まずは、台風のご報告…ご心配いただきまして、ありがとうございました。
最初から「小型で早い」…とは、言っておりましたが、だんだん時速が早くなり、
横浜は真夜中から2時くらいまでにあらかた通り過ぎたような…。
ただ、風はいつまでも残っていまして、今もまだけっこう吹いています。
写真は、ご近所の駐車場脇の「梅」…。
毎年、早くから濃いピンクの花をたくさんつけて、春を知らせてくれる梅の木です。
小さい実をたくさんつけては、毎年ポロポロと落ちるのですけれど、今年は昨夜の風で一度に全部…。
去年は「天変地異」の「地異」、今年は「天変」のほうでしょうか。
6月に台風が上陸する年は、台風の回数も多いという統計があるそうです。
このアタリは水の心配はありませんし、私のように、ほとんど家にいるものは、
家でしのげればいいのですが、外に出るかた、お願いです。備えくらいしてください。
台風が来るとわかっているのにピンヒールだったり、ぬれたら透けて下着見え見えの服だったり…。
「台風来るって知ってたけど、家をでるとき降ってなかったから、かさ持ってこなかった」…アゼン呆然です。
いつも思うのですが、革靴がダメになろうと、バッグに雨のシミがつこうと、
お気に入りの服がべしょべしょになろうと、あまり気にしないのでしょうね。また買えばいい…でしょうか。
雨のシミってクリーニングしてもとれないことあるんですよ。
さて、やっと「着物で雨」のお話です。
昨日見ていた古い着物本に、こんな絵がありました。
タイトルは「雨が降ってきたら、堂々と裾をはしょります」
もちろん、外出先で、突然降られた場合…ですし、下の方に小降りならどこかで雨宿りがベスト、とあり、
あくまで大降りで、仕方ない場合…で「マナー違反にはなりません」と書いてあります。
文中に「京都の人たちは、雨が降ってくるとさっと裾をはしょって、帯に挟んで歩くそうです。
着物を着慣れている人は、人目をはばかるより着物を大切にするということでしょうか」とあります。
今の京都の方々はどうかわかりませんが…。実際着物は「守らねば」なのです。
私も京都の旅で、錦紗の羽織をぬらしたことがあります。かなりの降りで、肩の辺りが思い切りぬれました。
帰ってすぐに洗いに出しましたが「なんで雨の日に着るのよ」と、呉服屋さんに言われました。
「落ちないよ」って。そんな降りになるとは思わなかったのですよ~。
で、うっすらとしみは残りました。今の雨はいろんなモノ含んでいるので、きれいに落ちないそうです。
この本にも「泥はねは落ちないと覚悟しないと」と書いてあります。
もちろん、この本が書かれたころよりは、クリーニングの技術も進んでいますから、
それなりにお金をかければ、きれいになると聞いていますが、元々ただの水をこぼしても「輪ジミ」ができますね。
周りのいろんなものを溶かして吸い取ったりもしちゃうからです。
泥はねのシミは、晴れた日に水たまりなどでハネたのなら、乾くのを待ってブラシでこすれば、結構取れます。
でも、ハネた上に雨にぬれたら、もう繊維の中までしみこんでしまうのです。
しかも最近は、どこを歩いてもアスファルト、含まれるものもイロイロですから。
まずは実際に絵のとおりにやってみると…(いつものことですが帯等は、全部ありあわせの形のみです)
こんな状態で…手でもてないので助手・洗濯ばさみくん。
これはいいのですが、ただうしろを見ると…これ、私も経験あるんですが、
これでもつい急いでハネあげて、それはお尻やおたいこのたれまでいっちゃいました。
本の説明にある「京都の人は帯にはさんで」というのは、
たぶんこの上の洗濯ばさみくんの部分をそれぞれに帯、というより帯枕のヒモなど、しっかりしまっているものに
はさみこんでひっぱる…と言うことだと思います。見た目は上の「絵」とあまりかわりません。
見た目なんぞどーでもいい、私はこの「大島紬」を死守するのだっ…と決心できたら、更に進んで
左身頃の裾を帯、正確には帯枕のヒモ、帯締めなど、シッカリ縛られているものにはさみます。
次に右身頃の裾を広げて左脇におなじように。トイレに入るときと同じですね。
これだと後ろはかなり包み込まれます。
うまく前にひっぱって伸ばすと、おたいこの下の方まで包むことができます。
ただ、なんかどう見ても…なんですよね。もう少し「ちょっと失礼して…」程度の感覚だと、
芸者さんが褄を取るときのように、左右に広げて、こんな感じ。左手で持ってはいけませんよ。
もちろん、これで帯や帯締めにはさみこんでもいいわけです。
但し、これは裾ハネは防げても、雨が腰下辺りまでくるような場合なら、ぬれる覚悟で。
雨の日は、一番確実なのは当然「雨コート」」です。コートを着る前に、中ではしょってください。
また洗える素材のものを着るという手もありますね。降ってるわけじゃないけど降るかな…のときは、
