金総額の5%程度を上限として給付促進支援費(仮称)に当てることとし、また被災地や避難所における病気治療にも支弁出来るようにしたらどうだろうか。今からでも遅くはない。日赤等が誠実に管理運営し、収支決算を公表すれば拠出者の理解は得られるであろう。
復旧、復興が進まない、遅いなどとして政権批判や内閣、政務3役を批判する報道等を度々見聞きするが、民間組織である日赤等が被災者に義援金を届けられないのは、内閣や政務3役の責任などとはほとんど関係がない。民間組織である日本赤十字社等と、中央官庁及び県の事務レベルの熱意と努力の問題であろう。一部に現政権は官僚を使うのが下手であるとか、うまく使っていないなどとの批判があるが、官僚幹部の多くは半世紀以上に亘り旧野党の批判、攻撃に晒されてきたところであり、また人間関係や信頼関係も希薄な場合が多いので、一面ではそのような傾向はあることも事実である。日本は、異なる政党による政権交代に不慣れであるので、日本の健全な民主主義の発展のためには、政権政党と行政組織双方が、政権交代を前提として人間関係や信頼関係の醸成に努力し、経験を積んで行くことが不可欠となっている。地方自治体やマスコミ自体も同様であろう。しかし行政組織としては、政権がどうあろうと、また中央であろうと、地方であろうと、常に国家、国民の利益のために最善の努力を尽くすべきであろう。何でもかんでも「政治」の責任にするのは言い分けであり、責任逃れのところもあるのではなかろうか。
国民は被災者に一日も早く支援が届くようにと願って義援金に協力して来ている。その国民の願いをしっかりと日赤等の義援金受け入れ組織と中央、地方の行政各部が受け止め、被災者援護のため、そして復旧、復興促進のため熱意と責任感を持って努力して欲しいと願っている。(2011.6.14)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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 6月11日で三陸地方を中心とする東日本大震災が発生して3ヶ月となる。国民の善意で集まった義援金は2,500億円を越えている。しかし、届けられた義援金は被災者の15%程度にしか達していない。しかも各県を通じ被災地に配賦された義援金総額は800億円強でしかないので、被災者に届いている義援金は総額の5%前後でしかない。3ヶ月も経っているのに国民の善意、願いが被災者に届いていない!
義援金は、民間の特殊法人である日本赤十字社などで集められ、被災県を通じ市町村に配賦され、市町村から被災者に給付されることになっている。
ところが給付方法につき2つの問題がある。
一つは、被害の多い市町村は壊滅状態であり、役場は人不足と住民台帳などの資料不足となっているため、被害の多く義援金が必要な市町村ほど給付出来ない状態にある。
もう一つは、給付の「公平性」が過度に問題視され、政府の下の委員会で支給基準が設定されている。支給基準は、家族を単位とし、世帯主などの死亡の有無、家屋が全壊か半壊かなどであり、一見公平な基準に見えるが、これを市町村が調査、認定しなくてはならず、手続き的に煩雑な手続きが必要になっている。家屋が全壊か半壊か一つをとっても可なりの作業と時間を要し、人手不足と資料不足で作業が進まないという制度上の問題が明らかになっている。また不明者の死亡認定については、残された家族につらい現実を突きつける結果ともなっている。
こんなことは災害援助の経験者であれば分っていることでなくてはならない。義援金を被災者に届けるシステムを速やかに作り上げなくては善意は届かない。水が多量にあっても配水管が整備されなくては水を届けられないのと同じである。給付作業を行う市町村が、現地でアルバイト等を雇えるように市町村に給付促進支援費(仮称)を義援金から出せるようにして良いのではなかろうか。また第1回目の給付については、迅速性を優先し、基準を単純化することが望まれる。
