「ちまちま」のゲーム日記。

現在は、シャープX1と、レトロPC&ゲームの記事が中心です。

「ザナぴゅう」でカセットデッキを整備する

2018年03月02日 07時40分13秒 | レトロゲーム

皆さん「ぴゅう太」買いましたか?
オークションサイトを24時間監視しようが、リサイクルショップを駆けずり回ろうが
格安ぴゅう太が量産されるまでは、なかなか難しいんじゃないでしょうか。

そんな、ぴゅう太が買えなくて日々戦々恐々としている あなたかもしれませんが大丈夫!!
「ザナぴゅう」を買って上納すれば、ほんの少しの猶予期間を与えて貰えるやもしれません。

と言う訳で、本日は本体は無いけど買わざるを得なくなった方々の為に「ちょっと何言ってるか分かんない」かもしれませんが
”「ザナぴゅう」でカセットデッキを整備する ” という、マニアックな楽しみ方をお届けしたいと思います。


今回は「つべこべ言わずに読んでみろや!!」です。


●まずは生音を聞いて楽しむ
取りあえず何となく、頭から最後まで2回ほど聞き流してみましてみました。
自分はX1のピーガー音に慣れてしまっているので、ぴゅう太のピーガー音が全く違う音に聞こえるので新鮮です。

「ザナぴゅう」のロード時間は、おおよそ12分13秒の様です。


●周波数から「ぴゅう太」のフォーマットを見て楽しむ
約12分13秒のデータを、周波数の変化から分類してみました。

自分が使っている周波数確認ソフトはベクターにある「ハンディ・オシロスコープ 1.25」がメインです。
補助的に「WaveSpectra 1.51」を使っています。

ハンディ・オシロスコープは以下の設定をすると波形が見やすくなります。


まずは、ピーガー前の無音部分に結構なノイズが乗っているのですが
これはぴゅう太が発生しているノイズか、製造工場のデレコで発生しているノイズかは分かりません。
ノイズの周波数は約95Hzで「ボー」と言う音に聞こえます。

ノイズの後に本体部分と思われる最初の「ピー」が暫く続きます。
X1を「ピー」とすると、ぴゅう太は「ビー」って音に聞こえる気がするので、X1よりかなり周波数が低そうですね。

実際に計ってみた所「ピー」部分の周波数は約750Hzでした。時間は約7.5秒
恐らく、これがぴゅう太のヘッダー部分で、「これからデータ送るぞゴラァ」の合図だと思われます。

ヘッダ部分が終わるとギャラギャラゾーンへ突入。規則性はホトンドありません。
ここは「ザナぴゅう」のデータ部分で周波数は約350Hz~775Hzで、時間は11分58秒ほど
「HI」&「LOW」の二進数で送っているのだとは思いますが、詳細は不明です。

データ部分が終わると、再び「ピー」が始まります。
こちらも周波数は約750Hzで、時間も約7.5秒
こちらはフッター部分。つまり「これでデータ終わりじゃボケェ」って言う事なんですね。


●波形から「ぴゅう太」のフォーマットを見て楽しむ
周波数では分かり難いデータは、時間を加味したデータで追いかけると分かりやすくなります。
有名所でGUIの使い勝手も良い「SoundEngine Free」を使っています。

最初と最後の「ピー」部分の波形。こちらを高周波としましょう。
この4つの山が1セットで「ピー」を形成しているのでしょうか?
それとも単に歪んでるだけでしょうか?残念ながら本体が無いので確認できません。


ちなみにX1の「ピー」部分の波形は約2KHzで下の様な感じ。

ゼビウス原盤>ステレオバックアップ>ステレオ波形で見た物ですが
左右で波の位置にズレがありますよね。これがロードエラーの原因にもなる様です。

「ザナぴゅう」に戻って、データ部分は「ピー」では無い音も入っています。こちらは低周波とします。
おおよそ350Hzで波形は2山が1セットに見えますよね。


そして、データ部分の所々にこの350Hzの低周波が続く個所が何カ所かありました。


その低周波が続く個所で、「約3秒弱の塊」である事が多く何かの区切りなのか、
それともたまたまデータが無い部分の余白なのかは自分には分かりません。

(時々ある3秒弱の低周波の塊)


●「ザナぴゅう」でカセットデッキを調整して楽しむ
周波数が分かった所で、このテープを基準にして実際にカセットデッキを調整してみましょう。
ちなみに、これはあくまでも「ぴゅう太買えや」製造工場の基準周波数なので
必ずしも正確な周波数であるとは限らない点はご注意下さい。

しかし、このテープで調整したカセットデッキでゲームがロード出来れば
それなりの精度があると実証出来るのではないでしょうか。

本日調整するカセットデッキはこちら。
 
X1C復活初期の頃、カセットテープ巻き戻し用に自作ゴムベルトを交換したAIWAのマイクロコンポです。
あくまでも、X1C実機の巻き戻しが故障していた間、カセットテープの巻き戻し用に使っていただけで
このマイクロコンポからX1Cを起動させた事は無かったと思うので、調整にチャレンジしてみましょう。


基本的にカセットデッキの再生速度は、高価なものほど正確と思って良いと思います。
ちなみに、このマイクロコンポは当時の価格で新品1万円以下の製品ですので、かなり精度は低い部類に入ると思います。
大した調整もせずにX1のソフトが余裕で起動したDENONのミニコンポ「D-07」で実売価格4、5万円ぐらいだったと思います。

アジマス調整は、ピンチローラーさえしっかりしていれば普通は触る必要は無いと思います。
音楽用なので音量調整も後からで大丈夫です。
なので「速度調整さえ出来れば、何とかなるのでは?」と言う考え。


