[2019年11月15日 更新]
2019年度の都内私立高校の学費が高い・安い高校をランキング形式にした。
<出典:東京都ホームページより>
2020年度の学費についても、年内には発表が出揃うだろう。おって記事にしたい。
今回は普通科のみ扱っている。
◆もっとも高いのは玉川学園
まずは授業料の高い私立高校をランキングにした。
1位は玉川学園高校のIBコース(国際バカロレアコース)
初年度納付金は1,892,000円。これもダントツ1位である。
玉川学園は一般コースも3位と授業料は高い。
東京都の場合、就学支援金と授業料軽減助成金の支給総額は最大で456,000円。
もちろん、授業料の高い学校は助成金だけではまかないきれない。
逆に助成金に収まる額であれば、授業料はどれだけ安くても入学者には意味がない。
助成金を受ける家庭であれば。
その結果、大幅な値上げをする私立高校が現れてしまった。
◆もっとも安いのは日体大荏原
以前は東洋女子高校が「初年度納付金が安い」トップに君臨していたのだが、2019年度は前年より162,000円も授業料を値上げした。前年比125%とべらぼうな値上げである。
狙いは明白で「助成金で授業料が全額免除になる額に収まるような値上げ」をしてきたということだ。
同様に、村田女子高校(120,000円の値上げ)や、実践学園高校(90,800円の値上げ)も全額免除にぴったり収まるように値上げしている。
村田女子は444,000円、実践学園は448,800円。
せっかく安い授業料で好評だっただけに残念だ。
結果として、都内私立高校の初年度納付金の平均は926,290円。2018年度より0.8%アップしている。
失われた30年、なんて言われつつも私立高校の授業料等は年々上昇している。
1999年度の初年度納付金の平均は802,406円。この20年間は例外なく毎年値上げし続けてきた。
◆鶴川高校の大作戦
町田にある鶴川高校についても取り上げておく。
助成金が導入される前、2015年度の初年度納付金は633,000円。
東洋女子高校についで2番目に安い高校だった。
そして今年2019年度は639,800円、東京都で初年度納付金がもっとも安くなった。
授業料を据え置いたのではない。授業料は282,000円から402,000円へと12万円も値上げしているのである。
一方で施設費80,000円はゼロに、その他の費用を71,000円から37,800円に値下げしている。
助成金を利用して入学者が支払う実質金額を下げ、高校としての収入はキープ。
そして「初年度納付金が最も安い」という売り文句もをにした。実にずる賢い方策である。
「賢いカネの集め方」
こういった授業を高校でしたらいいのにね。
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