ところが日赤の事務方の責任者は、義援金は「被災者に直接支給する」ことになっているので、そのような使い方は出来ない、県、市町村を通じて給付することになっているなどと説明する。その結果が、3ヶ月も経って被災者の15%程度、義援金総額の5%前後しか給付されていない状況だ。市町村に一定の給付促進支援費を出し、被災者に義援金の支給を促進するのであれば、被災者の利益のためではないか。更に、被災地での一定の雇用の促進にもなり、被災者に還元されることになるし、被災地の役場の再建にも役立つ。被災者に直接現金を支給するだけでなく、義援金総額の5%程度を上限として給付促進支援費(仮称)に当てることとし、また被災地や避難所における病気治療にも支弁出来るようにしたらどうだろうか。今からでも遅くはない。日赤等が誠実に管理運営し、収支決算を公表すれば拠出者の理解は得られるであろう。
復旧、復興が進まない、遅いなどとして政権批判や内閣、政務3役を批判する報道等を度々見聞きするが、民間組織である日赤等が被災者に義援金を届けられないのは、内閣や政務3役の責任などとはほとんど関係がない。民間組織である日本赤十字社等と、中央官庁及び県の事務レベルの熱意と努力の問題であろう。一部に現政権は官僚を使うのが下手であるとか、うまく使っていないなどとの批判があるが、官僚幹部の多くは半世紀以上に亘り旧野党の批判、攻撃に晒されてきたところであり、また人間関係や信頼関係も希薄な場合が多いので、一面ではそのような傾向はあることも事実である。日本は、異なる政党による政権交代に不慣れであるので、日本の健全な民主主義の発展のためには、政権政党と行政組織双方が、政権交代を前提として人間関係や信頼関係の醸成に努力し、経験を積んで行くことが不可欠となっている。地方自治体やマスコミ自体も同様であろう。しかし行政組織としては、政権がどうあろうと、また中央であろうと、地方であろうと、常に国家、国民の利益のために最善の努力を尽くすべきであろう。何でもかんでも「政治」の責任にするのは言い分けであり、責任逃れのところもあるのではなかろうか。
国民は被災者に一日も早く支援が届くようにと願って義援金に協力して来ている。その国民の願いをしっかりと日赤等の義援金受け入れ組織と中央、地方の行政各部が受け止め、被災者援護のため、そして復旧、復興促進のため熱意と責任感を持って努力して欲しいと願っている。(2011.6.14)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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 6月11日で三陸地方を中心とする東日本大震災が発生して3ヶ月となる。国民の善意で集まった義援金は2,500億円を越えている。しかし、届けられた義援金は被災者の15%程度にしか達していない。しかも各県を通じ被災地に配賦された義援金総額は800億円強でしかないので、被災者に届いている義援金は総額の5%前後でしかない。3ヶ月も経っているのに国民の善意、願いが被災者に届いていない!
義援金は、民間の特殊法人である日本赤十字社などで集められ、被災県を通じ市町村に配賦され、市町村から被災者に給付されることになっている。
ところが給付方法につき2つの問題がある。
一つは、被害の多い市町村は壊滅状態であり、役場は人不足と住民台帳などの資料不足となっているため、被害の多く義援金が必要な市町村ほど給付出来ない状態にある。
もう一つは、給付の「公平性」が過度に問題視され、政府の下の委員会で支給基準が設定されている。支給基準は、家族を単位とし、世帯主などの死亡の有無、家屋が全壊か半壊かなどであり、一見公平な基準に見えるが、これを市町村が調査、認定しなくてはならず、手続き的に煩雑な手続きが必要になっている。家屋が全壊か半壊か一つをとっても可なりの作業と時間を要し、人手不足と資料不足で作業が進まないという制度上の問題が明らかになっている。また不明者の死亡認定については、残された家族につらい現実を突きつける結果ともなっている。