まずはカセットデッキの速度調整の基本ですが、モーターの裏に小さな穴が空いていて
その中に可変抵抗が付いている物と、制御基盤自体に可変抵抗が付いている物があり
その可変抵抗で、速度調整をするのが一般的です。
データレコーダーや、高級なカセットドライブでは、外から調整出来るものが多いので
ケースに穴が空いている場合、調整用の穴である可能性があります。(基本的に良く分からない場合は絶対に触らない事)

取りあえず今回は安物マイクロコンポと言う事で、内部確定っぽいのでバラして行くとモーターで調整するタイプでした。
中は覗けないですが、モータに黒●が付いていれば大体それです。


慣れないカセットデッキの為、操作を間違ってデータが消えてしまわないか心配なので「ザナぴゅう」の爪を折っておきます。
流石にコレ買おうって人には説明不要でしょうね。


データレコーダーの場合は再生ボタンとセーブボタンが並んでいる事が多く
間違って同時押しして上書きしてしまう事故が意外と発生し易い気がするので、
到着したら左側(A面)だけでも折ってしまう事をお勧め致します。


過去に1度調整している可能性があるので、先に波形を見てみましょう。

ザナぴゅうを入れて、ステレオケーブルでPCと繋ぎます
(カセットデッキのヘッドホン端子、PCのマイク入力端子) 

「ザナぴゅう」を再生して周波数を確認してみましょう。

調整前は「ザナぴゅう」ピー部分の周波数が796Hz...えらいズレてますね。さすが安物w

精密ドライバー(大体マイナス型)をモーターに突っ込んで調整するのですが
通電しながらで危険を伴うので、この様にマスキングテープ等で絶縁しておきます


ぬ~ん。トランスが邪魔でドライバーが刺さらないorz


トランス部分を強引に分離


精密ドライバーをモータに突っ込んでネジの位置を確認してから
カセットを再生して、ヘッダーの「ピー」部分が鳴ったら、精密ドライバーを回して750Hzに調整します。

7.5秒しかないので、何度も巻き戻しながら調整。

これで大体750Hzになりました。

早速、マイクロコンポを仮組みして動作テストしてみましょう。


●調整したカセットデッキの精度確認して楽しむ
「ぴゅう太 高過ぎるぞぉ!!」って事で、
動作確認は自分のメインコンピューターX1C(CZ-801C)にお願いしましょう。

X1ザナドゥでテストしたかったのですが、流石にカセット制御ソフトの最終形とも言われるX1ザナドゥ
手動で何とかするにはデータ取りだけで死ぬほど時間がかかるので今回はパス...

仕方ないので次回作に期待してこちらでテストしてみましょう。

「ゼぴゅうス」 マダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン

重要なのは音量ですが、今回はX1版と言う事でいつも聞いてるからヘッドホンで軽く聞いて山勘で。

「ぴゅう太」の最適な音量を知りたい場合はデータレコーダーケーブルのSAVE側の端子にスピーカーを繋いで
実機からテープに保存しようと試みると、正確な音量が大体分かりますので、それと同じ音量になるように調整すると良いでしょう。
注意!!かなりの大音量の可能があるので、絶対にヘッドホンなどで直接聞かないでください。


X1ゼビウスに戻ります。

インフォメーションブロックは難なく通過。


あっ。PCG定義通過で確定路線に乗った...


一発起動キターーー!!

「ザナぴゅう」やるやん!!


オマケで「ばってんタヌキの大冒険」もロードしてみました。

こちらはX1のボーレートで、7分ほどのノンストップロードなので、これが起動すれば
「ザナぴゅう」の12分ロードにも耐えられるのではないでしょうか?
再生速度のズレは、再生時間が長いほどロードエラーになり易いからです。

やっべwこっちも1発起動したったw
 

この手法、かなり使える事が判明w
(つまり実機で読めるカセットテープ=再生速度の基準テープと言う事になります) 


●まとめ
本当はコノ手法、X1Cでセーブした波形を使ってテストし公表するつもりでしたが
高ボーレートとX1の仕様でピー部分が短くて難易度が高い事と、折角なので便乗してみたらこの成果。

ボンビージャンカーの為、実機で確認出来なくで申し訳ないです。
しかし検証から「普通のカセットデッキ」でも、速度調整すれば「ぴゅう太」で「ザナぴゅう」が読める可能性は高いのではないでしょうか?
(流石にベルトよれよれのカセットデッキじゃダメよん)
もともと「ぴゅう太」にはカセットリモート制御が無い?ので、無理にデータレコーダーを使う必要は無いのかもしれません。

今回のカセットデッキでは、そのままロード可能でしたが
ステレオカセットデッキで再生する場合「書き込み位置」の違いにより左右の音に違いが出る場合が結構あるので、
再生速度と音量が合っているのに読まない時は、下記の参照過去記事の様にRチャンネルロードを試してみて下さい。

参照過去記事:音楽カセットデッキでロード(UDR-F07編 


この速度調整方法、必ず起動すると言う保証は出来ませんが、サブのデータレコーダー(波形整形の無いタイプ)や、
使ってないカセットデッキがあるなら一度挑戦してみては如何でしょうか?

今回の検証で「ぴゅう太買えや」製造工場のデータレコーダーは正確な回転速度であると実証出来たのではないでしょうか。
その他の波形的な物は実機を持ち合わせていないので、自分には正確かどうか判断できかねますので、ご了承下さい。


と言う訳で、安心して「ザナぴゅう」買えや!!


自分なりの「ザナぴゅう」の楽しみ方。シナリオII             完


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