★ L (スペースエル) 体を通して人の全体と向き合うサロン 目の前は淡路島の海 女性専用ボディーセラピー

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わたしにできる最善

2009-07-06 16:29:18 | 意識とからだ
昔、お好み焼き屋さんで目撃したこと。
鉄板付きのカウンターに座った男性が、







ものすごい勢いで水を飲んでいて、
ついに飲み違えてしまい、








ミズ、アトカタモナク、キエタ、キエタ。


あまりに一瞬の出来事でしたから、その男性は、
自分の失態を反省するマも、笑うマもなく、
茫然自失な表情でしばらく固まっていました。

わたしは、他に目撃者がいなかったので、
このこみ上げる笑いをどうしたものかと、
とりあえず「見なかったことにしよう」と、
必死で笑いをこらえました。
とても苦しかったです。


ところで。
わたしは新幹線に乗ると、窓にへばりついて
外の風景じーっと見入ってしまいます。
遠くの方を見て、地球の稜線を感じ入ったり、
集落ごとに統一された屋根の形や色に歴史を感じたりと、
時速300kmで移り変わる世界を楽しませてもらっています。

そんなとき、ふと思うんです。
もしわたしが眺める風景のなかに、悲惨なものがあったとしたら?
高速で移動しているわたしに、何が出来るだろう? って。

わたしが直接関わっていける世界は、新幹線のなかだけです。
車窓の外の出来事は、わたしには手の出せない世界です。
がそれでも、なにか自分にできる最善を尽くしたい、
じゃぁ、実際に何が出来るのかと・・・。

「そこに生きる人たちが、今、 最善の時を過ごしていますように」 と、
わたし自身が、笑顔と平穏の波動を整え、
その波動と思いを、その地域に馳せること。
そして、同じ新幹線に乗っている周囲の人にも、
その惨状について議論をかもしだすためではなく、
少しでも多くの方に、平穏の波動と思いを送ってもらうために
「ねぇ、あれを見てくださいな」 と、まずは声をあげること。
それが、わたしにできる最善だろうって思います。


国会で審議中の、水俣病の新法案の是非について、
最近こんな記事をみかけました。

味(み)海苔の実(奥田みのりさんのブログ)

リンクしたのは、この法案に反対の意を唱えるサイトですが、
わたしは、自分自身この情報に触れたばかりで、
なんのスタンスもとれません。
が、良識をもって、この問題に尽力されている方たち、
水俣病に関わるすべての人たちへ、わたしの最善を尽くしたいと思います。

長らく苦しんでこられた水俣病患者さんと縁者さん。
人のため日本の発展のためにと事業にいそしんだ結果、
その人間と社会を苦しませてしまった企業さん。
どちらもが、悲痛を抱えているのでしょう。
そして今回の法案に関わった人たちもまた、
言いようのない痛みを抱えているのではないでしょうか。

お好み焼き屋さんで目撃した出来事のように
男性のしでかした事が、一瞬にして消滅する、
そんなことが、世の中にはあるんですよね。

でも水俣病は、そうではありません。
当時、国のため貢献していた企業と水俣病患者さんは、
今なお、ジュワっという激しい音をたて
白い蒸気をあげ続けています。
このジュワっという音は、鉄板の「冷っ!」という叫びですか。
それとも、水の「熱っ!」という叫びですか。
きっとその両方ともなんでしょう。

あの男性の状況と違って良かったと思うのは、
国には、そんな企業や国民をねぎらい、
自らを反省するための時間が、十分与えられています。
企業さんには、間違いを正し、再出発に向かうための
修正と償いをする時間が、十分与えられています。
そして、病に倒れ、長い長い苦しみのなかにあって、
今現実に、力強く生きておられる患者さんたちには、
もっともっとたくさん笑える日々が用意されているはずです。
そしてその事態を見守る国民が、たくさんいます。

どうかこの法案が、両者を隔てる壁になりませんように。
そして、法案というもののために、
ひとり一人の愛ある行為が妨げられませんように。