ウッチャンのBC日記(改)写真日記

還暦過ぎのおっさんの日々の日記です

2020.03.07 大槍BC

2020-03-08 | バックカントリースノーボード
タカシが1日だけ休みが取れるということで、2人で今年も「大槍」のチャレンジに出た。タカシはこの時期繁忙期でなかなか家を空けることができない。
だが、熱望していた「大槍」にいけるチャンスができた。
爆弾低気圧のおかげで、除雪には苦労しただろうが、数少ないチャンスができたわけだ。これは、何が何でもタカシの望みをかなえてあげたい、その一心だ。

発電所横4:00集合。
準備して4:30出発。

ニセイノシキオマップ川沿いの林道を進むが、トレースはなし。
ラッセルも昨年とほぼ同じ、20cmほど。
第一の渡渉もスノーブリッジあり。

いつものように側壁が低くなってから取り付く。
ここから西尾根に樹林帯を進む。樹林帯の中はフレッシュパウダーが溜まっていて、脛上ラッセルとなる。雪は軽く気持ちのいいラッセルとなる。

明るくなるといい天気になりそうだ。
風もほとんどない。
今週もTHE DAYの予感がひしひしと・・・2人でニヤリ。



西尾根に取り付いてからはしばらくは、ラッセルは深いものの順調だった。
がっ、高度を上げ日当たりのいい場所まで来ると、底がガリガリになった。
ラッセルは深いが底がガリガリで、シールが滑りまくる。
たまらず、緩くジグを切る。今年もやはり西尾根への登行には難儀させられる。

ズリズリが過ぎると大きなうねり地帯。
硬いうねりをひとつひとつ超えていくしかない。



小槍がきれいに見えた。
振り返ると枝の中に大雪が見える。
しばらく見とれる。
元気が出てきた。
今日は小槍にも励まされているようだ。今日はそれほどの天気になった。

最後の廊下に出ると。大槍もきれいに見えた。




西尾根までもう少し。






西尾根到着。
中越コースの夏道登山道になる。






西尾根を少し進んで、第一エントリーポイント。



ここから、ニセカウの沢にまずは滑り込む。





上部は硬かったがすぐにサラッサラパウダーに変貌した。
めっちゃ軽い雪だった。大変気持ち良し。





沢底でガッチリ休憩。
今日は長丁場、しっかり休んで、しっかり食べなければ、たぶん一日持たない。


それにしても、穏やか・・・

「なんか顔が熱いんですけど!」
『日焼けしてるんじゃないっすか?』
「えっ、そうなの?、痛いくらいなんでけど・・・」



「やっぱり風の影響はあったみたいだね」
『風の当たるところと当たらないところの差が激しいっすね』

「ここは風が当たらないんだね、すんごく深いよ」
『今回の爆弾低気圧はいつもと風向きが逆ですからね』

「ちゅうことは、北面と東面がやられてるかも?っていうこと?」
『そうっすね』

「大槍の斜面はところで大丈夫なのか・・・?」
『・・・』


とりあえずコル目指して進み始める。






とにかく沢の中は雪が深い、そしてサラサラ。
さっきの不安はとっくに忘れている。

夏道稜線に進路を変え登っていく。
夏道大槍分岐近くに。



アンギラス、大槍、バッチシ!
だが、雲が押し寄せてきている。
今日も天気待ちになるかもしれない。



しばらくの間、雲がかかってしまい、斜面の確認も回りも見えなくなってしまった。
ピークまでは行かず、手前の大きな岩の裏に隠れていた。
流石に風が出てきて黙っていると寒くなってきたからだ。








結局は今年も天気待ちにはなったが、昨年よりはずっと早く雲は抜けた。










明るくなって斜面を確認すると、やはり風の影響を受けている。
西尾根からの北斜面と比べると雲泥の差。
いかにも雪は薄そう・・・まして硬いかもしれない。

「いや~ダメだわ~」

雪は悪いが、1番の心配事だった雪崩の心配はほぼ無くなった。
おまけにピークでセットアップできそうにない。




無難なところからタカシにファーストトラックを刻ませた。



自分もドロップ。










   










高い部分はもうガリガリだった。

爆弾低気圧のおかげで3月にも雪が増えたのだが、風の影響が強く、おまけに気温上昇で、今年の大槍は散々な結果に終わった。

この先沢を滑っていくが、オモオモパウダー?っていう感じで。









新井川に下りる二股辺りからもう滑ることはできず、割って今年も下りラッセル・・・




「きびしい~」

下りでもめっちゃ疲れる・・・



すっかり疲れた下りラッセルの後は南陵への登り返し。

助かったことは、今年は雪庇が極端に小さく、昨年はめちゃめちゃ苦労したのに、今年はシールで乗越てしまった。

また、1枚にして帰りの沢を行くが、雪はオモオモもいいところで、深いもんだから曲がらず、木をよけきれず難儀なんてものじゃない。

「疲れる~」

少し下りていくと、突然雪が急変。

「あら軽い? 軽いわ~!」

途端に水をえた魚のように、板は雪の中を泳ぎだした。
それも軽やかに・・・

「いや~助かった!」

行けるとこまで滑って行った。
サラサラな雪は30㎝以上はある。
場所が場所だけに狭いので自由には滑れないが、この日1番のパウダー!

「どういうこと?」

昨年もここはサラサラで雪は深かった。陽が当たらないだけでここまで違うものか?

今年はその後の渡渉も比較的楽でスムーズに下りてきた。
ここももう4回目だけあって大体の地形は頭に入っている。

17:30 車に着いたら薄暗かった。

今年も物凄く疲れたし、物凄く時間がかかった。
少しのんびり過ぎたことは反省だが、天気に恵まれ大変充実した1日だった。

タカシも不平不満を言わず、大満足してくれたようなので良かった。
自分も満足です。

それでは😌 




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2 コメント

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これぞ,BIG DAY! (hidekin)
2020-03-09 16:41:27
ウッチャン,お久しぶりです!

前回・今回と2週続きの“The Day”の週末,しっかり逃さず,ビッグマウンテンを堪能されたようですね。
青空に面ツルの大斜面,いいわ~


動画を見ているだけでも,気持ちよくなります。
滑れば,さぞ「気持ち良し!」でしょう。

長時間行動,お疲れ様でした。
平日に疲れを取って,また次の週末の山に向けて英気を養ってください。

では,また
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Re.これぞ,BIG DAY! (ウッチャン)
2020-03-09 18:22:48
hidekinさん、こんばんは!

今シーズンはなかなか会えませんね・・・

最高の天気に恵まれ会心の滑走・・・とはいきませんでしたが、素晴らしいロケーションに助けられました。

ここは毎回苦労しますが、時がたてばまた行きたくなるところだと思います。

それでは、お気を付けて!
そのうち会いたいです・・・
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