こんなことは災害援助の経験者であれば分っていることでなくてはならない。義援金を被災者に届けるシステムを速やかに作り上げなくては善意は届かない。水が多量にあっても配水管が整備されなくては水を届けられないのと同じである。給付作業を行う市町村が、現地でアルバイト等を雇えるように市町村に給付促進支援費(仮称)を義援金から出せるようにして良いのではなかろうか。また第1回目の給付については、迅速性を優先し、基準を単純化することが望まれる。
ところが日赤の事務方の責任者は、義援金は「被災者に直接支給する」ことになっているので、そのような使い方は出来ない、県、市町村を通じて給付することになっているなどと説明する。その結果が、3ヶ月も経って被災者の15%程度、義援金総額の5%前後しか給付されていない状況だ。市町村に一定の給付促進支援費を出し、被災者に義援金の支給を促進するのであれば、被災者の利益のためではないか。更に、被災地での一定の雇用の促進にもなり、被災者に還元されることになるし、被災地の役場の再建にも役立つ。被災者に直接現金を支給するだけでなく、義援金総額の5%程度を上限として給付促進支援費(仮称)に当てることとし、また被災地や避難所における病気治療にも支弁出来るようにしたらどうだろうか。今からでも遅くはない。日赤等が誠実に管理運営し、収支決算を公表すれば拠出者の理解は得られるであろう。
復旧、復興が進まない、遅いなどとして政権批判や内閣、政務3役を批判する報道等を度々見聞きするが、民間組織である日赤等が被災者に義援金を届けられないのは、内閣や政務3役の責任などとはほとんど関係がない。民間組織である日本赤十字社等と、中央官庁及び県の事務レベルの熱意と努力の問題であろう。一部に現政権は官僚を使うのが下手であるとか、うまく使っていないなどとの批判があるが、官僚幹部の多くは半世紀以上に亘り旧野党の批判、攻撃に晒されてきたところであり、また人間関係や信頼関係も希薄な場合が多いので、一面ではそのような傾向はあることも事実である。日本は、異なる政党による政権交代に不慣れであるので、日本の健全な民主主義の発展のためには、政権政党と行政組織双方が、政権交代を前提として人間関係や信頼関係の醸成に努力し、経験を積んで行くことが不可欠となっている。地方自治体やマスコミ自体も同様であろう。しかし行政組織としては、政権がどうあろうと、また中央であろうと、地方であろうと、常に国家、国民の利益のために最善の努力を尽くすべきであろう。何でもかんでも「政治」の責任にするのは言い分けであり、責任逃れのところもあるのではなかろうか。
国民は被災者に一日も早く支援が届くようにと願って義援金に協力して来ている。その国民の願いをしっかりと日赤等の義援金受け入れ組織と中央、地方の行政各部が受け止め、被災者援護のため、そして復旧、復興促進のため熱意と責任感を持って努力して欲しいと願っている。(2011.6.14)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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 6月11日で三陸地方を中心とする東日本大震災が発生して3ヶ月となる。国民の善意で集まった義援金は2,500億円を越えている。しかし、届けられた義援金は被災者の15%程度にしか達していない。しかも各県を通じ被災地に配賦された義援金総額は800億円強でしかないので、被災者に届いている義援金は総額の5%前後でしかない。3ヶ月も経っているのに国民の善意、願いが被災者に届いていない!
