[2022年9月18日 更新]
◆都立高校入試の過去問はこれ以外ありえない
都立高校 共通問題の過去問題は、おもに以下の3種類が市販される。
中学3年生に向けて、最新の過去問が発刊されたので比べた。
もう買ってしまった人は、買い直したほうがいいかもしれない。
そう思えるような結果である。申し訳ない。
◆教英出版
東京都公立高等学校入学試験問題集2023年春受験用(実物に近いリアルな紙面のプリント形式過去問)(三色の稲光デザインの白っぽい表紙)
◆東京学参
◆声の教育社
201 東京都立高校 2023年度用 7年間スーパー過去問 (声教の公立高校過去問シリーズ)(スニーカーがぶら下がってる表紙)
教英出版は収録年数が4年と少ないので論外。
富士教育出版社は昨年いっぱいで撤退したようだ。
本屋さんで並んでいるのを見て「どっちにしようか」と悩む方もいよう。
安心なさい。買うべきは1つしかない。
その理由もあわせて説明する。
◆買うべきは「スニーカーの表紙」のみ
おすすめの理由は、以下の表を見ればすぐ分かる。
表紙 | 黒黄色 | スニーカー |
出版社 | 東京学参 | 声の教育社 |
収録年数 | 7年分 | 7年分 |
リスニングCD | △ Webで聴ける | △ Webで聴ける |
国語の問題 | ×(3年分が未収録) | ○ |
解答用紙 | ダウンロード形式 | 掲載 |
税込価格 | 1,100円 | 1,100円 |
2022.09.18現在
国語の問題文を全文収録しているのはスニーカーの表紙、声の教育社のみ。
これだけで答えは出ている。
どちらも問題分析や出題傾向については「当たり障りのないこと」しか書いていないので、参考程度に。
分析については、この「都立に入る!」の方が10倍詳しいと自負している。
声の教育社は解答用紙が付属している。
大きなサイズで使いたいなら、ちょっとズルいが東京学参サイトから解答用紙をダウンロードして印刷すればいい。
「スニーカーの表紙」は昔からおなじみの表紙で、保護者が高校受験時にもあったかもしれない。昔からある。
リスニングCDがなくなったがこれは時代なのだろう。
今の中3ならスマホやタブレットで音声を聞く方が手軽なんだろうね。
CDプレーヤー単体が家にはない、という家庭も少なくない。
◆過去問はいつ買うか?
答えは「今でしょ」。
後で買う意味がない。安くなるわけでもない。
もう発売されているのだから、今から買っておくべき。
ほぼないだろうが万が一、売り切れて他の過去問を買うはめにならないように。
問題を解き始めるのは2学期末からで十分いいが、どんな問題が出るかを知らずに受験勉強するのはただの怠慢。効率が悪すぎる。
◆コピーで済ませるはNGなわけ
絶対にやってはいけないのが「借りてコピー」すること。
犯罪うんぬんと言うつもりはない。
理由は明白、
使いにくいからだ。
一部だけ無くなってしまうということにもならず済む。
たかだか1,100円をけちって、時間を失うほうが惜しい。
1,100円なんて高校生になって1時間バイトすれば稼げる。東京都の最低時給は1041円と全国一の高さだ。
◆もう一つ、お薦め過去問集がある
おりぐちのお薦めが「高校入試 虎の巻」
書点での取り扱いが少なく、見かけることができないので塾関係者でも知らない人がいるほど。
なぜお薦めなのか、理由は3つある。
1つめ。
過去問集なのだが、他の過去問と違うのが「分野別にまとめ直している」という点。これがいちばん大きな理由。
例えば数学なら、
・数式の利用と図形
・小問(=計算問題など)
・立体図形
・平面図形(証明)
・関数
・小問(=計算問題など)
・立体図形
・平面図形(証明)
・関数
など。
都立の過去問題やVもぎを見たことのある人なら分かると思うが、都立入試問題にはパターンがある。
特に数学と理科は、出る単元すらも予測できるくらい顕著なパターンだ。
分野別にまとめている問題に連続して取り組むと、分野ごとの出題パターンに慣れる。
問題を解くのに必要な知識や解法を、効率よく身につけられる。
この分野別形式だと「学習が終わった単元から演習を始められる」のが大きい。
例えば社会の地理・歴史はもう始められるだろう。
数学も「1次関数」や「三角形の合同の証明」はできる。
ちょっとずつでも入試問題を解けるようになっていること、が実感できるのは大きい。
2つめ。
解説が分かりやすい。特に英語と理科。
過去問題集を買う大きな理由の一つは「丁寧な解説があるから」である。
「高校入試 虎の巻」はおそらく都立過去問集の中でダントツに解説が詳しい。
残念ながら、市販の過去問題集の解答・解説は、十分とは思えない。
私は数学ではいつも"この虎の巻の解説以上に分かりやすくする"を目標として、過去問指導をしている。
普通の受験生が読んでも理解しやすいレベルだ。
この解説のために私は「高校入試 虎の巻」を買っている。
3つめ。
収録年数が最も多い。なんと10年分ある。
知識や解法を定着させるための演習を十分に行える。
4~5年分では物足りない。かといって8年以上前の過去問題は手に入りにくい(ネットオークション等で買えることもあるが、たいてい定価より高め)
他の受験生より経験値を多く積める。地味にここは大きい。
特に自校作成校を受けるような受験生は、社会と理科で90点以上を取らねばならない。
そこで、この経験が生きることになる。
くどいが、都立入試にはある程度の傾向がある。それが過去問を解くことで分かるようになる。
10年分もやれば、それは鮮明に分かるだろう。
慣れることができるのが最大のメリットである。
9月に"令和5年度版"が発売された。
スニーカーの過去問集を買ったうえで、さらに単元ごとに深く学びたいのなら購入するといい。そうでなければスニーカーのもの1冊だけで充分。
入試まで残り1か月を切ったら、つまり1月22日になってしまったらもう遅い。「虎の巻」は収録年数が多い分、解くのには時間が必要だからだ。
普通の書店ではまず見かけない。九州の会社なので西日本中心に展開しているのだろう。だが現在はありがたいことにネットで買える。
数学なら「1次関数」と「合同の証明」を早めにやっておきたい。
2学期に受ける模試では必ず出るからだ。必ず。
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