ブログのサカナ

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うまいもん オステリア蒼(室町通)★★★★★★★★★

2010年07月10日 19時27分10秒 | イタリアン
オステリア蒼・・・西川文啓シェフ(現リストランテコーラルシェフ)が在籍された頃。

 室町三条を上がると、現れるのがこの「オステリア蒼」である。
周りはマンション等に囲まれ、良き時代の町家が消えていくのは時代と言えば時代なのだが、
歴史のある都市なのだから残す所は残さないと、建設業者による開発の波に押し流されては、
世界に誇る観光都市の面子にも関わるところだろう。



 土地が金融商品と完全に誤った政策が全てではあるが、無意味な開発で京都を代表する景色を壊すのはいただけない。
マンションを建てる地区はやはり限定しなければならない。
大通りに面したところだけに高層建築を建てて、一歩中に入ったら風情ある京都の昔ながらの家々が立ち並ぶといったような。

 中は天井を外して、梁などが見える所が半分。
畳の部屋にも椅子が置かれ、箱庭が見える座席は予約専用、つまりリザーブシートとなっている。

 外の音は完全に遮断され、落ち着いた雰囲気である。
走り回る子供達等も幸いおらず、駅前の伊勢丹内の和久傳とは静寂の次元が違う。

 グラスワイン(2003年物)のスパイシーでバニラエッセンスを感じる味で、香りは抑え気味のワインを2本の中から選択。
御母堂は香りの立つつまり赤ワインらしい赤ワインを選択する。癖の無さがかなり心地よい。

1品目の前にパンが到着。色が付いているのは、トマト味のパンである。
食べたらトマトの風味が口にふわっと広がる逸品。これらのパンもグラスワインとの相性は相当な物。



2品目に付出しとして登場したのが、スプーンで一掬いで食べてしまえる量の物。
ズワイガニと苺なんて合うのかと思っていたら、キャビアの塩味とのマッチングも絶妙。
思わずこれは旨いわぁ!と唸ってしまう旨さ。



3品目にはバジル味のパンが登場。ここではこれから先を考えて自重。
メインが出てきてから合わせて食べても悪くないだろうと。バジルの味がしっかりと感じられるパンである。



4品目に1つ目の前菜(左)が運ばれる。その綺麗さに感激。
目で楽しむ料理とはこういう物のことを言うのだろうなと。
貝の名前を忘れてしまったのだが、コリコリっとした食感がこれぞ野菜の味と思う夏野菜の一つ一つと相まって、
空豆?のソースと絡めて食べればそこは天国。
トマトも酸っぱいだけのスーパーに売られているような物とは次元が違い、
百貨店に売られているフルーツトマトの遥か上を行く。この時点でまた食べに来ようと100%決めたぐらい。



5品目に2つ目の前菜として登場。
レンズ豆が下に沈んだ、最近高級食材としてよく名前を耳にするイベリコ豚。
そしてオマール海老がイベリコ豚の陰に隠れている。スーパーで買えるブラックタイガー5尾分ほどのボリューム。
まずスープをすくう。この複雑な味は何だと。
オマール海老を食すと、これも下味が付いており、若干の香ばしさと海老の旨味が巧くマッチしており、ヘブンの領域へ。
イベリコ豚も生ハムのような感じで、これもまた塩味の効いた素晴らしい出来映え。
レンズ豆は出来るだけ一緒にメイン食材と食べるのが良いかも。これだけで残すと若干のパサパサ感が残ります。



6品目でパスタ1皿目が登場。おぉ!これが名店で出てくるお皿かと感激。魚介類と夏野菜の冷製パスタ。
見ての通り癖も臭みも全く無いウニと新鮮な夏野菜のコラボが見事。
素麺かと思うような細い手打ちパスタのコシもあり、ウニも口の中でとろけて、プロの技に脱帽。
冷製パスタなんて名店で食べたことが無かっただけに、こんなに美味しいとはと。



7品目にやって来たのが、鮑と五島列島産の青さ海苔を使用した温かいパスタ。
あっさりした冷製パスタの後に、少し味の濃いこのパスタ。
鮑もふんだんに入っているので、満足度も上昇。
少々の醤油っぽい味がこの青さ海苔と絡んでまたまた天国へ。なんて旨いんだろうと、自宅で作るパスタとの格差に苦笑い。



8品目が鱸の炭火焼 たっぷりの春野菜のソテー添えらしい。
ホームページのメニューに載っていない物ばかりなので、これに恐らく相当するのではと。
中に筍等が挟んであるので、ただの炭火焼きでないところが嬉しい。
下のアスパラガスも筋っぽさが全くなく、香草も香りだけで苦みが無く、どちらかと言えば魚嫌いの私も満足。



9品目が岩手山単角牛のサーロイン。下の茄子との相性も抜群。
単角牛は初めて食べるので、なるほどこれがかと。普段は近江牛のフィレばかりだからと。
ただ脂身と赤身の境目が固くて、噛み切れない、飲み込めない部分があったのが残念。
ナイフで細かく切って、筋を分断したが、1センチ角ほどは残すことに。



10品目が、デザート3点。グレープフルーツかと思ったけれども、ブラッドオレンジのよう。
左から、ブラッドオレンジのカタラーナ マスカルポーネのジェラート添え/白胡麻のアイスクリームの苺添え/温かいヘーゼルナッツのズッパに乗せたガトー・ショコラ。多分(笑)
ガトーショコラは温かかったから、それでOKかなと。
デザート3点あって、本当に満足。
中でも酸味がどちらかと言ったら苦手な私ですら、一番美味しいと感じたのが左側のブラッドオレンジとジェラート。



11品目は、珈琲、紅茶、エスプレッソから選べるわけだけれども、勿論エスプレッソ。味も最高。言うこと無し。



12品目、終わったと思ったら最後にクッキーと日本茶が登場。
クッキーは口の中でクシュッと潰れて、ジュワッと溶ける感じがたまらなく良い。



そして終了。17時40分ほどに入って、20時前に終了。
グラスワインも2杯飲んで、ほろ酔い加減でオステリア蒼を後に。
生涯随一の美味しいディナーだったなと、100点満点の満足感。
初回は予約無しで行ってしまったから、次回からは予約して行きます。



★は判定不能クラスの10個。現時点での最高峰。次元の違う味わいです。


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