義援金は、民間の特殊法人である日本赤十字社などで集められ、被災県を通じ市町村に配賦され、市町村から被災者に給付されることになっている。
ところが給付方法につき2つの問題がある。
一つは、被害の多い市町村は壊滅状態であり、役場は人不足と住民台帳などの資料不足となっているため、被害の多く義援金が必要な市町村ほど給付出来ない状態にある。
もう一つは、給付の「公平性」が過度に問題視され、政府の下の委員会で支給基準が設定されている。支給基準は、家族を単位とし、世帯主などの死亡の有無、家屋が全壊か半壊かなどであり、一見公平な基準に見えるが、これを市町村が調査、認定しなくてはならず、手続き的に煩雑な手続きが必要になっている。家屋が全壊か半壊か一つをとっても可なりの作業と時間を要し、人手不足と資料不足で作業が進まないという制度上の問題が明らかになっている。また不明者の死亡認定については、残された家族につらい現実を突きつける結果ともなっている。
こんなことは災害援助の経験者であれば分っていることでなくてはならない。義援金を被災者に届けるシステムを速やかに作り上げなくては善意は届かない。水が多量にあっても配水管が整備されなくては水を届けられないのと同じである。給付作業を行う市町村が、現地でアルバイト等を雇えるように市町村に給付促進支援費(仮称)を義援金から出せるようにして良いのではなかろうか。また第1回目の給付については、迅速性を優先し、基準を単純化することが望まれる。
ところが日赤の事務方の責任者は、義援金は「被災者に直接支給する」ことになっているので、そのような使い方は出来ない、県、市町村を通じて給付することになっているなどと説明する。その結果が、3ヶ月も経って被災者の15%程度、義援金総額の5%前後しか給付されていない状況だ。市町村に一定の給付促進支援費を出し、被災者に義援金の支給を促進するのであれば、被災者の利益のためではないか。更に、被災地での一定の雇用の促進にもなり、被災者に還元されることになるし、被災地の役場の再建にも役立つ。被災者に直接現金を支給するだけでなく、義援金総額の5%程度を上限として給付促進支援費(仮称)に当てることとし、また被災地や避難所における病気治療にも支弁出来るようにしたらどうだろうか。今からでも遅くはない。日赤等が誠実に管理運営し、収支決算を公表すれば拠出者の理解は得られるであろう。
復旧、復興が進まない、遅いなどとして政権批判や内閣、政務3役を批判する報道等を度々見聞きするが、民間組織である日赤等が被災者に義援金を届けられないのは、内閣や政務3役の責任などとはほとんど関係がない。民間組織である日本赤十字社等と、中央官庁及び県の事務レベルの熱意と努力の問題であろう。一部に現政権は官僚を使うのが下手であるとか、うまく使っていないなどとの批判があるが、官僚幹部の多くは半世紀以上に亘り旧野党の批判、攻撃に晒されてきたところであり、また人間関係や信頼関係も希薄な場合が多いので、一面ではそのような傾向はあることも事実である。日本は、異なる政党による政権交代に不慣れであるので、日本の健全な民主主義の発展のためには、政権政党と行政組織双方が、政権交代を前提として人間関係や信頼関係の醸成に努力し、経験を積んで行くことが不可欠となっている。地方自治体やマスコミ自体も同様であろう。しかし行政組織としては、政権がどうあろうと、また中央であろうと、地方であろうと、常に国家、国民の利益のために最善の努力を尽くすべきであろう。何でもかんでも「政治」の責任にするのは言い分けであり、責任逃れのところもあるのではなかろうか。
国民は被災者に一日も早く支援が届くようにと願って義援金に協力して来ている。その国民の願いをしっかりと日赤等の義援金受け入れ組織と中央、地方の行政各部が受け止め、被災者援護のため、そして復旧、復興促進のため熱意と責任感を持って努力して欲しいと願っている。(2011.6.14)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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 6月11日で三陸地方を中心とする東日本大震災が発生して3ヶ月となる。国民の善意で集まった義援金は2,500億円を越えている。しかし、届けられた義援金は被災者の15%程度にしか達していない。しかも各県を通じ被災地に配賦された義援金総額は800億円強でしかないので、被災者に届いている義援金は総額の5%前後でしかない。3ヶ月も経っているのに国民の善意、願いが被災者に届いていない!
