帯止め具、正式には「帯揚げ止め」と言います。通称「ひこうき」。
この使い方でのアクセス多いのですが、ずっと気になっていました。
なにしろ最初に書いたのが2008年ですからして、どうも独りよがりで説明不足。
それが意外とみなさんが検索してこられるので、ちょっともう少しだけでも丁寧に…と思いまして。
最初に説明した写真はこちら・・・。これ、薄い単衣帯です。そこからして不親切だし…。
なので、仕切り直して、もう少し細かく…です。これにご用のないかたは、本日はスルーしてください。
まず、帯揚げ止めにも、いろいろな形があります。これは以前の写真流用です。
左は固定式でこれ以上高さの変わらないもの。右はスナップで台の高さが変えられるもの。
どこがどう違ってくるかというと、右側は、帯を挟んだ位置から、帯枕を下に下げられるので、
少し地味めにお太鼓を結ぶとか、年齢的に下目にしたいなどで変えられるわけです。
右側のは三段に変えられます。下の写真は一番低くしたもの。
また下の止め方も、単純なものと、引っかける金具のついたものがあります。
この白い部分は、長く使うと切れます。金具つきのほうがしっかりはめ込めるので、
私は右側の金具つきを使っています。
また、帯枕を載せる部分「枕受け」といいますが、それが広いもの、狭いものがあります。
若い方は厚みのある帯枕を使いますので広いほうがいいですね。
ではいよいよ…です。
上の写真の止めかたでも間違いではないのですが、帯の素材や、長さ、厚み、その人の体型で、
この止め具の使い方を変えると、より帯が締めやすいかと思います。
すべては慣れですから、自分のやりやすいように…なのですが、とりあえずみっつばかり…。
まずは、最初の止め方、これは巻いてそのままで。
二つめは、お太鼓になるほうだけ、折りあげて止める。
三つ目は、タレになるほうを折り下げ、お太鼓を折りあげて止める。
薄い帯は、こうすると、止め具で挟む厚みがでて、しっかり止まります。
あ、ちょっとまがっててすみません。
いずれも、止め具のスナップを止める前に、帯は、帯の「下」をしっかり引いて、
締めてください。最初に緩んでいると、そのまま固定されてしまいますので。
どの方法でも使えますが、帯が固くて厚いと、三番目では金具が止めきれないことがあります。
いずれにしても、慣れるとそのままできますが、手で押さえながらですので
緩むことがあります。それを防ぐ場合は、止め具を差し込む前に、仮紐で固定すると安心です。
差し込んだら仮紐は抜きます。
この止め具を差し込むときの注意として、しっかり差し込むこと。
これだと浮いています。
こんな感じでしっかりと。
三番目の方法でやってみます。
止め具をはめ込んだら、たれの方を広げて帯枕を入れます。
帯枕までの部分は、できるだけきれいに広げておきます。
帯枕を止め具の上に載せます。わかりやすいように帯揚げははずしてあります。
横から見るとこんな感じ。ちょっとめくってみました、ちゃんとのっかってますね。
後はそのままお太鼓を作るわけですが、左から「て」を通すとき、止め具で止まっているので、
「て」の方の上側、そのままだとこういう状態なので…
きれいに畳み込んで、まっすぐにします。あ、今度は帯揚げが仮のままでくしゃくしゃだわさ…。
帯によっては短いとか長いとか、厚い薄い、固い柔らかい、しわになりやすいなりにくい、
さまざまな状況があります。道具は「使って便利」なものです。
使い勝手は自分で工夫する…ですね。
一つ買ったらそれっきり…ではなく、たとえば帯枕も礼装の時は少し高めにしたり、
厚みも少し厚くしたり…それ用とか、普段用とか、また帯枕を使わずに角だしを締めるときは、
枕受けを外せるもの(上の「三段式」は外せます)があると、ただ止めるだけに使えます。
どんなことでも場数踏むことですね。便利道具は上手に使う…です。
とても便利そうで、これなら固い帯でも上手く結べそうな気がするのですが、練習をしないとだめですね。
今年は少し着物を着たいと思っているのですが。。。
何とか少しはうまく着付けられるようになりたいものです。
垂れを折り上げた後に止めると、よさそうですね。
今は、仮紐で止めて帯枕を締めたら外してますが、手が上がらなくなってきたらよいかもと思います。
私はそれがめんどくさいので、なかなか別のやり方ができません(^^;
二部式帯の時は、小さく折ったタオルハンカチを胴帯の背中部分に突っ込んで済ませています。
あ、でも夏はこちらを使ったほうが、背中が暑くないかもしれませんね
私もなかなか着られませんから、
理屈だけはわかっていても、
いざ着たらヘタッピになってますわ。
習うより慣れろ…なんですよね。
私は、中学のころに母から使い方を教わって以来
ずっとこれ使用です。
なので、逆に「結んで」締めるのはドヘタです。
一度止めてしまうと、両手を気にせず使えるので、
便利です。
そう、道具って今のようにボタンをポン、じゃないものは、
実際手にして使って慣れて…ですね。
帯の下をきっちり締めて、上はスカスカで、
これで挟むと、確かにおなか周りは、
隙間がしっかりできます。涼しいかもですね。
使ったことがなく
何時もこの帯どめ具があってもパスするのですが
一度、これを使ってやって欲しいと言われ
することはしたのですが・・・一番目のやり方でしたら
枕を置くと
結構高く枕が上がってしまい
背の低い方だったでお太鼓が大きくなり
胴回の下線より少し上に
お太鼓の決め線を決めたら
下線に揃えて欲しいと言われて
出来上がりが、とても大きな大きなお太鼓になり
それ以来、よけいに敬遠していました。
留め方で高さも変わりそうですね。
勉強になりました。ありがとうございます。
こういう道具は、使う人がすくなかったせいもあって、
結局改善されていないのですね。
戦前戦後、そのあたりは、お太鼓の大きさも
形もずいぶん違います。
かなり大きかったり、てっぺんもいかに丸くするか…。
今のように、きっちり四角くきれいに…
という傾向ではなかったころから、
きっとこの道具の形があまり変わっていないのでは、と、そう思います。
それと、ほんとにいろんな形があるのです。
私は4個くらいありますが、それぞれお太鼓の形も
厚みも、違う仕上がりになります。
元々使わなくても帯は締められるわけですから、
帯枕の高さと厚みが気になるなら、
帯枕を外して、挟むだけで使うと、お太鼓の形が
自由に作れると思いますよ。
早速名古屋帯を結びました。
手が上がらない、締められないのストレス無しで綺麗に結べました。
袋帯も練習しなくては。
着物をパパっといつも着たいものです。ありがとうございました。
コメントありがとうございました。
パッと見ただけでは、なんなのか
見当もつかないフシギな形ですよね。
使うとやめられません。
袋帯は少し厚手になりますから、
またコツがあります。練習なさってください。
お役にたてて、うれしかったです。
こちらこそ、ありがとうございました。