「ちまちま」のゲーム日記。

現在は、シャープX1と、レトロPC&ゲームの記事が中心です。

レトロゲーマーへの道~X1ソフトのバックアップ最終調整

2017年02月02日 08時11分51秒 | レトロゲーム

X1Cのカセットデッキを調整した事で多くのバックアップソフトが起動する様になりました。
それでも一部のバックアップソフトが動きません。今回はそれらのソフトを更に掘り下げてみました。
当然、全てX1用カセットテープ版の事で、他機種やFD版ではありませんのでお間違いなく。


●バックアップテープの再作成

ピンチローラーの修理とアジマスを調整した事により、
初期にバックアップを取ったギャラクシアンなど、一部でロードエラーが出るソフトが出てきました。
これは、ヘタったピンチローラーがズレたままテープを引っ張っていた為に
正常な位置から若干ズレた位置に書き込んでいた可能性がある為ではないでしょうか?
ズレた書き込み位置から更にアジマスを調整してしまった為に、
読み取り範囲から外れてしまいエラーが出るようになった可能性があります。

なので、現在のヘッド位置とピンチローラーで再びバックアップの作成。
もう「斜めロード戦法」の必要もなくなり、割と安心して原盤テープを回せるようになった事は
時間的な余裕が増え、バックアップも苦ではなくなりました。

ザナドゥ用に追加で46分テープを購入。
20分テープは10分で収まらないソフトが2,3本あったので買っておきました。
 


●カセットテーププロテクトを見極めろ!

ハドソンプロテクトと言われるものは、JODAN-DOSで解除出来るそうですが
それはバックアップの範囲内なのか微妙な所なので最後の手段だと思っていました。
しかし「シンクロダビング法」が成功した今となっては、その辺を考える必要は無くなり良かったと思います。


〇「エレベーターアクション」
オーディオで「ピーギャラギャラ」音を聞いた時、少しボリュームが小さい気がしました。
そのせいでダビングが上手く行かずにチェックサムで弾かれているのだと思っていました。
何度ロードしても最後まで読み込んだあと、カセットテープは最初まで戻ってロードエラーのIPL画面に戻ってしまいます。

少し気になっていたのが、普通のJODAN-DOSでバックアップが取れるソフトは
IPLからのゲームロード時は、インフォメーションブロック読み取り後もカセットは止まらず回り続けます。
しかし、このエレベーターアクションはインフォメーションブロック通過後に、一旦止まったあと再度動きだすんですよねぇ。
ロード画面はIPLのロード画面のままですが、裏で何かプログラムを動かした後にロードを再開している可能性があります。

不意に、過去にプロテクトについて調べていた時の掲示板の書き込みを思い出しました。
--------------------------
X1は”テープの書き込み禁止”をプログラムで読み取れる為、
カセットの爪が折れてないと(書き込み不可の状態でないと)
実行されないようにプログラムする事が出来る
--------------------------

「まさかねぇ..」って、半信半疑でツメを折ってみると、

  
「ま・ぢ・で・う・ご・い・た!」
こんな物理プロテクトがあったなんて...

B面で試してみる。
ロードエラー。ツメを折ってみる。ロードエラーorz
  
関係無かったのかな?w
もともと読み込みが悪いゲームなので要検証。
A面で書き込み可能な状態からゲームがスタートすれば、単なる妄想だったと裏付けられる。

1回目:書き込み可能:ロードエラー
2回目:書き込み可能:ロードエラー
3回目:書き込み可能:ロードエラー
4回目:書き込み可能:ロードエラー
5回目:書き込み可能:ロードエラー
6回目:書き込み不可:起動成功
7回目:書き込み可能:ロードエラー
8回目:書き込み不可:起動成功

たまたま、偶然、何かの拍子で、X1Cの調子とか気分とか
上記の様になった可能性も否定出来ませんので「ライトプロテクトプロテクト」(笑)が存在するのかは、ご想像にお任せします。


〇ハイドライド2
こちらは「シンクロダビング法」でのバックアップで、特別起動しなかった訳ではなく
「何となく挙動が少し違うかな?」と感じたソフト。

同じく掲示板で少し情報があったので気にはしていた「テープエンドプロテクト」がかかっている気がしました。
それは、ロードが終わった後のテープの残量をみて、ロード終了後の一定範囲内にテープエンド判定が無いと
プログラムが走らないというもの。
普通はロードが終了してチェックサムが働けば即時に巻き戻すか停止するはずなのに
ハイドライド2の場合、テープの最後まで再生し続けるので気になりました。
自分のデッキは自作ベルトでテープエンド判定が若干遅いので分かりやすかったのかもしれません。

メーカーにとっては残念な事に、原盤カセットテープが既成のカセットテープの長さと大差ない為
近い長さのカセットテープを使ったユーザーは、気が付くことさえ無かった事でしょう。
これがオリジナルのテープ長であった場合、かなりの効果があったのではないかと推測されます。
一応テープを切って繋げば任意の長さに出来そうですが、敷居は一気に上がりますので。
違ってたらごめんなさい。