義援金は、民間の特殊法人である日本赤十字社などで集められ、被災県を通じ市町村に配賦され、市町村から被災者に給付されることになっている。
ところが給付方法につき2つの問題がある。
一つは、被害の多い市町村は壊滅状態であり、役場は人不足と住民台帳などの資料不足となっているため、被害の多く義援金が必要な市町村ほど給付出来ない状態にある。
もう一つは、給付の「公平性」が過度に問題視され、政府の下の委員会で支給基準が設定されている。支給基準は、家族を単位とし、世帯主などの死亡の有無、家屋が全壊か半壊かなどであり、一見公平な基準に見えるが、これを市町村が調査、認定しなくてはならず、手続き的に煩雑な手続きが必要になっている。家屋が全壊か半壊か一つをとっても可なりの作業と時間を要し、人手不足と資料不足で作業が進まないという制度上の問題が明らかになっている。また不明者の死亡認定については、残された家族につらい現実を突きつける結果ともなっている。
こんなことは災害援助の経験者であれば分っていることでなくてはならない。義援金を被災者に届けるシステムを速やかに作り上げなくては善意は届かない。水が多量にあっても配水管が整備されなくては水を届けられないのと同じである。給付作業を行う市町村が、現地でアルバイト等を雇えるように市町村に給付促進支援費(仮称)を義援金から出せるようにして良いのではなかろうか。また第1回目の給付については、迅速性を優先し、基準を単純化することが望まれる。
ところが日赤の事務方の責任者は、義援金は「被災者に直接支給する」ことになっているので、そのような使い方は出来ない、県、市町村を通じて給付することになっているなどと説明する。その結果が、3ヶ月も経って被災者の15%程度、義援金総額の5%前後しか給付されていない状況だ。市町村に一定の給付促進支援費を出し、被災者に義援金の支給を促進するのであれば、被災者の利益のためではないか。更に、被災地での一定の雇用の促進にもなり、被災者に還元されることになるし、被災地の役場の再建にも役立つ。被災者に直接現金を支給するだけでなく、義援金総額の5%程度を上限として給付促進支援費(仮称)に当てることとし、また被災地や避難所における病気治療にも支弁出来るようにしたらどうだろうか。今からでも遅くはない。日赤等が誠実に管理運営し、収支決算を公表すれば拠出者の理解は得られるであろう。
復旧、復興が進まない、遅いなどとして政権批判や内閣、政務3役を批判する報道等を度々見聞きするが、民間組織である日赤等が被災者に義援金を届けられないのは、内閣や政務3役の責任などとはほとんど関係がない。民間組織である日本赤十字社等と、中央官庁及び県の事務レベルの熱意と努力の問題であろう。一部に現政権は官僚を使うのが下手であるとか、うまく使っていないなどとの批判があるが、官僚幹部の多くは半世紀以上に亘り旧野党の批判、攻撃に晒されてきたところであり、また人間関係や信頼関係も希薄な場合が多いので、一面ではそのような傾向はあることも事実である。日本は、異なる政党による政権交代に不慣れであるので、日本の健全な民主主義の発展のためには、政権政党と行政組織双方が、政権交代を前提として人間関係や信頼関係の醸成に努力し、経験を積んで行くことが不可欠となっている。地方自治体やマスコミ自体も同様であろう。しかし行政組織としては、政権がどうあろうと、また中央であろうと、地方であろうと、常に国家、国民の利益のために最善の努力を尽くすべきであろう。何でもかんでも「政治」の責任にするのは言い分けであり、責任逃れのところもあるのではなかろうか。
国民は被災者に一日も早く支援が届くようにと願って義援金に協力して来ている。その国民の願いをしっかりと日赤等の義援金受け入れ組織と中央、地方の行政各部が受け止め、被災者援護のため、そして復旧、復興促進のため熱意と責任感を持って努力して欲しいと願っている。(2011.6.14)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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義援金は、民間の特殊法人である日本赤十字社などで集められ、被災県を通じ市町村に配賦され、市町村から被災者に給付されることになっている。
ところが給付方法につき2つの問題がある。
一つは、被害の多い市町村は壊滅状態であり、役場は人不足と住民台帳などの資料不足となっているため、被害の多く義援金が必要な市町村ほど給付出来ない状態にある。