雨コートを持っていく(携帯用の軽いものもありますしね)か、
それが面倒なら、二部式コートの上だけでも持っていくか、少々見映えが悪くてもいいという勇気があるなら、
大判のふろしきに「撥水スプレー」をかけたもの持参。
雨が降るとき、その量や風の具合にもよりますけれど、だいたい濡れるのは肩先とおたいこの真ん中から下くらい…。
大き目の傘ならナントカなりますが、普通の折りたたみなんかの場合は、アウトです。
そのために肩先とおたいこのカバーが必要…というわけです。
そして下は当然上の三つのうちのどれか…これで着物が守れるなら…ですがすごいカッコです…。
いやぁ、やっぱり、少しでも空模様が怪しいときは、面倒でもコート持参、それが一番なのですね。
今は透明ビニールの便利グッズのような着物コートもありますから、ぜひ備えてください。
さてさて、丸1日たとうかと言うのに、まだ風が吹いています。
明日、明後日は次の台風の影響で、雨ですと。 着物でお出かけのかた、ゆめゆめ油断なさいますな。
落ちなくてガッカリしたことがあります。
改まったお席じゃない限り、ややこしい
お天気の時は洗える着物がいいですね。
着始めの頃 全く予想外の小雨に降られた事があり
駅までの50mほどの道程を走ったのですが
そのあとで
「着物はともかく 帯を濡らしたら駄目です。
風呂敷やハンカチをお太鼓に掛けて雨から守りましょう」
というコメントをネットで目にしました。
単純に帯は洗えないからと思ったのですが
それ以来 怪しいお天気の時は
二部式の化繊雨コートを持参するようにしています。
一番下の写真の芸者さん風裾はしょり
色っぽくて良いですねぇ
やはりこうなると 襦袢もそれなりに考えなくては
「お嬢ちゃん、色っぽいね!」
当時20代後半。ポリエステル生地の真っ赤な長襦袢でした。
目くじら立てられたら腹がたったでしょうが。。。そしてそんな方もいるんでしょうが。
でもこのおじさんは、今ならセクハラ?
着物ってほんっと大事大事に取り扱わなきゃならないんですね。
あたしのは頂き物もかなりあるんで、今の時期には特に。
大変だぁ。
ところで日曜日にどうしても着たい単で出かけたいんですが、ちょっち古い時代のお着物で、袖が長くて、襦袢の袖の長さと5センチも違う!!!!!
後ろから出てしまって、どーしたらいーのか.....っていうか諦めたほうが恥かかないでしょうね。(泣)
コートは真っ赤に格子柄のを戴いてますけど、まだ袖を通したことがなかったわ。
着物に慣れるにはせいぜい着なくちゃ。
雨なんだから簡単に落ちると思ったのに、しっかり残りました。
ガッカリしますよね。
洗える着物は、着づらいけど雨の日はありがたみがわかりますね。
コートは冬以外は暑いし~~。
普段、背中には何もないので、つい忘れるんですよね。
おたいこのヤマに水玉のシミ…はやりきれません。
じゅばんはオサレ~でないとですよ。ハデメに!
洋装で「チラみせ」とかいって、胸元なんか見せてますが、
チラ見せは、着物では昔からのチャームポイント。
それも肌を見せるより、ハデな襦袢がちらりと見える…。
いろっぽいねぇと、言わせてしまうんですねぇ。
もっとも今の私では「おばさん見えてるよ」…かなぁ。
「洗える素材」というのは、便利ですけれど、シミはつけないのが一番です。
すぐにザブザブ洗える、というだけで、撥水加工でもしない限り、雨は吸いますからねぇ。
じゅばんと着物の袖丈が合わないのは、結構目立ちます。
袖丈の直しはそんなに難しくありませんから、自分でできますよ。
この春、2回雨に降られまして…皆さんも苦労されてますね。
1回は傘もなく道中着の肩に雨シミ(暈かし柄なのでそのまま放置してます)、2回目は傘はありましたが裾がちょっと袋になりかけてました。
怪しい日は、傘と雨コート持参だ!と固く決心して、1部式のポリの雨コートを買いました。
あとは、小雨なら大丈夫なウレタン草履を買おうと思ってます。
昔の京都の話で、道中の埃よけに裾端折りをしてたそうで、それが「家の近くで端折った裾を下ろす」と、京都のご近所の目の厳しさを表す話として出てました。
はじめまして。コメントありがとうございます。
私もポリの軽ーいコート化いました。
やっぱりなくちゃ…と思って。
履物も、一度ダメにしています。
草履カバーもありますが、最初からつけていくのもだし、
やっぱり雨用は必要ですよね。
私の母は、京都の片田舎のうまれなんですが、
「家の近くで」というようなこと、やっぱり言ってました。
着物の着方に限らず、学校の帰りも家の近くまできたら、
ご挨拶するようなご近所さんに出会うかもだから、
ふらふら歩くんじゃない、よそ様の庭の花なんか、取るんじゃないよって。
懐かしい「しつけ」ですが、いいことですよね。