落ち込む日

 

今日は一日、空もおかしい、あたしもおかしい…？

具合が悪いわけではないけれど、気が付くとため息…。

いやなニュースばかりのせいでしょうか。

 

いろんな事件が報道されて、こちらも感覚がマヒしてきそうです。

でも、あの「放置されていた理玖君」、父親が、最後に見たときは、

立ち上がる力もなかったと。そしておむすびの包みもとれなかったと。

パパと呼ばれたが置いて出たと。

どうしてそんなことができるのか、もう全く理解できません。

「彼女が」と言ってましたが…何が彼女ですか。ただのオスです。

育てられないなら、どこか病院か施設の前にでも捨ててくれれば、

命だけは助かったでしょうに。

 

母親は、別れてから一度も様子を見に行かなかったようです。

ますます…わかりません。

 

私は今、障碍児と呼ばれる息子と暮らしています。

普通の子供と比べれば、手がかかると言われればその通り。

私は、息子が生まれたときからですから、いまやこの暮らしが当たり前で、

別段大変とも思いませんが、一番つらいのは、息子の体調が悪くなった時に、

ここが痛い、気持ちが悪い…など、言葉で表すことができないことです。

それでこちらが気づくのが遅れて、あらーおなか痛かったんだーとか、熱出てる…とか。

ほんとに申し訳ないと思いながら、手当をします。

また、キケンを察知しませんから、「危ないから触っちゃダメ」とか「ここへ来ちゃダメ」とか、

そういうことも通じませんから、一人にできないのです。

 

こんな生活をしていると、子供の成績が、少々悪かろうが、態度が悪かろうが、

「言葉が通じる」なら、ありがたいことじゃないか…と思うのです。

日吉だかで高校生が殺された…インタビューはみんな「いい子だった」「優しかった」…。

よくあるパターンです。確かにそういうところもあったのでしょう。

それでもネットで知り合った中年男に、ウソまでついて会いに行ったのです。

スマホなんて化け物のような道具について、親はどこまで知っていたのでしょう。

やたら「子供にも人権が」とか「プライバシーが」と言いますが、

最近、実際には言葉で話したほうがいい、あるいは話せる…という時までメール…

という現実を、とてもおかしいと思っています。

まだケータイがなかったころ、いわゆる「家電」で長話をしては、親が怒る…なんていう

グチ話を耳にしました。それでもまだそのほうが、子供が誰と、どんな話をしているか、

少なくともわかりやすかったのではないかと思います。

誰もいないところで、音も立てずに、誰と何を話しているのか…。

 

言葉が話せても、聞いてもらえなかった男の子と、

話せるのに、とんでもないナイショを持っていた子と…。

 

日本語は、世界に類を見ない美しい言語だと、思っています。いえ専門的なことはわかりませんが、

「月」一つとっても両手に余る呼び方があり、地方地方で、あったかかったり粋だったりの訛りがあり、

外国にはない、細やかな挨拶言葉があり…。

それなのに、親指ひとつで声も出さずに、ピピピと送信して…気持ちはどこまで伝わるのかと…。

なんというか…そんなことをポツリポツリと考えていたら、一日が過ぎてしまったというわけです。

あぁぁ、もったいないことしたぁ、明日は上向いてがんばるぞぉぉっ。