都立に入る!

あえてミスをさせる

[2020年12月16日 更新]
塾で授業をしていると「この生徒はここでミスをするだろうな」とか「次の問題は手が止まるだろうな」とか、大体の予想ができる。
多くの生徒を見ている塾講師の方なら、この感覚はお分かりいただけるだろう。

そういう場合、私は黙って見ている。そのまま生徒がミスしたり手が止まるまで放っておくのだ。
自分で採点させた後、そしらぬ顔で「終わった?どうだった?」と尋ねる。

そこで何を間違えたか、なぜ間違えたのかを生徒に報告してもらう。
報告なんて大げさだが「移項の際、符号を変え忘れました」とか「dogを複数形にしていませんでした」と教えてもらう。

私はさらに問う。「じゃあなぜ符号を変え忘れたのか」「どうして今回、dogを複数形にしなきゃいけないのか」を答えさせるのだ。
答え合わせは、当たってた間違ってたを判別して終わりではない。なぜ不正解なのかを理解しなければならない。
自信がなくって正解だったとしたら、なぜ正解なのかも理解しなければならない。

生徒が自分自身で答え合わせできる状態にしてやることが、塾の仕事の一つだと思っている。

自分ひとりでやるときも、中学生なら答え合わせを人任せにしてはいけない。
正しい答え合わせは中学生の早いうちに身につけよう。

◆答え合わせはすぐにやる
問題を解きっぱなしにしてはいけない。
どう解いたか、なぜそう答えたのかを覚えているうちに答え合わせをする。
そうすると「今の考え」をすぐ修正できる。

中3なら過去問や模試の答え合わせは終わってからすぐやる。
解くのが目的でなく、入試本番で解けるようになることが目的。どうしたら次に解けるようになるか。これを第一に考えてほしい。
高校に入ってからも同じだ。

勉強していて分からなかったり間違えることは恥ずかしいことではない。
むしろ「自分の足りていない箇所」が発見できたのだから大きな成長だ。



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