「ちまちま」のゲーム日記。

現在は、シャープX1と、レトロPC&ゲームの記事が中心です。

レトロゲーマーへの道~Bluetoothカセットアダプターの製作実験

2016年12月13日 11時09分35秒 | レトロゲーム

特に有線で困った事は無いのですが、一つ試してみたい事があったのでBluetooth化を試みることにしました。
「カセットアダプター」で検索してた時に見つけた
「~ Oh!石の研究室 ~」さんの「【実験】Bluetoothカセットアダプタの製作」を参考にさせて頂きます。

Bluetoothこの手の安物は、結構電波法スレスレの商品が多い様です。
知らずに使って知らずに電波法違反していて、取り締まる方も知らない(いちいち調べるの面倒だから?)ので
使ってても何のお咎めも無いと言う、法治国家ってなんどすか?



●ベースとなるカセットアダプターは?

「~ Oh!石の研究室 ~」さんの記事に貼ってある動画のカセットアダプター、中身はカシムラのと同じ構造でした。
自分はJODAN-DOSを作る時に購入していて、カタカタ鳴るギアとローラーは全て取っ払っています。

読込安定化の為に外しましたが、カウンターが高速で回ります。機器によっては誤動作の原因になるかもしれないので注意。

ただ、これを改造してしまうと、いざ動かなかった時に困るので
もう一つカセットアダプターを探してみました。取りあえず動けば良いので倉庫に眠ってた古そうなカセットアダプターをゲット。

SONYとか何気に高そう。
ヘッド付近にスイッチらしき物が付いてますが、どうやらヘッドの高さを調整出来るみたいです。
昔のカセットデッキって、そんなにヘッド位置がバラバラだったのでしょうか?

こちらに組み込むのでも良いかと思い、バラしてみました。
 
折角なので、ギアとローラー部分を外しておきます。
どうやら接着されていた様で、思いっきりカバーのピンが折れてますw

こちらはカシムラと違い、ケースがネジ止めではなく無理やりこじ開ける必要がある事と
内部のスペース自体がカシムラより薄い感じだったので、内蔵は断念。
こちらを予備のカセットアダプターとして使えるかX1Cで試した所、問題無く使えた為
今回は、カシムラのカセットアダプターの方に組み込む事にしました。


●組み込むBluetoothヘッドセットは?

さて、オークションを利用した事がない自分にとって「~ Oh!石の研究室 ~」さんの動画と全く同じ物を購入するのは結構ハードルが高い。
そこで、とにかくスペース第一なので、国産の小型で安いものを探してこれに決めました。
バッファロー ブルートゥースヘッドセット「BSHSBE18BK」

一番安い980円ぐらいのでも良かったけど、音楽再生対応プロトコルなら
音質で問題は起きないだろうと言う算段でワンランク上の物にする事にしました。
注意点として、自分が買ったものは片耳のモノラルなので、ステレオ再生したい方は、それなりの物を使って下さい。

購入する前に、一応サイズを測って入りそうかどうか試してみました。
公式のカタログスペックから中身のサイズを推測したので正確なサイズではありません。
 
念の為余裕をもってサイズを計算してますが、結構ギリギリ?
問題は厚みですが、カタログの33mmはスイッチ+基盤+バッテリー+イヤホンの合算なので、想像の域を出ません。
ちなみに、自分がいま使っているヘッドセットでボディが30mmぐらいで、大体の基盤の厚みは予想はつきますが、残り3mmが心配ですw

が、思い切ってポチリました。

 
商品到着。思ってたより小さい!


説明書を見ると、分解改造で電波法にうんたらかんたら
「~ Oh!石の研究室 ~」さんのヘッドセットは技適取れてないとかでしたが
こちらは取れてても分解したら外れる可能性...やっぱり自分も実験としか言えないんじゃ?w
しかるべき所よりクレームが来たら、この記事は抹消される事となるでしょう。

まぁ電波自体は元のまま。極限られた室内のみで使用。
ケースとスピーカーとマイクを付け替えるだけの簡単な仕様変更の、あくまでも実験なのです。
バッファローさんのお怒りを買うかもしれませんが...

と言う訳で、少し「BSHSBE18BK」のCMを挟みます。(これは私個人の感想です。)
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分解する前にペアリングして使ってみましたが、
PCとのペアリングでは、評価サイトで悪いと書かれてる様な事はありませんでした。
スマホとかの電波状況によるのかもしれませんね。
特に車の中は電磁ノイズが多く、Bluetoothの通信に問題が出る事も結構あるので
その辺りは車とスマホとヘッドセットの相性と考えるしかないのでしょうか。

普通にPC用のヘッドセットとしては問題ありませんでした。
音楽再生も、流石にプロトコルが違うと音質が凄く良いですね。
このプロトコルがあるから、自分はこれにしました。
(同値段帯では、音楽再生用のプロトコルが無い製品もあるので注意)
片耳のモノラルな為、外の音が聞こえるので乗り物に乗っている時も安心です。
(ちなみに両耳で自転車の運転は全国アウトですが、片耳は地方によって違う様なので注意)

