ようこそ鳥羽竜ランドへ

鳥羽で発見された大型草食恐竜化石についての調査研究や催し物の紹介をお知らせします。
担当 鳥羽恐竜研究振興会

恐竜の足跡化石の見学と保存作業

2011年12月11日 | 行事の報告
12月11日 、鳥羽竜化石発見現場で恐竜の足跡化石の見学と保存作業を行いました。作業には鳥羽の環境保全ボランティアグループのプロテクトネイチャーの若者たちがたくさん応援にかけつけてくれました。前半部はいままで積み上げられていた土嚢と捨石を取り除きました。二度にわたる台風の襲来できちんと積み上げてあった土嚢は半分近く流失していました。昨年度は基礎に石積みをしてあったのでその部分は大丈夫でしたが、上部はほとんど土嚢がくずれていました。プロテクトネイチャーの若者はパワーがあります。掛け声一つでどんどん運び出してくれました。私どもではあのようにはいきませんでした。10時になったので現地説明会を開催しました。市内はもちろん津市や玉城町などからも新聞で行事を知った子どもたちや親子連れが参加してくれました。
          
はじめに鳥羽市の齋藤教育長から「鳥羽で発見された恐竜の足跡化石を保存していくことは歴史的な価値のある大事な活動です。その実物を見学し、保存作業ができることはなかなかできることではありません。そのことに皆さんにかかわっていただくことは大変ありがたい。感謝申し上げます。」と今回の行事の大事な意義を紹介していただきました。
          
 その後、徳田事務局長より恐竜の足跡化石のでき方とイグアノドンの仲間と鳥羽竜の骨化石の発見について説明していただいた。シートを取り除いた現場でもその姿を見て、形と大きさを確認した。イグアノドンの仲間の足型は踏み込んだ足跡が化石になりそれが反転してこのように現れた。踏み込んだ足跡はたくさんあるが反転した形のこのようなナチュラルキャストは貴重なものであることを説明していただいた。
          

 みんなで見学した後、今度は土嚢の積み上げ作業を開始した。砂浜で土嚢袋に砂と砂利を積めて約300袋あまりを作った。残っていたものをあわせて380袋あまりを準備した。土台は石積みをして波に洗われないように固めた。表面の全体を覆ったところで網を張ってくずれないように補強した。今度はさらにその上に土嚢を二重に積み上げた。
           
 見学者の子どもたちも一生懸命作業を手伝ってくれました。おかげで30分あまりできれいに完成しました。この日は大潮で潮も良く引き、天気もよかったので良かったです。作業の無事終了を記念して、みんなで記念撮影をしました。ご苦労様でした。
保存した現場の大きさは間口は330cm、高さは270cm、奥行き140cmあまりであった。
          
       作業が終了した現場            
          
       参加された皆さんと記念撮影
 

運営委員・理事合同委員会で今後の方向を検討

2011年12月02日 | 運営委員会
鳥羽恐竜研究振興会 第2回運営委員・理事合同委員会
12月1日、市民文化会館中央公民館で第2回の運営委員・理事合同委員会を開催した。運営委員・理事の12名が参加し熱心な討議を展開した。今回の議題は①今までの経過 ②夏休み盛りたくさん体験活動の報告 ③足跡化石の保存について ④化石レプリカ教室の展開について ⑤その他であった。

1. 今までの経過
4月から展開された鳥羽恐竜研究振興会の活動について紹介する。
おもなものとしては、4、5月は修学旅行への対応 7月は夏休み盛りたくさん体験活動の準備、8月は夏休み盛りたくさん体験活動、化石レプリカ教室、他団体の依頼。9月は台風の来襲で足跡化石の保存活動、10月は外部団体や修学旅行への対応、11月は市民文化祭での化石レプリカ教室の実施。市内小学校の体験活動の実施などがあった。事業への参加者はのべ1000人余りになる。

2. 夏休み盛りたくさん体験活動の報告
今年は市内各小学校から6年生を中心に33名が参加し2泊3日の日程で岐阜県瑞浪市、福井県大野市、勝山市を訪問した。参加者が6年生のみということと8名のスタッフでカバーしたことでスムーズに日程が進めたことがよかった。福井県立博物館では子ども達の自主的活動で見学が進められたことがよかった。

3.  足跡化石の保存について
毎年台風の影響や岩石表面の劣化に伴って現地での保存活動が難しくなってきている。足跡化石の安全保存のために切り取って保存する方法が検討された。教育委員会から専門業者に依頼して切り取り保存の見積もりを取っていただき、予算を計上する運びとなった。今後は切り取り保存の方向で保管・展示できる施設の確保を他団体と協力して検討を進めていくことを確認した。
ただ、作業を実施する場合は地元漁協や町内会の理解、環境保全について十分配慮していくことが話し合われた。
☆足跡化石見学会と保存作業 12月11日(日) 午前10時から12時 

4. 化石レプリカ教室の展開について
この事業は本会の活動として様々な機会に実施してきたが、今後の活動充実のためにエージェントからの依頼事業については有料化を進めたい。一人100円の材料費の徴収
夏休みの化石レプリカ教室、市民文化祭、市内の各学校での行事は無料
有料化したほうが自覚的な活動になるのではないかということで実施する方向が決まった。