もう一つは、給付の「公平性」が過度に問題視され、政府の下の委員会で支給基準が設定されている。支給基準は、家族を単位とし、世帯主などの死亡の有無、家屋が全壊か半壊かなどであり、一見公平な基準に見えるが、これを市町村が調査、認定しなくてはならず、手続き的に煩雑な手続きが必要になっている。家屋が全壊か半壊か一つをとっても可なりの作業と時間を要し、人手不足と資料不足で作業が進まないという制度上の問題が明らかになっている。また不明者の死亡認定については、残された家族につらい現実を突きつける結果ともなっている。
こんなことは災害援助の経験者であれば分っていることでなくてはならない。義援金を被災者に届けるシステムを速やかに作り上げなくては善意は届かない。水が多量にあっても配水管が整備されなくては水を届けられないのと同じである。給付作業を行う市町村が、現地でアルバイト等を雇えるように市町村に給付促進支援費(仮称)を義援金から出せるようにして良いのではなかろうか。また第1回目の給付については、迅速性を優先し、基準を単純化することが望まれる。
ところが日赤の事務方の責任者は、義援金は「被災者に直接支給する」ことになっているので、そのような使い方は出来ない、県、市町村を通じて給付することになっているなどと説明する。その結果が、3ヶ月も経って被災者の15%程度、義援金総額の5%前後しか給付されていない状況だ。市町村に一定の給付促進支援費を出し、被災者に義援金の支給を促進するのであれば、被災者の利益のためではないか。更に、被災地での一定の雇用の促進にもなり、被災者に還元されることになるし、被災地の役場の再建にも役立つ。被災者に直接現金を支給するだけでなく、義援金総額の5%程度を上限として給付促進支援費(仮称)に当てることとし、また被災地や避難所における病気治療にも支弁出来るようにしたらどうだろうか。今からでも遅くはない。日赤等が誠実に管理運営し、収支決算を公表すれば拠出者の理解は得られるであろう。
復旧、復興が進まない、遅いなどとして政権批判や内閣、政務3役を批判する報道等を度々見聞きするが、民間組織である日赤等が被災者に義援金を届けられないのは、内閣や政務3役の責任などとはほとんど関係がない。民間組織である日本赤十字社等と、中央官庁及び県の事務レベルの熱意と努力の問題であろう。一部に現政権は官僚を使うのが下手であるとか、うまく使っていないなどとの批判があるが、官僚幹部の多くは半世紀以上に亘り旧野党の批判、攻撃に晒されてきたところであり、また人間関係や信頼関係も希薄な場合が多いので、一面ではそのような傾向はあることも事実である。日本は、異なる政党による政権交代に不慣れであるので、日本の健全な民主主義の発展のためには、政権政党と行政組織双方が、政権交代を前提として人間関係や信頼関係の醸成に努力し、経験を積んで行くことが不可欠となっている。地方自治体やマスコミ自体も同様であろう。しかし行政組織としては、政権がどうあろうと、また中央であろうと、地方であろうと、常に国家、国民の利益のために最善の努力を尽くすべきであろう。何でもかんでも「政治」の責任にするのは言い分けであり、責任逃れのところもあるのではなかろうか。
国民は被災者に一日も早く支援が届くようにと願って義援金に協力して来ている。その国民の願いをしっかりと日赤等の義援金受け入れ組織と中央、地方の行政各部が受け止め、被災者援護のため、そして復旧、復興促進のため熱意と責任感を持って努力して欲しいと願っている。(2011.6.14)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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シリーズ 届け被災者へ、義援金と国民の善意!

2011-06-16 | Weblog
シリーズ 届け被災者へ、義援金と国民の善意!
 6月11日で三陸地方を中心とする東日本大震災が発生して3ヶ月となる。国民の善意で集まった義援金は2,500億円を越えている。しかし、届けられた義援金は被災者の15%程度にしか達していない。しかも各県を通じ被災地に配賦された義援金総額は800億円強でしかないので、被災者に届いている義援金は総額の5%前後でしかない。3ヶ月も経っているのに国民の善意、願いが被災者に届いていない!