メインボタンが大きいので、カバンの底にポイッと入れると
スイッチ誤作動の原因になる事があるので、低評価を付ける人も居る様です。
あとは、バッテリーの持ちを良くするためか電波状態は強くはなく、
近距離以外には向かない可能性があります。
この辺りはコストダウンの副作用的なもので、部品を減らしたり組み付けをシンプルにしたり
これほど安価に手に入れる事が出来るのは、メーカーのコストダウンのお陰で
とても有り難い事です。(そのおかげで、こうやって実験出来る訳ですから。)

中身を見て、機能を使ってみて、これが千円ちょっとかと思うほど。
お買い得感は満載です。

他にBluetoothヘッドセットは2つ持っていますが、この製品でも必要最低限の機能はあるので
すぐに忘れたり無くしたりする人には良いと思います。(高いのを買って無くした日にゃぁ....)
また、常に使っててバッテリーがヘタるのが早く買い替えサイクルが早い人
充電してる間にもう1台欲しい人にもコストパフォーマンス抜群でしょう。
(高機能でもバッテリーの持ちが悪いと結局は使える時間が問題に。)
自分は、良い音質のステレオタイプを持ってますが、音楽聞いてるとバッテリーは長く持たないですね。

これとは別にBluetooth4.0のタイプも値段がこなれてきたので
取りあえず「安くて何かないかな?」って言う方には、おすすめ出来る一品だと思いました。
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●Bluetoothアダプター製作過程

そして、レビュー用の動作テスト終了後いきなり分解...
何だか物を粗末にして悪い事をしてるみたいで、ちょっと気が引けます。

横の筋が入った所から割れると見せかけて、実は”なんちゃって”タイプ。
 
USBジャックの所を見ると、切込みが無いので一体だと分かりました。
となると、スイッチが蓋になっているのかな?スイッチの横を見ると、怪しい窪みが。
 
捻じ込んで浮かせると、アッサリ取れました。

USB端子側から押し出しながら、基盤をケースから取り出します。


バッテリーがピッタリ収まって硬いので、慎重に捻じる様に取り出します。
 
解体終了。物凄く小さい...

収納は余裕そうですが、ボタン配置の事をすっかり忘れてました!!
配線は伸ばすとして、ボタンと併設でスイッチを追加してみようかな?



カセットアダプターを分解しつつ、なんとなく配置のイメージを膨らませる。
バッテリーコードを延長すれば、どこにでも付きそうです。
  

このカセットアダプター自体はステレオ配線なのですが
ヘッドセットがモノラルと言う事で、カセットアダプター側の配線を1つにまとめました。
 
この赤と緑の線を1本にします。基盤でジャンプさせた方が簡単だったと作り終わって気が付く。

先ほどのボタンと併設するスイッチの配置を考えて増設を試みました
が、自分にとってこのサイズのハンダ付けの難易度が半端ない高さw
ハンダコテのコテ先がノーマルってのもありますが、
問題は正常運転中のヘッドセットを熱やショートで壊してしまう可能性がががが...
一度だけ軽くハンダコテを当てて付けてみましたが、基盤側への加熱が足らなかったのか少し引っ張っただけで取れてしまいました。

「こりゃ無理だ!別の手を考えよう!」
とは言え、ボタン増設が不可能なら配置でカバーするしか無い...

数日悩んだ結果、スイッチの真上に穴を開けて、爪楊枝やピンで押さえる仕様以外に無さそうと言う結論に至りました。
穴を開けるなら割とスイッチの位置は融通が利くので、USB端子と配線とバッテリーの取り回しが一番楽な、この場所に決定!!

ローラーやギアを残したままの人は、この配置にはローラーとギアがあるので厳しいかも。
その場合、ちょっと細工が必要かもですが反対側が良いと思います。

スイッチ操作用の穴ですが、中央の「電源&ペアリング」ボタンは真上で問題なし。
横の「ボリューム」ボタンは、スイッチが見えるギリギリの所に穴をあける。
中央に並んでる、もう一方の穴はLED確認用です。
  
どうなるのか、固定してみないと何とも言えない....
グルーガンで固定してみて、スイッチ操作で基盤が動きそうなら
プラスチックを溶かして固定する方法にしたいと思います。

察しの良い方ならお気付きかと思いますが、
LOAD(X1への読み込み)だけでなく、SAVE(PCへの保存)も試してみたかったので、自分は別途切り替えスイッチを増設しました。
恐らくノイズフィルタで蹴られる可能性が高いですが、X1CからのWAV取込みを試してみた時
ライン入力だと音量が足らず、マイク入力だとノイズが酷かったのです。
   
音楽を聞くだけならスイッチに伸びている配線は全て不要なので、かなりシンプルに作れると思います。

   
ケチって使ったジャンクのスイッチが若干太く、キッチリ閉まりませんでしたorz
(一番右の写真で、わずかに中央部分が膨れ上がってます。)

