グリーンピースのメンバーが保釈されたので思っているところを思う存分吐き出したい。グリーンビースの行為を許すとテロまで許すことになると煽った一部メディアの皆さん、あなたがたが日常的に行っている警察への夜討ち朝駆けは、犯罪ですよ。そんなことはもう止めた方がいいんじゃないですか?
沖縄返還の際の日本政府の米国政府に対する負担の密約を暴いた西山記者が国家公務員法違反(秘密漏泄そそのかし)で有罪になったことは、マスメディアに勤めている皆さんならご存じですよね。
この最高裁判例は次のように述べている。
まず、秘密として保護されるかどうかについては、
【わが国においては早晩国会における政府の政治責任として討議批判されるべきであつたもので、政府が右のいわゆる密約によつて憲法秩序に抵触するとまでいえるような行動をしたものではないのであつて、違法秘密といわれるべきものではなく、この点も外交交渉の一部をなすものとして実質的に秘密として保護するに値する】
ということで、いずれ刑事裁判で明らかになることが予定されているような情報については、秘密として保護に値するのであり、秘密漏泄の対象となります。
次に、そそのかし罪の成否については、【報道機関が取材の目的で公務員に対し秘密を漏示するようにそそのかしたからといつて、そのことだけで、直ちに当該行為の違法性が推定されるものと解するのは相当ではなく、報道機関が公務員に対し根気強く執拗に説得ないし要請を続けることは、それが真に報道の目的からでたものであり、その手段・方法が法秩序全体の精神に照らし相当なものとして社会観念上是認されるものである限りは、実質的に違法性を欠き正当な業務行為というべきである。】としています。
つまり、秘密を話すようそそのかしたからといって全てがそそのかし罪になるわけではありませんが、犯罪とならないためには、①報道の目的、②手段・方法の相当性という二つの要件を満たさければなりません。
手段・方法の相当性は問わないことにしましょう。問題は、「報道の目的」です。報道の目的とは、何でしょうか?事件の詳細を捜査員から聞いて書くことは、どのような情報でも報道の目的といえるでしょうか?
事件の詳細は、いずれ裁判の場で明らかになるでしょう。その方がより正確だといえるでしょう。それにもかかわらず、単に、他のメディアが報道していないことを先んじて報道する、というだけで報道の目的といえるでしょうか。
報道の目的と言えるとすれば、捜査が違法であるとか、警察が事件を潰そうとしているとかを暴く情報、そういう社会的に有益な情報を報道する場合に限定されるのではないでしょうか?
それ以外の警察ネタは、被告人や被害者のプライバシーを侵害するものであり、到底、「報道の目的」とはいえないはずです。
もちろん、捜査情報を警察が独占することには問題があります。しかし、その問題は、①情報公開という手段による開示を可能とすること、②被告人についての捜査情報を全て弁護人に開示しなければならないような仕組みとすること…によって、解決すべきであって、メディアに対する警察の恣意的なリークの存在によって、警察情報が公開されているとみなすべきではないのです。
グリーンピースの件についても、刑事法廷で明らかになるであろう情報がリークされ、報道陣はこれを掲載しました。しかし、それらは、本当に公務員の守秘義務違反をさせてまで堂々と掲載することができるような情報だったのでしょうか?
グリーンピースのメンバーは、自らが逮捕され訴追される危険を冒してでも、政府が行っている調査捕鯨における税金の横領を暴こうとしました。この行為といずれ法廷で明らかになる情報を面白おかしく掲載する行為とのいずれが社会的に有用なのでしょうか。
「社会を良くするために」、事件を取材する際に、メディアが発する台詞です。私自身、何度その台詞を述べ、また、ほかの記者が述べているのを聞いたでしょうか。
本当に社会を良くするためにあなたは警察官からネタをとろうとしていますか?