義援金は、民間の特殊法人である日本赤十字社などで集められ、被災県を通じ市町村に配賦され、市町村から被災者に給付されることになっている。
ところが給付方法につき2つの問題がある。
一つは、被害の多い市町村は壊滅状態であり、役場は人不足と住民台帳などの資料不足となっているため、被害の多く義援金が必要な市町村ほど給付出来ない状態にある。
もう一つは、給付の「公平性」が過度に問題視され、政府の下の委員会で支給基準が設定されている。支給基準は、家族を単位とし、世帯主などの死亡の有無、家屋が全壊か半壊かなどであり、一見公平な基準に見えるが、これを市町村が調査、認定しなくてはならず、手続き的に煩雑な手続きが必要になっている。家屋が全壊か半壊か一つをとっても可なりの作業と時間を要し、人手不足と資料不足で作業が進まないという制度上の問題が明らかになっている。また不明者の死亡認定については、残された家族につらい現実を突きつける結果ともなっている。
こんなことは災害援助の経験者であれば分っていることでなくてはならない。義援金を被災者に届けるシステムを速やかに作り上げなくては善意は届かない。水が多量にあっても配水管が整備されなくては水を届けられないのと同じである。給付作業を行う市町村が、現地でアルバイト等を雇えるように市町村に給付促進支援費(仮称)を義援金から出せるようにして良いのではなかろうか。また第1回目の給付については、迅速性を優先し、基準を単純化することが望まれる。
ところが日赤の事務方の責任者は、義援金は「被災者に直接支給する」ことになっているので、そのような使い方は出来ない、県、市町村を通じて給付することになっているなどと説明する。その結果が、3ヶ月も経って被災者の15%程度、義援金総額の5%前後しか給付されていない状況だ。市町村に一定の給付促進支援費を出し、被災者に義援金の支給を促進するのであれば、被災者の利益のためではないか。更に、被災地での一定の雇用の促進にもなり、被災者に還元されることになるし、被災地の役場の再建にも役立つ。被災者に直接現金を支給するだけでなく、義援金総額の5%程度を上限として給付促進支援費(仮称)に当てることとし、また被災地や避難所における病気治療にも支弁出来るようにしたらどうだろうか。今からでも遅くはない。日赤等が誠実に管理運営し、収支決算を公表すれば拠出者の理解は得られるであろう。
復旧、復興が進まない、遅いなどとして政権批判や内閣、政務3役を批判する報道等を度々見聞きするが、民間組織である日赤等が被災者に義援金を届けられないのは、内閣や政務3役の責任などとはほとんど関係がない。民間組織である日本赤十字社等と、中央官庁及び県の事務レベルの熱意と努力の問題であろう。一部に現政権は官僚を使うのが下手であるとか、うまく使っていないなどとの批判があるが、官僚幹部の多くは半世紀以上に亘り旧野党の批判、攻撃に晒されてきたところであり、また人間関係や信頼関係も希薄な場合が多いので、一面ではそのような傾向はあることも事実である。日本は、異なる政党による政権交代に不慣れであるので、日本の健全な民主主義の発展のためには、政権政党と行政組織双方が、政権交代を前提として人間関係や信頼関係の醸成に努力し、経験を積んで行くことが不可欠となっている。地方自治体やマスコミ自体も同様であろう。しかし行政組織としては、政権がどうあろうと、また中央であろうと、地方であろうと、常に国家、国民の利益のために最善の努力を尽くすべきであろう。何でもかんでも「政治」の責任にするのは言い分けであり、責任逃れのところもあるのではなかろうか。
国民は被災者に一日も早く支援が届くようにと願って義援金に協力して来ている。その国民の願いをしっかりと日赤等の義援金受け入れ組織と中央、地方の行政各部が受け止め、被災者援護のため、そして復旧、復興促進のため熱意と責任感を持って努力して欲しいと願っている。(2011.6.14)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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シリーズ 届け被災者へ、義援金と国民の善意!

2011-06-16 | Weblog
シリーズ 届け被災者へ、義援金と国民の善意!
 6月11日で三陸地方を中心とする東日本大震災が発生して3ヶ月となる。国民の善意で集まった義援金は2,500億円を越えている。しかし、届けられた義援金は被災者の15%程度にしか達していない。しかも各県を通じ被災地に配賦された義援金総額は800億円強でしかないので、被災者に届いている義援金は総額の5%前後でしかない。3ヶ月も経っているのに国民の善意、願いが被災者に届いていない!
