ブログを読んでくださっている方から
「今年の駒場高校、女子の倍率が下がったのはなぜでしょう」
といった質問がツイッターにあった。
確かに今年の低倍率は異常。
今回はその原因を考えてみた。
◆過去4年間の倍率を見てみる
「受験」=受験者数
「合格」=合格者数
「倍率」=実質倍率
「合格」=合格者数
「倍率」=実質倍率
である。受験者とは、試験を受けた者だけであり、"都立に出願したけど試験を欠席した者"は含まない。
2016年度も高くはないが、これはクラス数が増えたことにより合格者が増えたため。
2017~2019年度は合格者が同数だが、倍率は下がり続けている。
他の都立高校も実質倍率は下がっているが、駒場の女子は都平均(1.36倍)すら下回っているのである。
たしかに異常だ。
◆原因1 他の都立に流れた!?
ほぼ同レベルの小山台や竹早。
やや駒場より下の三田、武蔵野北、北園の倍率を並べてみた。
どの学校も、クラス数の増減はない。
結論から言うと、小山台を除きどこも倍率が去年以下になっている。
男女合わせても三田、北園以外は1.5倍以下の倍率。小山台以外は、過去4年間で最低の倍率になっている。
唯一倍率が上がったのが小山台。
過去4年で最高倍率である。学校の取り組みが正当に評価されたことに加え、甲子園まであと一歩の野球班の活躍も一役買ったのだろう。
去年書いた小山台高校の記事が本当になりつつある。くわばらくわばら。
小山台に流れた可能性はあるが、それにしても駒場を受ける女子は減り過ぎだ。
他にも原因はあるはず。
◆原因2 合格実績が最悪だったから!?
過去6年間の合格実績を並べてみた。
私立大学の合格数厳格化は2016年度入試から。2018年度の結果が良くなかった。
早慶、MARCH、国公立とも2016年度から下がり続けていたことに嫌悪感を抱かれた可能性はある。
そもそも、都立高校の受験倍率自体が下がっている。
全日制はずっと1.4倍を下回ることがなかったが、2018年度に1.36倍、2019年度に1.32倍に急落している。
私大定員厳格化により、大学付属高校への志願者が増えているのと感じる。
データではなく肌感覚だが「MARCH付属校を第一志望とし、都立高校はあくまで第二志望」という上位層が増えた。
これが駒場高校女子の倍率降下の原因と見ている。
◆2020年度は倍率アップ必至か
今年はあまりに低く、とりわけ女子は1.29倍と近年まれにみる低倍率だったので志望者にとってはラッキーだった。
しかし、今年は大学合格実績で大きく盛り返した。特に国公立の実績は過去6年間で最高と素晴らしかった。
よって、来年の駒場高校は倍率アップは避けられまい。
今年と同じ感覚でいると、痛い目を見る。
備えよ。
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