〇ドクロンの館
これはプロテクトと言って良いのかどうか分かりませんが
このソフトはJODAN-DOSでもロードが可能でバックアップも取れるのですが
原盤のファイル名が "ドクロン ノ ヤカタ  ..SET "となっており、この「..」部分が
ファイル名として保存出来ない為、正式名称と異なる名前で保存する必要がありました。
一応、「ダブル拡張子プロテクト」?とでも言うのでしょうか。

今なら別のPCでバイナリを弄ってファイル名の変更などは簡単?そうですが
当時、X1Cのカセットデッキ一つではHuBASICモニタがダブル拡張子に対応していない以上
それなりのプログラムが必要だったのではないかと考えると、海賊版の判定ぐらいには使えたのかもしれませんね。
(シンクロダビングだと全くの無意味かもしれませんが...)



●完全なるバックアップが作れなかったソフト

〇ピンボール(10分テープでバックアップ)
HuBASICから起動するタイプで実機でもインフォメーションブロックすら全く読めません。
恐らく裏面にも記録されておらず、もう読めそうにありません。
テープの質感がカサカサで艶が全く無く劣化が酷そうです。
「簡易カセットケースだし、ツメも折られて無いし、ネットでも見つからないし、正規品ではないのかな?」とも勘ぐりましたが
カセット帯の作りこみからすると本物っぽい。(西武百貨店の値札もあるし...)
子供の頃の記憶なので不確かですが、下町のPCショップ的な所で500円で買って貰った記憶があります。
   


〇ばってんタヌキの大冒険(30分テープ、20分テープ両方の長さでバックアップ)
シンクロダビング法でバックアップしたもののロードエラー連発。
X1C実機のカウンターが154ぐらい(10分テープで125ぐらいがMAX)
原盤テープでは読めるので単なる劣化か、なにかしらのプロテクトがかかってる可能性もありましたが
A面のみ根気よくロードしなおすと読込む事が判明。テープの劣化が起動しにくい原因でしょうか?


〇妖怪探偵ちまちま「日本版」(10分テープでバックアップ)
シンクロダビング法で1回だけバックアップに成功して、A面は時々ロードエラーになるが起動自体は可能です。
裏面がロードエラーになったので、何度かシンクロダビングを試すも裏面は全く読める気配がありません。
原盤ではロード可能で、「西洋版」の方は問題なくバックアップ出来た為、劣化で上手くダビング出来ないのだと思われます。



〇カムイの剣(90分テープでバックアップ)
所持ゲームの中で一番長いテープで、まぁ予想通りシンクロダビングでは全く読みません。
基本部分はHuBASIC、絵とテキストデータがアスキー?、その他バイナリ形式のファイルもあります。
「JODAN-DOS」+「シンクロダビング法」でタイトルまでは行く様になりましたが
自分の知識が足らない為にASCIIデータのロード方法が分からず詰み中。
ASCIIデータ部分のシンクロダビングを試みましたが、それでも読み込みませんでした。
  
これらのソフトは、なかなか長期戦になりそうだったので後日色々試してみました。



●X1C代替えカセットデッキ

〇実機でも読めないテープを復活させる方法。
上記の”ピンボール”ですが、何度やっても実機でインフォメーションブロックすら読まなかったのですが
十数回試した所、一度だけ実機でインフォメーションブロックが読めました。
その後テープは止まる事なく最後まで回り続けましたが....w

「X1センター」さんの「実機でも読めないようなテープの吸い方」を見る限り
レベル(音量?)低下が読みにくい原因の可能性がある様です。
これを普通のオーディオで聞いてみると音声としてはノイズが酷い訳でもなさそうなので
前回、別のソフトで試したけど読み込まなかった「ミニコンポで再生して実機X1Cで読ませる」方法ですが、
X1Cのカセットデッキを調整してから試していませんでしたので、再度チャレンジしてみました。
ミニコンポのヘッドホン端子にカセットアダプターを繋いで音量を上げる事でレベル低下を補う作戦です。

JODAN-DOSでLOADした場合、ヘッダ部分を読んだあと、画面表示の為に一旦カセットデッキが止まって
再度読み込みに行くのですが、HuBASICでこの方法を使うとデッキが停止せずそのままロードを続けています。

「あぁ、やっぱり失敗か...」

と思ってたのですが念のため待ってみると、なんと!そのままロード完了でOKの文字が!!
実機にさえ取り込めれば、書き込みは正常レベルで録音出来るはずなので万事解決!!

