「ちまちま」のゲーム日記。

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レトロゲーマーへの道~ゴムベルトの自作

2016年09月26日 08時03分33秒 | レトロゲーム

それにしても、再生しか出来ない為に、いちいちカセットテープを"鉛筆"で巻き戻すのが大変。
巻き戻し用に、使える音楽カセットプレイヤーが無いか探してみると、昔使ってたマイクロコンポがありました。
さらに古いミニコンポもあるのですが、サイズ的に巻き戻し専用なのでマイクロコンポを選択。

が、当然の様にカセットデッキが動きません。
恐らくベルトが切れてるのだろうと踏んで、あわよくば「X1Cの修理でも使えるだろうか?」と言う思いから
ゴムベルトの自作に挑戦してみる事にしました。


●ビニールテープの自作ベルト

ネットで検索して、まずは最も材料代がかからなさそうな
「ビニールテープベルト」に挑戦。

必要な物は
・ビニールテープ、数十円
・カッターナイフ
・カッティング台
と、新規で買い揃えても300円以内。
しかも結構量産出来そう?

実際に何本か作ってみて分かった事。

・物凄く繊細な作業が必要で、それなりの修練が必要になる。
・接合面でどうしても段差が出来る。
・接着面の糊が沸いてダメになるのが目に見える。
・全体的に硬いのでグリップ力が弱く滑りそう。
・伸びしろも無いのでベルトの”正確かつ最適な”長さを把握する必要がある。
・故に丁度いい長さを作るのに、何度も試作が必要になる。

などなど、決まったベルトの長さで、決まったドライブの修理をするには
工具や材料費が最安かもしれませんが、長さが分からなかったり
プーリーやベルトに掛かる負荷が不明な場合は、相当根気よく作り直す必要がありそうです。

ちょっと今回の趣旨には向かないので実用ベルト完成前に中止。


●ゴムシートの自作ベルト

お次に試したのが、ゴムシートを切って作ると言う方法。
こちらもネットで色々な方法が載ってます。

自分がカットに使用した道具は
オルファ「コンパスカッター」参考価格¥550-
ネットなら¥300-ぐらいの物です。
一応、センター固定用の滑り止めが付いてます。

コーナンの切り売りのゴムシートが幅20cmだったので長さ20cm分買いました。
ゴムシートはネットで見ると1mm×20cm×20cmで¥150-
あと100均で、カッティング台と両面テープが¥108×2

で、道具と材料で合計¥700-ぐらい?

正規品があるなら純正ベルトが買えるかもしれませんw
しかし、補修部品が無い場合や、分からない場合などに
自作はある程度”的”を絞りつつ大量に作って色々試せるのが強みです。

20cm×20cmにしたのは、失敗しても直径10cmのベルトが4本作れる計算
直径10cmと言う事は2π(pai)rで円周が314mm、2つ折りで15.7cmもあれば
今回のマイクロコンポやX1Cのカセットドライブなら長さが足りると思います。

まずは必要な大きさの正方形に切ります。

センターを出すために対角線を引きます。

※失敗談
そのまま中心点にコンパスカッターを置いてグルグル切ってみたのですが
初めて切ったものはセンターがズレたりして、完全な円になっていないベルトもあったり....
どうやら中心の穴が広がって、ズレが生じるようです。

対策として適当なプラ板(プラスチック製品の切れ端でも良い)を、両面テープを使ってセンターに貼り付けました。


さらに、ゴムシート裏面全てに両面テープを貼って、カッティング台の中心辺りに固定。
あとは外周からグルグル切って行くだけ。

この「コンパスカッター」はメモリが粗い(5mm間隔?)ので
自分で、大体1mm間隔で傷をつけて筆ペンで墨入れしています。


コツは、コンパスカッターを倒さずに切っていく事と、細く作ろうとし過ぎない事。

コンパスはやや倒した方が安定して切りやすいですが、倒す角度がブレてしまうと
微妙に円周サイズが変わってしまって切り屑が出たりするので
自分が維持しやすい最適な角度を掴んで下さい。

コンパス側を一周させると手首がねじ切れるので
コンパスと土台を上手く回しながら切るのがコツでしょうか。
この辺りは経験値が重要なので、色々試してみた方が良いと思います。

1mmの厚さなら1mm幅に切れればベストなベルトになるかもしれませんが
プーリーの溝のサイズがある程度ある場合、
プーリーの溝の厚さまでなら許容範囲と考えて作った方が、グリップ力と耐久性が上がると思います。

(初期写真はロストしたので、後日厚めに切ってみた写真)

最初に切った分は、かなり細くしたのですが、
時々、負荷の軽いカウンターベルトですら滑りぎみになったりします。
(まぁ張力が足りてないだけかもしれませんが。)


●マイクロコンポの修理

AIWAの「LCX-237」です。コンポと言うより、CDラジカセに近い。

特別分解自体も難しい所は無く、ひたすらネジを外して行くのみ。


カバーを外しただけでベルトにアクセス出来そうでしたが
掃除とグリスアップもしたかったので、底面の電源を外しました。

本体のサイズは、スピーカーのサイズに合わせて作っただけの様なスカスカの作りですねw

元のベルトは完全にブツブツに切れてました。ブチル系の、とろけるタイプで無くて良かった...
作ったベルトで適当な長さの物を付けて元通りに組めば作業完了。


X1Cの様な追加で分解が必要な、複雑な構造でも無さそうなので
普通に全て動くようになりました。

早送りと巻き戻し専用機として活躍してくれる事でしょう。


●まとめ

○ゴムシートのベルト製作時の注意点
・センターを硬い物で固定
・コンパスカッターの角度をなるべく一定に保った状態で切る
・コンパスカッターでは無くカッティング台を回す方がズレにくい
・両面テープは強力なものより、紙質系(あまりネバネバしないタイプ)の剥がし易いタイプが良い
・欲張らず適当な太さに切る。(用途による)

○自作ゴムシートのベルトの耐久性
数か月かけて耐久テスト中ですが、天然ゴムシートの耐久性は低いと思います。
最初の艶のあるシート面は結構硬そうですが、断面がモロく粉が出やすい為に
そこから滑りを誘発してしまうようです。
何らかの熱処理をする事で耐久性は上がるかもしれませんが
長期間使う予定なら、バンコード(ウレタンベルト)自作の方が良いと思います。

○利点
・材料代が安い。
・ベルトの大まかなサイズが分かるだけで良い(一度に数種類のサイズを作るので)
・色々なサイズのベルトを試せる(弾力や張りによって変更可能)
・必要な時に作り直しが可能。
・自作なので自慢できる?


道具があれば、厚さ1mmのベルト製作は切りやすく簡単です。
自分オリジナルの太さを作れるので、平ベルトっぽくする事も可能。

「ベルトのサイズが分からないよ~」って方には、テスト用として結構おすすめです。
ゴム質によって弾力が違うので、最適な自作ベルトの長さ=純正ベルトの長さ
とは限りませんが、動作テストには十分役立ってくれると思います。

ベルトサイズが分からずにお困りの方は、一度自作してみては如何でしょうか?

関連記事:~X1C専用ゴムベルトの作製


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