義援金は、民間の特殊法人である日本赤十字社などで集められ、被災県を通じ市町村に配賦され、市町村から被災者に給付されることになっている。
ところが給付方法につき2つの問題がある。
一つは、被害の多い市町村は壊滅状態であり、役場は人不足と住民台帳などの資料不足となっているため、被害の多く義援金が必要な市町村ほど給付出来ない状態にある。
もう一つは、給付の「公平性」が過度に問題視され、政府の下の委員会で支給基準が設定されている。支給基準は、家族を単位とし、世帯主などの死亡の有無、家屋が全壊か半壊かなどであり、一見公平な基準に見えるが、これを市町村が調査、認定しなくてはならず、手続き的に煩雑な手続きが必要になっている。家屋が全壊か半壊か一つをとっても可なりの作業と時間を要し、人手不足と資料不足で作業が進まないという制度上の問題が明らかになっている。また不明者の死亡認定については、残された家族につらい現実を突きつける結果ともなっている。
こんなことは災害援助の経験者であれば分っていることでなくてはならない。義援金を被災者に届けるシステムを速やかに作り上げなくては善意は届かない。水が多量にあっても配水管が整備されなくては水を届けられないのと同じである。給付作業を行う市町村が、現地でアルバイト等を雇えるように市町村に給付促進支援費(仮称)を義援金から出せるようにして良いのではなかろうか。また第1回目の給付については、迅速性を優先し、基準を単純化することが望まれる。
ところが日赤の事務方の責任者は、義援金は「被災者に直接支給する」ことになっているので、そのような使い方は出来ない、県、市町村を通じて給付することになっているなどと説明する。その結果が、3ヶ月も経って被災者の15%程度、義援金総額の5%前後しか給付されていない状況だ。市町村に一定の給付促進支援費を出し、被災者に義援金の支給を促進するのであれば、被災者の利益のためではないか。更に、被災地での一定の雇用の促進にもなり、被災者に還元されることになるし、被災地の役場の再建にも役立つ。被災者に直接現金を支給するだけでなく、義援金総額の5%程度を上限として給付促進支援費(仮称)に当てることとし、また被災地や避難所における病気治療にも支弁出来るようにしたらどうだろうか。今からでも遅くはない。日赤等が誠実に管理運営し、収支決算を公表すれば拠出者の理解は得られるであろう。
復旧、復興が進まない、遅いなどとして政権批判や内閣、政務3役を批判する報道等を度々見聞きするが、民間組織である日赤等が被災者に義援金を届けられないのは、内閣や政務3役の責任などとはほとんど関係がない。民間組織である日本赤十字社等と、中央官庁及び県の事務レベルの熱意と努力の問題であろう。一部に現政権は官僚を使うのが下手であるとか、うまく使っていないなどとの批判があるが、官僚幹部の多くは半世紀以上に亘り旧野党の批判、攻撃に晒されてきたところであり、また人間関係や信頼関係も希薄な場合が多いので、一面ではそのような傾向はあることも事実である。日本は、異なる政党による政権交代に不慣れであるので、日本の健全な民主主義の発展のためには、政権政党と行政組織双方が、政権交代を前提として人間関係や信頼関係の醸成に努力し、経験を積んで行くことが不可欠となっている。地方自治体やマスコミ自体も同様であろう。しかし行政組織としては、政権がどうあろうと、また中央であろうと、地方であろうと、常に国家、国民の利益のために最善の努力を尽くすべきであろう。何でもかんでも「政治」の責任にするのは言い分けであり、責任逃れのところもあるのではなかろうか。
国民は被災者に一日も早く支援が届くようにと願って義援金に協力して来ている。その国民の願いをしっかりと日赤等の義援金受け入れ組織と中央、地方の行政各部が受け止め、被災者援護のため、そして復旧、復興促進のため熱意と責任感を持って努力して欲しいと願っている。(2011.6.14)(All Rights Reserved.)(不許無断引用)
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