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高校に求めるものは「大学合格実績」か

[2020年9月1日 更新]
タイトルの質問に対して、「Yes」と答える保護者は少なくないだろう。
現に高校側は合格実績を大きくPRする。
「早慶合格者が〇年連続増加」とか「GMARCH合格数〇名」とか。

だが、当の受験生は大学実績がもっとも大事とは考えていない。
ベネッセの「高校受験調査」によると、志望校選びで重視したことは
1位 自分の学力にあっている
2位 通学に便利な場所にある
3位 教育方針や校風がよい
4位 学費があまりかからない
5位 大学への進学実績がよい

1位は学力。やはり受験生は「高校を出たあと」よりも「まず高校に入ること」に目がいくようだ。納得。
そもそも学力が足りなければ入学できない。

2位は交通の便。これも納得。
東京23区に住んでいれば、電車で30分も乗れば通える高校が10や20は存在する。選択肢が多い分、選ばなければならないのだ。
地方の方は分かると思うが、そもそもそんな選択肢がない場合もある。
3つくらいの高校からしか選べないとかね。むしろその方がいろいろ悩まずに済む。

私が生徒や保護者に言っているのは、「片道30分以内。電車は乗り換えなしがのぞましい」である。もちろん自転車通学もあり。

3位は校風。これも分かる。
高校生は周りの影響を受けやすい。上級生や先生そして同級生がどういう空気を出しているかで高校生活は大きく変わる。

4位は公立か私立かだろう。
なぜか、同じ私立の中で学費の高低を比較する保護者は少ない。
学費だけでも年間数十万円は差があるぞ。

そして5位でやっと大学合格実績。
そもそも中学生にとっては高校自体が未知の世界。大学なんて未来のまた未来のような感覚。保護者世代が年金をもらうころをイメージするのが難しいのと同じだ。

◆大学合格実績は目安
大学合格実績が毎年アップなんてことは普通ありえない。
いい年もあればそうでない年もある。
数字なんてよさそうに見せることは難しくない。
だが合格実績がよくない年であっても、それを堂々と公開する学校には一本筋が立っていると私は思う。

逆に、たまたま合格実績がよい年があって、それを何年も使っている方がいかがなものかと思う。
例えば、2018年にたまたま1名が上智大学に合格したのを、ずっと合格実績として使い続けているような都立高校だ。
断言するが、この高校はあと2年以上この合格実績を使い続けるぞ。

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コメント一覧

hakusou_onlinechecker
例えば「東京藝術大学音楽学部作曲科」(定員15人)に合格者を出した(当方の出身高校は若干名、同学科への合格者を出している)としても、それは高校の成果ではなく、当人と同学科とのめぐり合せ。
結婚は、当人同士の得た結果であって、仲人の戦果でない。
高校の合格実績も、それと同列。

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