ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

8月6日です。

2019-08-06 11:47:19 | つれづれ

 

先日、「この世界の片隅に」を見ました。

映画にいかれない私は、いつか地上波でやってくれる…と待っていました。

あらすじは大体聞いて知っていましたが、戦争の映画はほんとに見るのもつらいものです。

もちろん明るい兆しや、主人公の強さも感じられましたけれど。

また、昨晩はルバング島から帰還した小野田少尉の番組がありました。

「この世界の…」の主人公「すずさん」は、いわゆる「民間人」の若い女性です。

小野田少尉は「軍人」です。

銃を持つこともなく、ひたすら爆撃に耐えて隠れる日々のすずさんにも、

軍人として実際に銃を撃つ暮らしの小野田氏にも、戦争はつらく悲しいものであったと思います。

 

すずさんは、自分の右手とかわいい姪を爆弾で失い、さらには広島の原爆で家族を失います。

小野田氏は、もとより陸軍中野学校を卒業したような人、自分の名前も暮らしもすべて捨てて、

戦後29年間も「闘い」を続けました。事の是非は別として、たった一度の人生において、

民間人あっても軍人であっても、戦争なんて、不幸なことしかもたらしません。

その中でまた幸せと希望を見出していくのが人間の強さであり、やさしさでもありますが、

戦争は天災と違って「やらなくてすむこと」であるわけです。

誰が、なぜ始めたのか、なぜ続いたのか、なぜ止められなかったのか…。

平和を享受している私たちは、「二度としない」ことに、重きを置かねばなりません。

そのための記録であり、証言であり、映画でもあります。

 

大きな災害や事件が起きると、それを実際経験した人たちが必ず言います。

「風化させてはならない」「忘れないでほしい」「伝えなければならない」。

人間は当事者であっても「喉元すぎれば…」と言うところがあります。

それはひとつには「忘れたほうが、心身によいから」という面もありますが、

やはり「忘れてはいけない」こともたくさんあり、そこから学ぶということを怠ってはいけません。

まして経験のない私たちの年代は、知らないことを知る努力が必要です。

 

おりしもこれを書いているこの時間、友人のいる福岡を台風が通過しています。

水の出るところではないけれど、一人暮らしでどんなにか心細いことだろうと思います。

通り過ぎれば、また被害の詳細が報道されるでしょう。

人間は小さくて弱いものです。だからこそ「相手を思う気持ち」を持たねば生きてはいけません。

天災は避けられません。

でも戦争は「人災」です。これからも全身全霊を傾けて、阻止しなければならない、

この世でもっとも「おろかでおぞましく、恐ろしいこと」だと、私は思っています。

 

広島であの日、無残に散ったたくさんの犠牲者に向けて合掌。 

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