光市事件に関する報道について土曜日に行われたシンポで、次のような話をしました。「今日、私は、メディアの弁護人としてお話をさせていただきます。多くの方は、光市事件の被告人を死刑にしろ、と言ってもそれだけで、問題が解決するとは思っていないはずです。なぜ、彼がこのようなことをしたのか、それを探る努力をし、その原因を取り除く努力をしないといけない。その原因を明らかにするのは弁護人の役割でもある。それと同じことがメディアにもいえます。メディアがなぜ、光市事件をめぐってあのような一方的な報道をしたのか。BPOで意見を突きつけられるような報道をしたのか、それには原因があります。その原因を探り、解決しなければ、問題は解決しないのです。そういう意味で、私はマスメディアの弁護人としてお話をさせていただきます」。そう話したうえで、ここの読者にはおなじみのメディアのシステム論を述べたわけです。
ようは、なぜ、その人がそのようなことをしなければならないような状況に至ったのかを法廷に示すことが弁護人の役割であり、私もそれにならい、なぜ、メディアがそのような報道をするに至ったかを示そうとしたのです。
メディアの場合、原因は割とはっきりしている。①放送局に対する総務省支配、②新聞、テレビ、ラジオの系列化、③巨大広告代理店の存在、によって、メディアが政府、大企業によって支配されていること、これにつきるわけです。
メディアも収益を目的とする、それがゆえに利権と結びつきがちだ。他の国では、それを防ぐためのシステムを市民が真剣に考えているわけです。日本では、そのようなことが軽視されてきたゆえに、上記の①~③のシステムが放置されてきた。
そう、私に言わせれば、光市の事件で、「死刑にしろ」と罵倒するだけで問題が解決すると考えていることと、「どうせメディアは金儲け主義で役立たずだ」と罵倒することで問題が解決すると考えていることはまったく同じだ。
そのような罵倒によって、気分的にはすっきりするかもしれない。しかし、それだけでは、まったく問題は解決しない。
いかにすれば光市のような事件を防ぐことができるか、いかにすればメディアが権力監視機能を取り戻せるか、このような思考こそが重要だ。
例えば、情報通信法構想に向けて、放送行政及びインターネット行政を政府ではなく独立行政委員会の手に委ねさせるべきだ、という声を与野党の議員に送り続けること、これもその思考に沿った効果的な行動の一つだと思う。
罵倒して感情的にすっきりしただけでは問題の解決にはならない。いかにシステムを変えるべきかを考えること、それを常に念頭におきましょう!
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★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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ようは、なぜ、その人がそのようなことをしなければならないような状況に至ったのかを法廷に示すことが弁護人の役割であり、私もそれにならい、なぜ、メディアがそのような報道をするに至ったかを示そうとしたのです。
メディアの場合、原因は割とはっきりしている。①放送局に対する総務省支配、②新聞、テレビ、ラジオの系列化、③巨大広告代理店の存在、によって、メディアが政府、大企業によって支配されていること、これにつきるわけです。
メディアも収益を目的とする、それがゆえに利権と結びつきがちだ。他の国では、それを防ぐためのシステムを市民が真剣に考えているわけです。日本では、そのようなことが軽視されてきたゆえに、上記の①~③のシステムが放置されてきた。
そう、私に言わせれば、光市の事件で、「死刑にしろ」と罵倒するだけで問題が解決すると考えていることと、「どうせメディアは金儲け主義で役立たずだ」と罵倒することで問題が解決すると考えていることはまったく同じだ。
そのような罵倒によって、気分的にはすっきりするかもしれない。しかし、それだけでは、まったく問題は解決しない。
いかにすれば光市のような事件を防ぐことができるか、いかにすればメディアが権力監視機能を取り戻せるか、このような思考こそが重要だ。
例えば、情報通信法構想に向けて、放送行政及びインターネット行政を政府ではなく独立行政委員会の手に委ねさせるべきだ、という声を与野党の議員に送り続けること、これもその思考に沿った効果的な行動の一つだと思う。
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★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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