「ちまちま」のゲーム日記。

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レトロゲーマーへの道~X1C専用ゴムベルトの作製

2017年02月08日 11時22分04秒 | レトロゲーム

またまた自動停止が効きにくくなったので、ゴムベルトを再作成する事にしました。
切り出し自作ベルトの最大の欠点”耐久性”が低い事です。

数か月使用していると、切断面が粉状に削れて滑りを誘発したり
切断面から亀裂が生じて切れそうになったり、もう少し何とかならないものかと考えてみました。
  
(写真の黒い粒粒は、ほぼベルト屑と思って頂いて間違いありません)



●X1C専用ゴムベルトの強化

今回は、X1Cで使う事をメインにゴムベルトを作りにかかります。
どの道、切り出しベルトの場合は大量に作る事になり、
それが最大の利点でもあるので色々なサイズを交換しながら試すと良いと思います。
切り出し方法は前回と同じくコンパスカッターで切っていく方法です。
関連過去記事:~ゴムベルトの自作



さて、このベルトを何とかして耐久性を上げたい訳ですが、単細胞的に考えるなら

切断面が粉を吹くなら「その面を溶かしてしまえば良い!」

なんたる単純明快な発想!!(短絡的とも言う....)

まずは、「ゴムを柔らかくするには?」と検索すると、灯油などに漬けるとデロデロになるらしいので、
基本的に天然ゴムは対油性に乏しいと踏んで、特に拘りもなく選んだ浸透系のグリス(KURE556等)を塗り込んだあと
火で炙って表面を軽く溶かして、その後に中性洗剤で油分を落とす。と言う、
効果があるのか無いのか全く分からない素人発想の手法を試してみたいと思います。
表面に油膜コーティングしても逆効果なので灯油の方がマシなんでしょうけど、灯油は匂いがね...


※※※※※  作業時は換気必須  ※※※※※

・前回同様に、ゴムシートをカットしてゴムベルトを作ります。
・ティッシュペーパー等に浸透系油を吸わせて、ゴムベルトを拭く。
 
 (写真の様に真っ黒になるので汚れ注意)
・ある程度、黒い汚れが出なくなるまで拭きます。
・ライターかチャッカマンでぐるり一周を軽く炙ります。(溶け、引火、ダイオキシンに注意!!)
・中性洗剤(手洗い食器洗い洗剤)で水洗い。
・完全に乾かして完成


完成品の感じとしては、かなりゴムゴムしくなりました(なんと言う表現w)
”いかにもゴム”という匂いがして、表面のグリップ力が高くなった感じです。
反面、柔らかくなった気もするので、長期使用で切れたり、保存中に溶けて引っ付かないか心配です。

 
同一写真内の左が以前作った切り出したままの自作ベルトで、右が加工した自作ベルト。
加工後の方がツヤがありません。

X1Cのベルトを全てこの自作ゴムベルトに変更して、数か月かけて実験してみようと思います。



●X1Cカセットドライブベルトの長さ

今回作った自作ベルトは恐らく天然ゴム系で弾力があるため、
正確な純正ベルトの長さではありませんので御了承下さい。

○キャプスタンモーター ~ フライホイール
純正平ベルトは全長238mmぐらい
太さ(ベルト幅)4mm×厚み0.5mmぐらいです。
  
(写真はX1C純正の平ベルト。経年で若干伸びている可能性もあります。)

自作平ベルトは全長234mmぐらい
半径37mm~38mmぐらい
太さ(ベルト幅)3mm×厚み1mmで作りました

モーター側のプーリーが丸みを帯びている為、細いベルトで代用するとフライホイール側で外れる可能性があります。
10分テープ程度なら多少緩くても大丈夫ですが、長いテープになるほどグリップ力が低いとロードエラーの原因にもなります。

○フライホイール ~ テープエンドプーリー ~ 駆動プーリー
自作駆動ベルトの長さ全長220mmぐらい。
半径34mm~35mmぐらい
最初1mm×1mmで作ってましたが、グリップ力を考えて幅2mm×厚み1mmの平ベルトっぽく作り替えました。
(太すぎるとプーリーから外れてしまいます。)
純正は既に溶けていたので見てませんがブチル系で1.5mm角ぐらいかもしれません。

3点プーリーの為、長さ計算が非常に難しいです。
グリップ力が低いと、テープエンド判定が遅くなる可能性あります。
なので自分のカセットデッキの自動判定が若干甘い事を考えると、もう少しだけ短めぐらいでも良いかもしれません。
伸びの少ないオーディオ用のベルトを使う場合、φ70×1.2Tが丁度良い様です。

○右側巻き取りプーリー ~ カウンタープーリー
自作カウンターベルトの長さ190mmぐらい
半径30mm~31mmぐらい
太さは1mm×厚み1mm

ベルト駆動の中では一番軽い装置なので、初期の純正ベルトのままでも十分な場合が多いと思います。
それでも、ある程度の張力が無いと滑って回らない可能性はあります。
その場合はベルトを交換する前にプーリーの油膜取とカウンター機構を掃除&グリスアップしてみると良いかもしれません。



●まとめ

これらの自作ゴムベルトを数か月使用してみた感じ、ゴムが軟化したからなのか
硬化具合が遅くなったからなのかは分かりませんが、以前の様にゴムベルトに亀裂が入る事は無くなりました
屑は少し出ている気もしますが、以前とは比べ物にならないぐらいマシです。

駆動ベルトに関しては、長期間”使用しない”とテープエンド判定が鈍る(グリップ力が低下する)感じで
頻繁に使用していると快調に駆動している様なので、マメに動かす必要はありそうです。
特に、秋口から冬場にかけて使ってみた感想なので、ゴムが硬化すると滑り易くなり温まるとグリップ力が戻るのかもしれませんね。

これらはベルト自体が問題である可能性も高そうですが、もう少しベルトの張りを強くした方が良いのか素人には判断が難しいです。
熱による変化が少なくグリップ力が安定しているゴムが適してそうで
純正のベルトにブチル系のゴムが使われていたのは、この為かもしれません。
輪ゴムはグリップ力が結構高くて滑り難くで良いのですが、弾力があり過ぎるのと長さの選択肢が少ないのが問題点です。
耐久性は低いですが、丁度良い輪ゴムがあれば一時的な代用は効くので動作テスト程度なら可能です。

ちなみに、テープエンド判定で滑っていると感じてから停止ボタンを押しても、そのまま続きからプログラムが処理される様で
テープエンド判定を使ったテープ制御(テグザーの初期ロード頭出しや、BASICのFILESなどの頭出し等)でも続けて動作します。

もう少し改良すれば何とかなるかもしれませんが
テープエンド判定の遅延以外は特に不具合もなく使えている為、次にデッキ周りを見る時まで現状維持で使いたいと思います。

以上、X1C専用ゴムベルトの作製でした。


追記:2018/02/19
X1Cのベルト関係で検索に掛かった方は、市販品のベルトを交換している
こちらの記事も参考にしてみて下さい。
関連記事:CZ-801C(X1C)の延命処置



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