折角なので収まるように適当なスイッチを買って付け替え。
   
 
四苦八苦しながら、なんとか体裁良く収まりました。
    
ケース横、USB端子の穴はカッターナイフでチマチマ削りました。
(写真USBの所のポッチリはカセットの左右位置を決めるガイドなので必要分以外は削りとらない様に。)


●動作テスト

早速、修理したマイクロコンポで実験

先にPCとのペアリングを済ませて
「あれ?鳴らない。」
PC側で標準のデバイスを切り替える必要がありました。
PCで音楽を再生して無事にマイクロコンポで聞こえるようになりました。
折角配線を無くしたのに、マイクロコンポのスピーカーが無い為にヘッドホンを刺して聞くと言う奇妙な光景。

スイッチもテスト。
 
爪楊枝を刺して、こじるとカチカチと感触があります。
ボリュームを高めで設定しておきます。

では、次は本番。JODAN-DOSをX1Cでロードしてみます。

「...」

「...」

「おぉ~!」

なんの問題もなくロード完了。

折角なのでマイク側も試してみました。
やっぱりと言うか当然と言うかノイズキャンセラーやオートボリューム調整が入っている為、これを使ったWAVの取込みは厳しそうです。
波形のサイズが小さいと、波形が斜めに入ってズレが生じるので、ボリュームMAXで取り込むのが定石となっているからです。
しかし、マイク特有のノイズが無く、ライン入力より音量がある為、暇が出来たらもう少し色々チャレンジしてみたいですね。
音声自体は普通に聞こえるので、別の使い方がありそうな気がしないでもありません。



●まとめ

SAVE(マイク側の接続)が必要無ければ切り替えスイッチも不要で
イヤホンスピーカーの線を直接カセットアダプターに繋げはOKです。
それなら作業はそれほど難しくなく (とは言え細かな作業にはなりますが)
道具さえ揃っていれば、わずか2,000円程度で制作可能なので
レトロPCに限定せず、カセットデッキをお持ちの方なら一度試してみるのも面白いかもしれませんね。

自分はX1専用で作りましたが、ステレオタイプのヘッドセットを利用すれば普通のオーディオにも応用でき
クラシック(レトロ)カーのカセットデッキに放り込んでスマホ等から再生すると、
手間はかかりますが外見を損なわずレトロな雰囲気を維持できるのでオススメです。
ただし、耐熱を考えたり製作時の取り回しが大変になるのと、使用する電波状態によってはブツブツ切れるので、製作に取り掛かる前に
サイズや各機器と車の相性を確かめておきましょう。

カウンターの回転を通常状態で維持したい場合やカセットデッキの構造によっては
内部の部品を取り外す事が出来ない為、かなり綿密な計画が必要ですのでご注意を。
有線でも問題なければワザワザBluetooth化の必要は無いかもしれませんが
レトロとモダンな組み合わせも、雰囲気的になかなか良いものですね。

これにて、Bluetoothアダプターの製作実験は終了。
今回も楽しい時間を過ごせました♪



○ザックリした手順
・カセットアダプター内に、ヘッドセットが収まりそうか確認
・カセットアダプターが目当てのカセットデッキで動くかテスト
・ヘッドセットが使いたい環境で正常に動くかテスト
・材料を集めて、気合いと根性で内蔵する
 ・ヘッドセット&カセットアダプター分解
 ・ヘッドセットのマイクとスピーカーを外す。
 ・カセットアダプターの線をヘッドセットのスピーカー線に接続
 ・(ここで仮止め組み付けして動作テストするのが理想)
 ・スイッチ、充電端子を考えて配置&用途に合わせた方法で固定
・一番良い環境で動作テスト(通信機器を近くに、電波妨害が少ない環境で)
・使いたい環境でウハウハ

○注意点

・電波法(色々あるようなので事前に調べましょう。)
・使用用途(カーステレオで使うならグルーガンは溶ける可能性がある)
・自作品なのでメンテナンス可能な状態にしておく(強力な接着材は使わない等)
・ヘッドセットの線が細く切れやすいので注意
・バッテリーが小さいので意外と電源である事を忘れがち。ショートに注意!

○使用した材料
(価格は最安値参照)
バッファロー ブルートゥースヘッドセット「BSHSBE18BK」¥1,119-
カシムラ カセットアダプター「KD-80」          ¥  712-
2接点切り替えスイッチ                 ¥   20-
熱収縮チューブ                    ¥   10-

ジャンク線材                     ¥    0-

○使用した道具

ハンダコテ&ヤニ入り糸ハンダ(内部配線用)
精密ドライバー(ヘッドセット&カセットアダプター分解用)
グルーガン(内部で固定用)
キリ(スイッチ部分の穴空け用)
カッターナイフ、ニッパー(ケース削り用、配線加工用)



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