去年の夏は憂鬱だった。
ダオが宿題をやらないのだ。
ボウは七月中に全部宿題を終わらせてしまうような子だったのに、ダオはいつでもマイペースで、自分の気が向くまでは、勉強というものを全くしない。
八月に入っても手を付けている素振りがなく、中旬になっても遊んでばかりいる。
小学生じゃないんだから、と私もうるさく言わなかったが、お盆休みも終わり、さすがに心配になって、ダオを捕まえ私は訊いた。
「ダオ、宿題やったの?」
ダオは、私を見、カレンダーの日付を見、黙って二階に上がっていった。
やれやれ、と安心したのも束の間、
しばらく部屋でゴソゴソしたあげく、下に降りてきたダオは、私に衝撃の一言を発した。
私:「…どうしたの?宿題は?」
ダオ:「ない」
私:「ないって、もう終わったの?それとも出なかったってこと?」
ダオ:「いや、宿題自体が、ない」
開いた口が塞がらないとは、まさにこのような状態か。
つまり彼は一学期の終わり、先生から出された大量の宿題プリントを、教室の机に入れっぱなしのまま存在を忘れ、今の今まで気付かなかったのだ!!
慌てて学校に電話し (もちろん『ちょっと忘れ物を…』としか言ってない。『宿題全部忘れました~!』なんて、ああ…) 教室を開けてもらって、なんとか無事に始業式に間に合わせたが、あれから一年。
私は一学期終業式の今朝、来年は絶対に言わなければ、とあの時固く心に誓った、
「宿題、持って帰ってきてよ」
というセリフを言うのをすっかり忘れ、ダオを送り出してしまった。
部活があるので、まだ彼は帰宅してない。
私は今、ものすごくドキドキしながら、彼を待っている。
いくらなんでも、二度も同じこと、やらないよね?
そう信じる反面、
…明日って教室開いてるっけ?
と、考えてしまう私がいる…。
ダオが宿題をやらないのだ。
ボウは七月中に全部宿題を終わらせてしまうような子だったのに、ダオはいつでもマイペースで、自分の気が向くまでは、勉強というものを全くしない。
八月に入っても手を付けている素振りがなく、中旬になっても遊んでばかりいる。
小学生じゃないんだから、と私もうるさく言わなかったが、お盆休みも終わり、さすがに心配になって、ダオを捕まえ私は訊いた。
「ダオ、宿題やったの?」
ダオは、私を見、カレンダーの日付を見、黙って二階に上がっていった。
やれやれ、と安心したのも束の間、
しばらく部屋でゴソゴソしたあげく、下に降りてきたダオは、私に衝撃の一言を発した。
私:「…どうしたの?宿題は?」
ダオ:「ない」
私:「ないって、もう終わったの?それとも出なかったってこと?」
ダオ:「いや、宿題自体が、ない」
開いた口が塞がらないとは、まさにこのような状態か。
つまり彼は一学期の終わり、先生から出された大量の宿題プリントを、教室の机に入れっぱなしのまま存在を忘れ、今の今まで気付かなかったのだ!!
慌てて学校に電話し (もちろん『ちょっと忘れ物を…』としか言ってない。『宿題全部忘れました~!』なんて、ああ…) 教室を開けてもらって、なんとか無事に始業式に間に合わせたが、あれから一年。
私は一学期終業式の今朝、来年は絶対に言わなければ、とあの時固く心に誓った、
「宿題、持って帰ってきてよ」
というセリフを言うのをすっかり忘れ、ダオを送り出してしまった。
部活があるので、まだ彼は帰宅してない。
私は今、ものすごくドキドキしながら、彼を待っている。
いくらなんでも、二度も同じこと、やらないよね?
そう信じる反面、
…明日って教室開いてるっけ?
と、考えてしまう私がいる…。