情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

自衛隊は非民主的な危険な組織だ~ドイツの戦争加担拒否将校は降格されず…

2009-06-09 03:45:17 | 有事法制関連
 第2次大戦後、日本は軍隊を持たないという選択をすることで周辺諸国のお許しを得たが、その後軍隊を持ってしまった。それにひきかえ、ドイツは軍隊を民主的なものとすることで周辺諸国のお許しを得たことについては、一度触れたことがある。言ってみれば、日本は性器をカットすることで強姦をしないという誓いを立てたが、ドイツは性器の適切な使い方を徹底することで強姦をしないという誓いを立てたようなもんだ。日本は、その後、いつの間にか、性器を生やしてしまい(いや、カットしたというのは口先だったのかも)、他方、ドイツはさらに使用方法の教育を徹底してきた。さぁ、どちらが更生したといえるのか?

 フローリアン・パフというドイツ軍少佐が来日し、各地で講演した。彼は、2003年3月、国際法違反の戦争には参加できないとしてイラク戦争への加担を拒否し、命令に従わなかったとして、大尉に降格され、昇給禁止処分を受けた。

 そこで、彼は、連邦行政裁判所に昇格などの処分取り消しを求める訴訟を提起し、勝訴した。有馬保彦氏によると、「その根拠はとなったのは軍人であっても『思想・良心の自由、自分の世界観に従う権利』(ドイツ基本法4条)により『私の良心』が命令に優先される事。そしてすべての命令を、上官・部下を問わず一任一人の軍人が判断する義務があり、それはニュールンベルグ裁判以降、兵士の義務でもあるということであった。ドイツでは侵略戦争に加担した軍人は刑法により上官・部下を問わず罰せられる」という(市民の意見113号)。

 日本では、自衛隊においては、上官の命令が旧軍隊同様、絶対であり、それが不合理なものでも従わざるを得ない。だからこそ、いかにすれば、憲法違反の行為を行うことができるのかが隊内で議論されても(駆けつけ警護)、それに対し、おかしいという声を上げる隊員は出てこない。

 憲法を勝手に破ってしまう自衛隊って、結局、柳条湖事件のような自作自演をしてでも自分のしたいことをしてしまう危険な軍隊というほかない。

 兵士一人一人が自らの行為が戦略戦争でないかを吟味することを義務づけられているドイツとの違いは、極めて大きい。

 こんな自衛隊を省に格上げした自民党って、もう、だめぽ…。

 ※写真は、http://www.jicl.jp/now/event/jikkyou/47.html より。
 

 


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★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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