◆都立棄権が多い理由は、私立大の難化が原因
都立一般入試が終わり、実際の受検者数が公表された。
私国立が受かったから都立高校を出願したけど受けない、いわゆる棄権は毎年発生する。
今年、棄権者が多かった高校をリストアップした。
日比谷、西、戸山はいわずもがな。
注目は豊多摩、杉並、目黒、田園調布、井草など「23区の山手線より西側」で棄権者が多いことだ。
これは何を意味しているか。
ずばり「私立大学付属校に流れた」のである。
東京の西側は大学付属校が多い。さすがに足立・荒川区からは通えないが杉並・世田谷あたりなら十分通える。
私立大学に受かることがここ3年で急に難しくなった。
北園・武蔵野北クラスの高校生が日東駒専に全落ちが珍しくない。
だから中堅都立に行くくらいなら、大学付属校の方がいいと保護者も思い始めたのだ。
ざっと並べると
<区内>
駒澤大学
東京都市大学等々力
日大櫻丘
東京農業大学第一
専修大学附属
中央大学杉並
早稲田大学高等学院
東京都市大学等々力
日大櫻丘
東京農業大学第一
専修大学附属
中央大学杉並
早稲田大学高等学院
<多摩>
共立女子第二
工学院大付属
帝京大学八王子
明大中野八王子
成蹊
法政大学
明大明治
桜美林
中央大学附属
ICU
日本大学第三
東京電機大学
明治学院東村山
武蔵野女子学院
拓殖大第一
東海大学菅生
工学院大付属
帝京大学八王子
明大中野八王子
成蹊
法政大学
明大明治
桜美林
中央大学附属
ICU
日本大学第三
東京電機大学
明治学院東村山
武蔵野女子学院
拓殖大第一
東海大学菅生
帝京大学や國學院久我山など、大学付属校だが他大進学が多い高校もある。
こういった学校なら成績が真ん中以下でも、「なんとか付属の大学へ行く」という道がある。
◆今後も大学付属高校人気は高まる
「実技教科は内申2倍」の愚策により、実技教科がニガテな学力上位の子は、都立トップ校への道は閉ざされている。
となれば、最初から私立上位を目指すようになる。
豊多摩、井草あたりは多摩からの受験生も多い。明治学院どころか、駒澤大学に受かったら井草は蹴るような子もいる。
都立高校の取り組み・努力が、入試制度によって台無しになる未来が見え始めている。
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