本当に社会を良くする情報とは、地方で言えば、市長の汚職であり、市政の問題点であり、不当な取り調べであるわけです。
…とまぁ、そういう思いも込めながら、本日夕方の「マスコミはなぜ『マスゴミ』と呼ばれるのか」に関する勉強会(PP/NPJ主催)で話してこようと思っています。
勉強会は次のURLをご参照ください。
http://www.news-pj.net/npj/news/benkyoukai-20080722.html
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★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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沖縄返還の際の日本政府の米国政府に対する負担の密約を暴いた西山記者が国家公務員法違反(秘密漏泄そそのかし)で有罪になったことは、マスメディアに勤めている皆さんならご存じですよね。
この最高裁判例は次のように述べている。
まず、秘密として保護されるかどうかについては、
【わが国においては早晩国会における政府の政治責任として討議批判されるべきであつたもので、政府が右のいわゆる密約によつて憲法秩序に抵触するとまでいえるような行動をしたものではないのであつて、違法秘密といわれるべきものではなく、この点も外交交渉の一部をなすものとして実質的に秘密として保護するに値する】
ということで、いずれ刑事裁判で明らかになることが予定されているような情報については、秘密として保護に値するのであり、秘密漏泄の対象となります。
次に、そそのかし罪の成否については、【報道機関が取材の目的で公務員に対し秘密を漏示するようにそそのかしたからといつて、そのことだけで、直ちに当該行為の違法性が推定されるものと解するのは相当ではなく、報道機関が公務員に対し根気強く執拗に説得ないし要請を続けることは、それが真に報道の目的からでたものであり、その手段・方法が法秩序全体の精神に照らし相当なものとして社会観念上是認されるものである限りは、実質的に違法性を欠き正当な業務行為というべきである。】としています。
つまり、秘密を話すようそそのかしたからといって全てがそそのかし罪になるわけではありませんが、犯罪とならないためには、①報道の目的、②手段・方法の相当性という二つの要件を満たさければなりません。
手段・方法の相当性は問わないことにしましょう。問題は、「報道の目的」です。報道の目的とは、何でしょうか?事件の詳細を捜査員から聞いて書くことは、どのような情報でも報道の目的といえるでしょうか?
事件の詳細は、いずれ裁判の場で明らかになるでしょう。その方がより正確だといえるでしょう。それにもかかわらず、単に、他のメディアが報道していないことを先んじて報道する、というだけで報道の目的といえるでしょうか。
報道の目的と言えるとすれば、捜査が違法であるとか、警察が事件を潰そうとしているとかを暴く情報、そういう社会的に有益な情報を報道する場合に限定されるのではないでしょうか?
それ以外の警察ネタは、被告人や被害者のプライバシーを侵害するものであり、到底、「報道の目的」とはいえないはずです。
もちろん、捜査情報を警察が独占することには問題があります。しかし、その問題は、①情報公開という手段による開示を可能とすること、②被告人についての捜査情報を全て弁護人に開示しなければならないような仕組みとすること…によって、解決すべきであって、メディアに対する警察の恣意的なリークの存在によって、警察情報が公開されているとみなすべきではないのです。
グリーンピースの件についても、刑事法廷で明らかになるであろう情報がリークされ、報道陣はこれを掲載しました。しかし、それらは、本当に公務員の守秘義務違反をさせてまで堂々と掲載することができるような情報だったのでしょうか?
グリーンピースのメンバーは、自らが逮捕され訴追される危険を冒してでも、政府が行っている調査捕鯨における税金の横領を暴こうとしました。この行為といずれ法廷で明らかになる情報を面白おかしく掲載する行為とのいずれが社会的に有用なのでしょうか。
「社会を良くするために」、事件を取材する際に、メディアが発する台詞です。私自身、何度その台詞を述べ、また、ほかの記者が述べているのを聞いたでしょうか。
本当に社会を良くするためにあなたは警察官からネタをとろうとしていますか?
本当に社会を良くする情報とは、地方で言えば、市長の汚職であり、市政の問題点であり、不当な取り調べであるわけです。
…とまぁ、そういう思いも込めながら、本日夕方の「マスコミはなぜ『マスゴミ』と呼ばれるのか」に関する勉強会(PP/NPJ主催)で話してこようと思っています。
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★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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