ローマの第57段では、ナヴォーナ広場にある3つの噴水をご紹介します。
南北に細長い形状をしたナヴォーナ広場は、古代ローマのドミティアヌス帝時代の競技場跡に造られています。またこの場所は
4世紀初めのディオクレティアヌス帝の時代に、聖女アグネスが殉教した地ともいわれています。
細長い広場の中央にはオベリスクを中心に4つの大河の擬人像を配したベルニーニ作の4大河の噴水があり、その北側には
ジャコモ・デラ・ポルタが造った水盤(1575~1576)に19世紀末の彫刻が配されたネプチューンの噴水、南側には
ベルニーニのデザインにより、アントニオ・マーリが彫ったムーア人の噴水が配置されています。
4大河の噴水の大河は、ヨーロッパを代表する「ドナウ川」、アジアを代表する「ガンジス川」、アフリカを代表する「ナイル川」、
南米を代表する「ラプラタ川」を表しています。
ムーア人の噴水のムーア人というのは北アフリカにすんでいてアラビア語を話すイスラム教徒の人々のことで、噴水には
イルカと闘うエチオピア人の像がユニークな姿を見せています。
ネプチューンの噴水は造られた当初は現在のような彫刻は無かったそうですが、ベルニーニにより噴水の拡張工事がされたあと、
19世紀の後半にネプチューン像を中心にマスケローネ、馬、ブッティ、ネレーイディの5つの彫像が造られたということです。
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