HuBASICではLOAD時でもインフォメーションブロック読み込み後に一時停止はしなかったのですね。
ハドソンプロテクト?のかかっているテープばかり読んでいたので、錯覚していた様ですorz
  
なんとかクソゲー貴重なレトロゲームの復活に成功して良かったです。
まぁこれは、たまたま運よく出来ただけかもしれません。
X1C実機のカウンターでメインプログラムがインフォメーションブロックと合わせて30カウント
データ部分がインフォメーションブロックとあわせて10カウントだったので、再生速度のズレの許容範囲内だったのかもしれません。

そこで上記の、これまた読み込みが悪いシンクロダビングの「ばってんタヌキの大冒険」で実験してみました。
2度ほど早い段階でロードエラーが出てIPL待ち受けに戻されたので「ダメかなぁ~」と思いつつも
ミニコンポのボリュームを少し落としてロードしてみると...ぐおぉ~!!起動成功!!
更にテストをしてみると、なんと実機で1度も読まなかったシンクロダビングの「ばってんタヌキの大冒険」のB面が1発で読み込みました!!
どうやら音量が大き過ぎると上手く読まないらしい。ソフトの劣化具合により適正な音量UP量があるのでしょうか?
   
コンポのボリューム位置は、自分用メモ写真です(上記ピンボールとの音量差の比較)

7分ほどのロードに成功した事で、ミニコンポ「DENON D-07」と「X1C」の再生速度のズレは無いものと考えてもよさそうです。
これで特殊ローダーもの以外なら、少々読み込みが悪いテープでもミニコンポから起動可能だと分かりました。
最悪テープデッキの回転駆動部分が損傷しても1ロードで済むゲームは起動出来るという事です。
さらに音量UPダビングが可能ならば、通常状態でも実機で読める可能性が出てきました。
この辺りは、また次の機会に試してみたいと思います。


「妖怪探偵ちまちま日本版」もレベル低下の可能性が高そうですが、特殊ローダー系なので音量を上げての実機での実行は難しいかもしれません。
頻繁に途中で停止し、数秒間プログラムを走らせた後に再びロードし始めるからです。
現状、バックアップのA面がそこそこの確率で起動出来ているので、紹介する程度なら差し支え無さそうで、しばらく様子見。

「カムイの剣」がシンクロダビングで読まないのも、レベル低下が原因の可能性が高いです。
バックアップとは関係ないですが「カムイの剣」で一番びっくりしたのが、A面とB面のデータが違うと言う事....

普通ならテープ2本に分けてバックアップとしてB面にも記録しているソフトが多いですが
初期の頃の仕様なのかコストダウンの為なのか、途中まで進むと裏返して入れる仕様の様です。
このゲームをやっているとザナドゥなんて大した事ないと思えるほどロード時間が辛かった記憶が呼び覚まされました。
もちろん、場面毎のファイルの読出しで激しいテープ制御がある為、上記のロード方法は使えません。
さらにファイル数が膨大な感じなので、出来れば音量UPダビングで何とかしたい所です。

そう言えば、倍速ダビング出来るCD&Wラジカセがあったような...
それもまた別の機会にでも。



●カセットテープの収納と言えば?

これだ!
 
しかし、初期タイプのカセットケース用なので途中から角が丸くなったカセットテープの場合
フックにカセットケースが引っかからず、飛び出してきます。
写真(右)の様に、逆向きにして蓋に引っ掛けると止まりますが、ラベルが裏向きになります。うむむぅ...

取り合えず、ラベルと逆側に白い紙でラベルを作るしか無さそうですが、
カセットを出し入れしていると外れてくるのでシールか何かにしないとダメかも...

(バックアップ途中の山積みの図) 

他にも、布で覆われたアタッシュケース風?のカセットケースもありましたが、痛みが激しかったのでこちらを使っています。
しかし1ゲームで3本使う事もあるので、どう考えて収まりきらない...
余裕が出来たらアタッシュケース風のカセットケースのレストアに挑戦してみたいですね。



●まとめ

何とかカセットテープソフトのバックアップが大体完了して、ホッとしています。
最強のバックアップ環境は「CZ-8RL1」+「X1センターさんの”えっくす8RL1 Ver 0.10”」なのは間違いありませんが
それなりの金額がかかったり、難易度の高い修理が必要だったり、人によっては入手難易度が高いのが現状。

Wラジカセの入手が容易かと聞かれたら、人それぞれなのかもしれませんが
自分の実家でもミニコンポとダブルラジカセが眠っていた事を考えると
「完動のCZ-8RL1」よりは、よっぽど入手難易度は低いと思われます。

まぁ、現在はデータを吸い出してエミュレータ用のコレクションとして所持したい方が多く
カセットテープからカセットテープへのバックアップは需要が乏しいと思われますが
今となっては、カセットテープを実機で動かしたい場合はバックアップは必須でしょうし
「CZ-8RL1が手に入らないよぉ~」って方は参考にしてみて下さい。

「カムイの剣」以外は、実用に耐える感じになったので
一旦、X1ソフトのバックアップ問題は解決(仮)と言う事で、別の問題に取り掛かろうと思います。



→トップページに戻る
→続きを読む


コメント    この記事についてブログを書く
« レトロゲーマーへの道~X1... | トップ | レトロゲーマーへの道~X1... »

コメントを投稿

レトロゲーム」カテゴリの最新記事